野間秀樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ハングルの誕生」のあの野間さんの本だから、と新刊時から気になっていた。
ハングルから日本語を見ると、共通点も、それぞれの特質も見えてくる、というのだ。
文字と音声、語彙、文法、文体、そして最後に談話分析。言語学の主な領域をカバーする内容。
知らないことがたくさんあった。
ハングル(韓国、朝鮮語という意味ね)での漢語は、固有語を駆逐して代わりに居座っていく入り方をしているとのこと。
日本の音読みと訓読みとは違うけど、固有語と共存していると思っていたので、びっくり。
韓国語の「の」にあたる助詞は、エと発音するあれ(文字が入力できない...)だけど、日本語ほど使わないこととか。
文法論になって -
Posted by ブクログ
あらかじめ断っておきますが、当今流行の「嫌韓本」の類ではありません。
そんな本には1ミリも興味がありませんので。
ある種の人たちには溜飲が下がるらしいですが、他国を貶めて自国がいかに優れているかを強調するのって、少なくとも「美しい日本」の国の人たちがすることではないと個人的には考えています。
ヘイトスピーチやレイシズムなんて言語道断です。
本書はハングルから日本語を照らすことで、日本語の特異性を際立たせようという大胆な試みに挑んだ本。
いや、文句なしに面白かったです。
たとえば、音節の区切り。
「あめが」
「アメガ」
は仮名が文字のうえで3つの塊に分かれていて、形の上で音節の区切りが分かります