森弘之のレビュー一覧

  • 2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力

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    森 弘之
    1961年東京都生まれ。首都大学東京理学部物理学科教授。慶應義塾大学大学院理工学研究科より博士号(理学)を取得。広島大学理学部助手、インディアナ大学研究員、東京都立科学技術大学助教授、首都大学東京理工学系准教授を経て現職。専門は物性理論、とくに本書にも登場する冷却原子の理論研究。著書に『朝倉物理学大系10 統計物理学』(共著、朝倉書店)、『元素紀行』(オーム社)。翻訳書に『量子論が試されるとき』(みすず書房)、『「標準模型」の宇宙』『スタンフォード物理学再入門 力学』『スタンフォード物理学再入門 量子力学』(以上、日経BP社)、他多数。


    世界は粒子が集まってできていま

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    2023年09月26日
  • 2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力

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    量子力学の本は何冊か読んできたが、本書は説明が分かりやすい例を題材にされているため理解しやすく、また、物理学者のサイドストーリーも交えられており、理論そのものだけでなく物理学者のことも知りたいと思えた。

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    2019年09月28日
  • 2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力

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    ネタバレ

    量子力学の複雑な理論の中でエッセンスと言えるボーズ粒子とフェルミ粒子の違いに限定したことで、非常に分かり易い。超伝導や超流動といったマクロで観察される量子的現象が超低温といった特別な状態でフェルミ粒子がボーズ粒子の性格を持つようになることが本質的であるのは目から鱗だった。

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    2022年04月04日
  • 2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力

    KKN

    購入済み

    ボーズ粒子とフェルミ粒子

    この本に期待していたのはボーズ粒子とフェルミ粒子の対称性、即ち超対称。
    しかしこの本は超対称の本ではなかった。即ち素粒子論のほんではなく、物性の本だった。

    しかしながらボーズ粒子と超流動、フェルミ粒子と超伝導など良く知らないトピックについて
    詳しく説明されているので、結果論として読んで良かった本。

    これらのトピックに興味があればお勧めの本です。

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    2020年12月31日
  • 2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力

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    ボーズ粒子やフェルミ粒子について、自分の今までの認識が間違っていた(というか不十分だった)ことを知って愕然とした。

    力を媒介する"素"粒子はボーズ粒子
    物質を構成する"素"粒子はフェルミ粒子

    ↑これ自体は間違ってない。
    しかし、粒子が複数集まると、ボーズ粒子になったりフェルミ粒子になったりするんだそうだ。

    ★二種類の見分け方★
    ①同種の2つの粒子を入れ替えたときの波動関数の符号
    ②複数粒子の場合、内部に存在するフェルミ粒子の数
    ③複数の粒子が同じ状態になることができるか
    ④スピンの大きさ
    ●ボーズ粒子
    ①符号が変わらない
    ②偶数個
    ③できる(ボーズ

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    2019年09月23日
  • 2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力

    Posted by ブクログ

     記憶違いかもしれないが、中学の頃「超電(伝)導は低温で原子の振動が小さくなって電子がその間を通りやすくなるため起きる」と習った覚えがある。改めてこの本を読んで、そのような単純な理屈ではないことがわかった。電子がクーパー対をなしてボーズ粒子となり、ボーズ・アインシュタイン凝縮により同一状態に落ち込むことで、物質内の不純物や配置のずれによる影響をうけずに流れることができるのだ。マクロ環境では量子力学的現象を見ることはないと頭から思い込んでいたが、超伝導はマクロとミクロがクロスオーバーする地平なのだ。

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    2020年05月10日