林原健のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
★★★★★
岡山の名門企業「林原」の突然の破綻、そして異例の配当率93%
弟専務「破綻」についで、兄の社長が書いた「破綻経営史」日本では珍しい
そもそもの疑問
1.なぜ会社更生法だったのか
2.主力銀行の判断は 中国銀行・住友信託銀行
3.経営実態を把握していたのは 会計監査は未導入
P171「経営の本質」長期戦略の決定 この覚悟は凄い
オーナー経営者の凄み ミツカン
経営者のリーダーシップは大きな意味がある
オーナーシップの重要性 サラリーマン経営者とは全く違う
結局ガバナンスが確立していなかったことが、
企業規模との兼ね合いで命取りになった
自分で脱皮で -
Posted by ブクログ
典型的な粉飾決算事件。決算の明細を開示しない同族企業は危ない、というこれまた典型的な事例である。
先代の林原一郎以来、林原は果敢な経営に挑んできた。その結果、父一郎は二度会社を潰している。子の健も持ち味は違うが、本質的には同じ。研究開発という兄の道楽を、弟が財務的な手練手管で支えていただけのことだ。
そして同族経営が持つ本質的な危うさ。今日の資本主義的世界において、一族とは遺産相続を争うライバルであって、中世の頃のような環境における一族観を期待しても仕方あるまい。その見方を養えただけでも読む価値があった一冊。何より、林原健元社長の感情を抑えつつ、冷静に書き残そうとする筆致が良い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレトレハロースやIFN(カバヤも元々はこのグループだったというのは初耳だった)でおなじみの林原がある日突然ご臨終になってしまった経緯を淡々と書きつらねている。
銀行に騙された、という論調の弟による「破綻」よりも客観的な態度が好感を抱かせる。
同族経営についてはその強み(林原のように100%を一族で保有している場合、株主=取締役であるため、成功が難しそうで長期的な研究活動に予算をさける)、弱み(トップに意見するものがおらず独善におちいりやすい)
不動産屋美術品を集めていたことについても批判が多いが、これは父親の教えによるものなんだとか。特に、著者が社長になってからは10年単位の研究を商品化して