山竹伸二のレビュー一覧

  • こころの病に挑んだ知の巨人 ──森田正馬・土居健郎・河合隼雄・木村敏・中井久夫

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    森田正馬以外は名前を聞いたことがある程度だったが、それぞれの精神疾患の治療に対する理論がわかりやすく説明されていて良かった。

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    2023年05月31日
  • 共感の正体 つながりを生むのか、苦しみをもたらすのか

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    共感は素晴らしいということだけではない負の側面についても語らていて良い。特に4章の「共感とは何か」にある『共感の拡大と限界』の図がとても良い。

    おわりにある『共感に頼らないのではなく、共感のデメリットを減らし、よりよい形で共感を活かせることだ』というのはまさにそうだと思う。利他的行為との関係性も深いことがよくわかる。

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    2023年02月07日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    日本人は宗教的観念も他国と比べて低いため、周囲の人たちの承認により、自分の必要性を感じようとする。あまり好きではない人との飲み会も、嫌われたくない、嫌な噂を立てられたくない、そう思っていたら断れず、だからといってそこで自分の承認価値が高まるわけでもなく、不服な気持ちを抱く悪循環。しかも交際費が重なるだけ。無意識に思ってしまう「しなければならない」という感情を(自己ルール)=過剰な自意識に気づいて自分を理解する。言い換えて、自己了解していくことで空虚な承認ゲームから脱出できるひとつの方法である。snsなどの発達によって親しい人からの本物の承認を得られにくくなっていく現代において、刺さる一冊!!ゆあてゃに憧れる人たち。まさに空虚な承認ゲーム

    共依存の本質は「人に必要とされることの必要です。自分にとって大切な人から「あなたがいないとわたしは生きられない」と言われることで、自分の存在がはじめて「承認」されたように感じることから、共依存者的な生き方が始まります。(p.120)


    なぜ知的な人々ほど神経症に苦しんでいたのか。

    しかし、知識人層のように、自由の意識が芽生えた人間、伝統的価値観に違和感を抱いた人間においては、たとえ承認を得るために伝統的価値観に準じて行動しても、そこに納得感は乏しく、どこか無理をしている感触が付きまとう。 p.144



    本当の自分が抑圧される原因は、周囲の人間の評価に対する過剰な自意識なのである。p.163

    空虚な承認ゲーム=同調行動が、功を奏して、承認が維持されているうちは、承認の不安を一時的に遠ざけることはできる。だがそこには、価値ある行為や知識、技能を承認される場合に生じるような充足感はない。p.165

    日本人の承認基準は、周囲の人々。
    欧米人の自我は神に支えられているから、対人恐怖にはならない。

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    2022年06月06日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    正解のない多様性だから 承認に飢えてSNSにすがる まずは身近な人へのリスペクトと承認から始めようぜ

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    2022年04月12日
  • ひとはなぜ「認められたい」のか ──承認不安を生きる知恵

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    リソースははっきりしてないが、読んでいて納得しながら読み進められる。
    個人的には、障がい者や高齢者に焦点を当てて承認不安について説明している章の内容が目新しくて勉強になった。「どうしてそう考えるのか」「どうしてそうするのか」を掘り下げて質問することによって、理解と共感につなげていくという点も分かってはいるもののなかなか実践できていないポイントだったので、言語化されていることにより意識がむいてよかった。

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    2021年11月09日
  • こころの病に挑んだ知の巨人 ──森田正馬・土居健郎・河合隼雄・木村敏・中井久夫

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    森田正馬、土居健郎、河合隼雄、木村敏、中井久夫という日本の偉大な臨床家について、とてもよくまとまっていて大変参考になった。
    ただ、同じ内容の繰り返しが多めで、それだけ大事だということなのかもしれないが、その分を別の内容の記述にあてることもできたのではないかと思われ、ちょっと残念だった。

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    2021年08月12日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    人の承認欲求には3段階があるという。⒈親和的承認、⒉集団的承認、⒊一般的承認 ということらしい。
    ⒈は肉親や親しい間柄で成立する無条件の承認、⒉は自分が所属する集団内で役に立つことを認められるもの、⒊は社会一般にとって(普遍的に)認められることなんだそうだ。価値の普遍性を失った現代社会では一般的他者の視点から自らを測ることは難しい。だから誰かの承認を求めたくなるらしい。確かに、自分の中に価値基準を持っている人間は、他人の評価なんて気にしない。けど普遍的な価値基準をどうやって持てばいいのだろう。

