布施哲のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
経済安全保障って何?というところからスタートする本。
日本の経済安全保障はコンプライアンスや守りの姿勢が強いけれど、攻めの姿勢のあり方やデジタル安全保障についての考え方が示されています。
■経済安全保障の目的
自律性(特定国からの影響を避ける)と不可欠性(相手にとって不可欠な存在となって優位な立場をとる)に集約される。
■米国と日本の姿勢の違い。
米国は攻撃的、日本は守備的な色合い。
攻撃的とは、経済制裁、輸出規制など覇権的地位を維持しようとする国家安全保障の考え方がベースにある。
■OFACとEAR
OFACは海外への米ドル送金において取引相手に制裁国が含まれていないかを確認する米国規 -
Posted by ブクログ
エアシーバトルの解説なんだが、なんというか全体の論調がいいわけがましい。(著者が朝日新聞社所属だからなのか?)そして、『米軍はミサイルという新たな脅威に』とか『中国はコストパフォーマンスの良いミサイルに注目している。えらい』的なことを言われると、ちょっとどんな顔していいのかわからない。
まあ、そんな変な部分を読み飛ばせば、ランド研究所やCSBAの研究レポートを元にしているモノのはずなのだが、「入門書」と言うには基礎的な単語、概念の説明が無く、それ以上向けと言うには明らかに勘違いしている記述が見られ、『誰が何の為に』について疑問が残る一冊である。
で、結局ASBってなんなの?となる。A2ADの範 -
Posted by ブクログ
尖閣諸島や、南シナ海で活動を活発化させている中国。その中国で勢力を拡大しつつある人民解放軍について、その強みと弱みはどういう点であるのか、現状を踏まえて2030年ごろまでの時間軸で分析。なぜアメリカは日本との同盟関係を重視するのか、自衛隊・アメリカ軍の装備は対人民解放軍という構図で見たときに適正な整備がなされているのか、もし対中国との紛争が勃発した場合にアメリカはどのように対処するプランを検討しているのか、そのプランの中での日本の位置づけは?など中国との安全保障に関わるニュースに触れる際の予備知識としての現状分析が非常に分かりやすく整理されています。