山竹伸二のレビュー一覧

  • ひとはなぜ「認められたい」のか ──承認不安を生きる知恵

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    承認不安からの脱却
    集団的承認も親和的承認も得られない時は自己承認をする(社会一般の常識理解があれば可能、吟味は必要)
    →普遍的自己承認

    不安は危険な状況に対する無力への抵抗であり、危険を避けるように知らせている
    不安が生じる→不安な自分を自覚→自己価値の低下を予感→ますます不安になる
    不安の悪循環

    高齢化社会でますます、障がい者や立場が弱い人が増えていく中、それを下に見て優越感に浸っていることことそが承認不安による言動
    その存在を否定することは民主主義を否定することになる
    存在の承認が今後の課題
    学校や職場は競争意識から優劣をつけて、行為の承認ばかりを育ませてしまっている

    相互ケア社会

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    2025年11月25日
  • ひとはなぜ「認められたい」のか ──承認不安を生きる知恵

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    高校の時に試験用で読んで面白すぎて衝撃だったのをまたこうやって見つけられてうれしい。この本で救われる人がいると思うし気づいていないだけで承認不安のせいで苦しんでいる人がいると思う。私もこの筆者のようにそういう人を救うことのできるような小さい存在のままできることをやりたい。

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    2025年05月29日
  • 共感の正体 つながりを生むのか、苦しみをもたらすのか

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    自己愛と自尊心についての違いが私にはない考えでとても面白かった。
    共感する力がどのように身につくのか。どのように向上していくのかが分かった。
    傾聴につながるところがあるなと思った。
    共感について自分の考えを深めることのできる読書時間だった。

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    2025年02月23日
  • ひとはなぜ「認められたい」のか ──承認不安を生きる知恵

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    ネタバレ

    休職期間の今読めて良かったと思う本だった。
    メンタルに関する今まで読んできた本は「ストレスを発散しましょう」「べき思考は改善しましょう」みたいに「言われなくても分かってるし、できたらやっているよ!」と言ってしまいたくなるアドバイスが載っているものが多かった。
    この本は「(承認)不安」にスポットライトを当てて、メカニズムや対処法を説明していて腑に落ちる記述が多かった。

    中でも個人的に印象的だったのは以下の三つ。
    ■不安による不安
    「不安による不安」によって悪循環が加速していくというのは、何となく自分でも自覚していたけれど、不安の現象学として整理されていて、そのように感じるのは自分だけでは無いと

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    2024年11月30日
  • こころの病に挑んだ知の巨人 ──森田正馬・土居健郎・河合隼雄・木村敏・中井久夫

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    特に木村敏さんの「精神病理の時間論」という章が刺激的な内容だった。

    木村敏はこうした医学的人間学を評価し、精神病とは「生命それ自身」の関係が失われた状態なのではないか、と考えるようになった。そして、個人や個体の世代ごとに区切られた不連続な生命、個体の有限な生命を「ビオス」、生きとし生けるものすべてに受け継がれてきた根源的な生命、個体の分離を超えて連続する生命を「ゾーエー」と呼んで区別するようになる。
    「私」は個別の生命であるビオスだが、同時に根源的な生命であるゾーエーにも属している。たとえば、自分の存在を内部から見た場合、私は一回きりの人生を生きている交換不可能な独自の存在である。しかし外部

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    2024年06月21日
  • 叢書パルマコン・ミクロス04 心理療法の精神史

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    これはよい。
    認知行動療法とかオープンダイアログとか次々出てくるけど、なんか決定打という感じがないんだよなーと不思議に思っていたのが解消した。

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    2023年11月16日
  • 図解 ヒトのココロがわかるフロイトの話

    購入済み

    精神分析をわかりやすく説明

    学校での講義が難しくてこちら本がおすすめと書いて読んでみました。精神分析学の入門にはピッタリでサラッと読めました。これを読んでから講義を受ければまだわかるかと思います。

    #癒やされる

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    2023年02月09日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    数年前に読んだ本だけど、メモを見返しての感想。

