浅野典夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
浅野典夫さんの「世界史講義録」というサイトが大好きで本書を購入しました。
ニュースなどで取り上げられるテーマを掘り下げ、章立てで解説しているためとても分かりやすかったです。
テーマごとに時系列でまとめられており、世界史を現代の問題として考える良い契機となりました。
ナショナリズムの復活が憂慮される昨今、世界史という視座から世情を俯瞰するのも興味深い試みだと思います。
極右勢力の台頭や誇りある大英帝国、社会主義の衰退などといったテーマに特に興味を持ちました。
ただ、「マンガでわかる〜」と題されておりますが、マンガに割かれているページは僅かで、その内容もお粗末な印象を受けました。作画もイマ -
Posted by ブクログ
大阪府立学校の先生の世界史概説書ですが、前半だけで500頁近くあり、大変大部となっています。だからといって重箱の隅をつつくような細かい内容となっているわけではなく、いろんなエピソードや裏話などに分量を割いており、授業で使える話も多々ありました。例えばエジプト新王国時代の改革者アメンホテプ4世の妻ネフィルティティはミタンニから嫁いだこと、ムセイオンの語源が知の女神ミューズからきていることなどはすぐにでも使えます。ただ、エピソードや裏話の欠点として、それが本当に史実に基づいているかどうかよりも内容の面白さが優先されてしまいがちであること、また内容に誤りがあっても教科書などには元々ない記述なのでその