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    2021年03月07日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    おもしろかったー。最近、勉強することで自由になるけど不自由だなと思ったのは、色んなことを知って自由になればなるほど、その自由な自分を承認してくれる場所がなくなっていく感覚があったからなのかもなー。
    成長過程のところは、親や先生、職場のリーダーなど、誰かを教育する立場の人にぜひ読んで欲しいと思ったかな

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    2021年02月07日
  • 図解 ヒトのココロがわかるフロイトの話

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    フロイトの理論や、精神分析が与えた影響について、図解で簡潔にまとめられている。ポイントを手早く抑えるのに最適。更に詳しく知りたくなる。

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    2020年08月21日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    承認欲求は基本的な欲求⇒どう満たされるか,満たされてきたか,その経験で行動様式を作る
    手近な他者からしか承認を受けられない(と思う)状況が絶え間ない承認欲求行為と承認されないことへの不安を引き起こす。その範疇を超えた承認に気づけるか。
    自由であろうとすれば承認が得られないわけではない。自由をどのように捉えるか。

    読みかけで放置していたけど,これは良書。
    承認欲求を皆が持つことを前提に世の中を眺めてみよう。

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    2019年12月13日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    現象学の観点を織り交ぜながらなのできちんと読み込もうとすると私には難しい。でも、現代特有の心の病の構造や、いいね!(承認)を過剰に欲しがる現代人の心理が端的にわかる。生きづらさを解消するためのヒントになるし、心を病んでしまった人が深く自分を見つめなおす手ほどきもしてくれる良書だと思う。

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    2017年08月20日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    承認欲求を
    親和的承認と
    集団的承認と
    一般的承認の
    3つに分けて論じてくださっているのが分かりやすい。

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    2016年08月28日
  • 子育ての哲学 ――主体的に生きる力を育む

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    タイトルほど衒学的な内容ではなく、哲学的な考察の仕方を採用しているだけで案外に実践的な子育て本。

    幸せな子育てとは何かという問いに対し、
    育児の目的は「子供の自由な生の実現」であると置く。
    そのためには、子供には自分の感情に気付く力(「感情の主体」)、自分の欲望に気付く力(「欲望の主体」)、そのうえで、理性的に行動を選び取る力(「理性の主体」)を育む必要があると整理する。
    この感情の自覚、欲望の自覚、理性の獲得は、通常子供の発達段階に沿っているため、親は各段階で適切にこれを伸ばすよう手助けしていくことが望ましいと説く。
    そのためには何より、子供の心に寄り添い、子供の行動の奥に潜む心理を感じ取り、自分の言動を選んでいくことが大事であるようだ。

    具体的なエピソードや、子供の行動の「なぜ?」も豊富に書いてあり、色々と気づきやためになることが多く書いてある。
    きわめて真っ当な主張でもあるし、一読して損はないかも。

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    2015年12月23日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    タイトルに惹かれて読んでしまった。

    どうしても仕事の場面で「認められたい!」と思うことがあるので、その理由が分かれば、と。

    色々気になるキーワードがでて来て、あぁ、だからそうなのか、と。

    こういう風に理解したらいいのか、と少し気が楽になった。

    集団の中で、自分の立ち位置を見失いかけている人には読んでもらいたい、お薦めの本。

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    2015年07月11日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    ネタバレ