    就活に苦しんでいる自分に響く内容だった。まさに“承認と自由の葛藤”に悩んでいた。
    つまり、
    「大企業や名の知れた企業、ホワイト企業に入り、親や恋人、指導教員、同期から承認を得たい」という気持ちと、
    「一般的な企業で働くことが絶望的に向いていない(インターンが全て苦痛だった)ので、無名で給料も低いが自分の適正に合った仕事をしたい」という気持ち
    の2つで葛藤していた。
    自分の中にいる“一般的他者”の視野を広げることで、承認と自由の両立が可能であるという言葉に励まされた。

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    2021年05月22日
  • 子育ての哲学 ――主体的に生きる力を育む

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    「子育ての哲学」山竹伸二
    教育論。ベビーピンク。

    一言で言うとよい子育てとは、「子供が自由に生きられるようにする」ということ。
    この要旨を導くためにわれわれ自身が子育てに対して感じている不安、願望、現実を考察しながら、かつわれわれ自身が通って来た道である子供の心を洞察し、社会における子育てへの期待を検討して論を進める。

    子育てというと多分に感情を挟んでしまうことが多く(理性で検討することそのものを感情で一律に排除してしまうきらいすらある)、「子供のため」という盲目的な没論理で自分も子供も追い詰めてしまうイメージがある。
    本書ではそのような感情の存在自体を認めつつ、冷静に、現象として見たとき

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    2015年07月03日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    面白かった。

    現代社会は、価値観の多様化に伴い共通の価値観が揺らいでいる。そのため社会承認よりも身近な人の承認を重要視するようになり、承認を得る可能性が狭まり承認不安に満ちてしまっている。見知らぬ他者を排除するという危険にある。

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    2013年07月10日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    【「空虚な承認ゲーム」からの脱出】

    承認欲求の話です。
    心理学的なことばかり書かれているかと思っていたので、こんなにわかりやすいとは驚きました。
    社会学の知識が少しある方はさらにわかりやすく感じるかも知れません。

    昔は特定の価値観が共有されていたので、承認欲求は割りと低めだったらしいのですが、近代社会は宗教的な価値観の絶対性はゆらぐし、交通が便利になってしまって海外からの考え方もたくさん手に入るようになってしまって、何を信じればいいのか分からないと言った状況らしいんです。
    だから、新型うつ病などと呼ばれる新しい症状が出たりすることから顕著なように承認不安の時代となってしまって、他人の承認を

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    2012年12月12日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    承認への欲求がかつてないほどに高まっている。そんな時代である。しかも人々が欲する承認は「見知らぬ他者」からのものではなく「身近な他者」によるものであると著者は説く。自らの生きる意味・存在価値を常に希求する人間の根底には、無意識にせよ常に誰かに認められたいという潜在的な欲望が横たわっている。身近な他者からの「親和的承認」を得ることに奔走する人々の背後には、近代社会の到来における価値観の多様化によって「自由への欲望」と「承認への欲望」の両立に苦しんできた近代人の姿がある。最終的には親和的承認へと傾斜していく欲求を自覚し、「自己了解」と「一般的他者の視点」の獲得に能動的に取り組むことでこの「自由と承

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    2012年07月26日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    「承認欲求」について、親和的承認、集団的承認、一般的承認の3段階で説明され、承認の不安はどこからきているのか、その不安を軽減していくにはどうしたらいいのかの提案がされています。

    固い本かなとしばらく積ん読にしていましたが、読み始めたらおもしろく、一気に読み終えてしまいました。

    自己分析や対人援助の際、この知識があると役に立ちそうだなと思いました。
    この視点をもって、しばらく世の中を観察してみようと思います。

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    2012年05月21日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    ネタバレ

     現代は承認の不安に満ちた時代である。自分の考えに自信がなく、絶えず誰かに認められていなければ不安で仕方がない。ほんの少し批判されただけでも、自分の全存在が否定された絶望してしまう。そんな人間があふれている(P8)。仲間の承認を得るために自分の本音を抑え、仲間の言動に同調した態度をとり続ける若者は少なくない(P10)。
     他の考え方を持った人々の意見にも耳を傾け、書籍やテレビ、インターネットを介してさまざまな価値観を理解し、なぜそのような考え方をするのか、その理由を考えるようにすること。そして、そこに共通了解を見出そうとすること。その繰り返しが、「一般他者の視点」による判断力を培ってくれるだろ

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    2020年05月03日
  • ほんとうのフロイト ――精神分析の本質を読む

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    「今日の精神医療、心理臨床の世界では、もはや(フロイトから始まった)精神分析の時代は終わった、と考えている精神科医、セラピストは少なくないだろう。」p254
    という言葉がショッキングだった。
    フロイトやユングの名著は、古典という認識が必要だ。

    2025年の立ち位置で精神医療をみることができる本。
    山竹伸二さんの本は他に「こころの病に挑んだ知の巨人」も読みましたがわかりやすいですね。

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    2025年09月14日
  • ひとはなぜ「認められたい」のか ──承認不安を生きる知恵

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    ネタバレ

    承認不安の根底にあるものとして、存在の承認と行為の承認の不足、と捉えるのは簡単なようで中々出てこない考え方かと思う。その克服として、まず親和的な間柄の人から存在の承認を得られると良い、ということも妥当と思う。個人的には、現代の社会は子供の頃から子供を値付けし過ぎている(南直哉さんの言う子供の商品化)と感じていたので、「条件付きの」行為の承認にどっぷり浸からせてしまっている考えは納得がいく。
    とは言え、著者の意見の通り、これを解消するのは簡単ではない。まず無条件で存在を承認してくれる存在が必要、というのは確かにその通りなのだが、その当たり前のことが難しいのだ。特に、スキルや才能を磨いて自分に投資

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    2025年05月17日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    本著は2011年に出版されたもので、当時はまだSNSの萌芽期であったはずだが、この内容を見るに著者には先見の明があったとしか言いようがない。
    承認不安について人間の深層心理を突いた内容で納得した。結局感情の形成は親をはじめとした幼少期の環境に依存してしまうのは、いわゆる"親ガチャ"を外した者を考えるとやるせない。また、過去に植え付けられたトラウマ的呪縛はいざ解放されたとはいえ、真に自由にはならないのが難しいところだ。もし今苦しんでいる人がいるのならその苦しみを打ち解けられる場を作ってあげたいものだ。

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    2024年07月16日
  • ひとはなぜ「認められたい」のか ──承認不安を生きる知恵

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    ふだん人とコミュニケーションする上で、「承認」というものがどういう風に存在しているか、作用するか知れる本。

    「認められたい」ということよりも、人が無自覚に薄々感じている「不安」が、その人の行動に大きく影響しているのだと知れてよかった。
    過去の経験、体験として承認を十分に得られなかった人は、それを反映したり補償する形で歪んだ価値観や行動様式を持っているというのは自分に当てはめてもそうかもという風に思った。
    存在の承認、行為の承認によって、その人の価値を認識すること、認めることが人と人とのコミュニケーションにおいて大事なんだなと思う。

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    2023年07月22日
  • こころの病に挑んだ知の巨人 ──森田正馬・土居健郎・河合隼雄・木村敏・中井久夫

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    森田正馬以外は名前を聞いたことがある程度だったが、それぞれの精神疾患の治療に対する理論がわかりやすく説明されていて良かった。

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    2023年05月31日
  • 共感の正体 つながりを生むのか、苦しみをもたらすのか

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    共感は素晴らしいということだけではない負の側面についても語らていて良い。特に4章の「共感とは何か」にある『共感の拡大と限界』の図がとても良い。

    おわりにある『共感に頼らないのではなく、共感のデメリットを減らし、よりよい形で共感を活かせることだ』というのはまさにそうだと思う。利他的行為との関係性も深いことがよくわかる。

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    2023年02月07日