    2014年の68冊目です。

    私には、顕在化、潜在化した承認欲求があります。
    ここ数年来の自分のテーマでした。そんな時、リサイクルBookストアーの新書コーナで見つけた本です。
    本の前半では、人間の承認欲求について解説されていますが、「これは、ほとんど自分の事を分析して書かれている」と思うほど、合点のいくものでした。
    第1章「認められたい」の暴走の中に次の一節があります。「他者の承認は自分の存在価値に関わる、最も人間的な欲望であり、長期にわたってそれなしに生きていける人間はほとんどいないだろう」 それって私のことですと言いたくなるような文章ですね。ところで、承認を与える他者とは誰か?本書では、他者を自分との関係性から3つに分けています。「親和的他者」「集団的他者」「一般的他者」だそうです。「親和的他者」とは、家族・恋人・親しい友人など、愛情と信頼の関係にある他者のこと。ありのままの自分を受け入れてくれる他者でもあります。「集団的他者」とは、所属する組織・会社などで、共有するルールや価値観に見合う行動をすることで認めてくれる他者です。「一般的他者」とは。あったことも無いネット上の知り合いやほとんど知らない人達であり世間とか社会一般といえる。自らの行動が、社会全般に渡って認められる価値に見合うかどうかが認められるかどうかということになる。
    現代は、誰もが「認められたい」という欲望を抱く以上、そこには大勢の人間が共通して了解し得る意味(本質)があるはずだというのが、著者の論の中核に置かれています。すなわち自己了解と「一般的他者の視点」による内省ができれば、親和的承認や集団的他者承認に執着せず、「見知らぬ他者」の承認(存在承認の本質)を確信することで、また自分の意志で行為を選択することで、自由と承認の両方を切り開くことができると述べている。

    私の場合、「親和的承認」を、「集団的他者」の中にも得たいという部分があるように思える。また、現代において、「集団」に共通する価値観自体が不明確になりつつあるため、どういった行為に価値があるのかを見定めることも難しくなっている。人事考課とか賃金などがその行為の価値を測り評価を反映したものだったが、昨今の私の所属する組織ではそのような傾向は極めて希薄になっている。ここでの承認を得ずして、一般的他者の承認へシフトしていくことには、同意しづらい。価値観やルールが変動する中で「集団的他者の承認」を確実に得ていくかという課題について改めて考えて見たいと感じました。

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    2014年12月14日
  • 子育ての哲学 ――主体的に生きる力を育む

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    子どもが「よく」育つためには、感情の主体、欲望の主体、理性の主体であることが望ましい、というところは新鮮というか、説得力があった。
    そのために、子どもに共感すること、行為をほめてあげること、価値の普遍性を考えさせること。
    親が子どもにしてあげるべきことについて、筆者の言っていることは簡単そうで、とてもむずかしいことであるはず。
    子どもが育っていくこと、それは尊いことやねんなぁと思った。

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    2014年09月02日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    親和的承認,集団的承認,一般的承認と承認欲求にも3つの場面が存在する。意識したことはなかったが,確かに山竹先生のおっしゃることはよくわかる。
    一般的な価値判断がしにくい現代では,一般的な価値の判断がしにくく,一般的承認が得られにくい。また,親和的承認ですら得られないこともあり,その結果,集団的承認を過度に求めてしまうことになる。
    勉強になりました。

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    2014年05月08日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    ネタバレ

    親和的承認、集団的承認、一般的承認の3つに承認を分け、
    人間の成長段階における各省尾人の役割について論じていた。
    また、近年の「空虚な承認ゲーム」の原因・本質についても論じている。
    共通の価値観の崩壊、がキー。

    共通の価値観が崩壊した今だからこそ、昔は両立できなかった「自由」と「承認」の両立を目指すことが可能になったと言っている。
    それにより、どうすれば人に認められるのか、何が世間様から見て正しい事なのか、ということを画一的に示すことが難しい生きづらい現代社会に対し、光のありかを示している。

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    2013年11月18日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    自己承認と近い人からの承認の話。価値観の相対化とイメージとしての他者からの正しさの認識が情報化とともにわけがわからなくなる。どうすればいいのかなあ。引用が多くて話についていくのが大変。

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    2013年09月23日
  • 「認められたい」の正体 承認不安の時代

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    ネタバレ

    承認不安からの脱出について著書は、場当たり的なコミュニケーション力の向上ではなく根本的な解決策を提示している。

    自己了解と一般的他者の視点だ。

    自己了解によって自分自身の欲望に気づくことが出来れば、その欲望からかけ離れた行動をやめるにせよ、欲望を抑えて行動するにせよ、自分なりに吟味したうえで納得のできる判断(自己判断)をすることができる。自己決定による納得感は自由の最も重要な本質契機。

    一般的他者の視点はアダム・スミスの言う公平な胸中の観察者にほぼ相当する。

    これは経験により培われる。他の考え方を持った人々にも耳を傾け、ネットや書籍を通じて様々な価値観を理解し、何故そう考えるようになるのかその理由、動機を考えること。その繰り返しが、一般的他者の視点による判断力を培う。

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    2013年02月03日