伊藤将人のレビュー一覧

  • 移動と階級

    Posted by ブクログ


    話題の新書。
    「移動格差」という言葉を初めて知った。

    この新書、ずばりこの概念を生み出しただけで、勝ちだ。

    移動にまつわるアンケートを取り、年収別に比較している。
    くっきり結果に表れる。

    3人に1人が過去1年以内に居住都道府県以外に旅行していない
    海外渡航経験は年収によって2倍の差がある

    まあ、考えてみれば当たり前のことだ。
    移動には費用がかかる。
    年収が多い人ほど移動にお金が使える。

    64歳、定年間際の私もその問題に直面しつつある。
    定年で会社を離れれば、定期代の支給がなくなり、
    自腹で移動しなくてはいけなくなるのだ!

    思えば、、、
    私の移動は幼稚園時代に始まる。
    まずは市内の

    0
    2025年11月26日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    移動と成功率は比例するとも言われている。
    それはなぜか、新しい刺激や世界は学習能力を極限に高める。しかし元々高いスキルを持った人材が、人脈を形成するという必然の結果を生んでいるため、そのように見えている可能性もある。

    健康状態や資産、運とかそういった条件も絡んでくるので注意。移動強者だけの狭い世界に入ってはダメ

    一度移動するとさらに移動しやすくなる。
    僕が実家を出る時も確かにそうだった。

    0
    2025年11月23日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    今まで移動について深く考えたことがなかった。
    ただ漠然と経済格差によって移動に制限があることは感じるくらいだった。
    例えば、旅行だって経済的な余裕によって行ける場所が限られるのは感じていたし、住む場所だってそうだ。

    ただ、経済的な理由以外にも様々な理由で移動ができない、又は移動をせざるを得ないことがあると知った。
    より厳密に言えば、知ったと言うより今までは当たり前に受け入れていた現実を改めて格差として言語化してもらったと言った方が正しい。
    移動が良い、悪いではなく、あらゆる角度から多面的に考察されていて興味深かった。

    環境的な部分や、性別、心身の健康、障害、そして近年の気候変動など自由な移

    0
    2025年11月01日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    〈概要〉
    移動から見えてくる、分断、格差、不平等を説明した本。

    〈移動格差〉
    人々の移動をめぐる機会や結果の不平等と格差。
    また、それが原因で生じる、様々な社会的排除と階層化のこと。

    〈移動の機会と経験の差〉
    移動できる人と移動できない人、移動しやすい人と移動しにくい人の間で、移動の機会や量、経験の差が存在する。

    〈データ分析結果〉
    約半数弱は自分を、自由に移動できない人間だと思っている。
    3人に1人は、他人の移動に、うらやましいと思う。
    その一方で、移動経験が顕著に高い、モビリティ・グローバル・エリートがいる。

    〈移動と自己責任〉
    「移動力を発揮して成功」は、移動強者に限定的な特権的

    0
    2025年10月18日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    移動(モビリティ)の概説。
    簡潔に要領よく、しかし広範かつ的確に、新しい概念について解説されている。
    新書らしい入門書で好感を覚えた。

    0
    2025年10月14日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    もし社会学の役割が、社会に存在する不平等や格差を人々に問いかけ、課題として提示することにあるとすれば、本書はまさに「移動の社会学」を論じた一冊だと言えるでしょう。

    移動と社会階層の関係について、以前から漠然と感じていたことや「言われてみれば確かに」と思うような事柄が、明確な言葉で示されており、多くの気づきがありました。

    仕事や旅行を通じて国内外さまざまな場所へ移動できる自分の境遇を、改めて大切にしたいと感じるとともに、「新書を読むのも、たまにはいいものだな」と思わせてくれる読書体験でした。

    0
    2025年09月17日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    当然移動さえすれば良い、という訳ではない。移動の中で何を感じ、移動した先で何を感じ何をするかが重要であって、海外旅行に行っても買い物して豪華な食事をしてラグジュアリーなホテルに泊まって終わり、では何も生まないただの浪費で終わる。

    かけた時間と金銭に見合う対価を得ようとする貪欲さがあれば、移動の多寡は二の次に過ぎないしそうあって欲しいと思う。

    谷島屋書店本店にて購入。

    0
    2025年08月24日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    年収、ジェンダー、家族構成、職種、出身地といった条件から、個人の「移動自由度」が縛られてしまう現実を深く分析した一冊。

    移動できない人・モノの存在があってこそ、移動のメリットを享受できる側面もあるので、「移動が成功をもたらす」という考え方は、特権的な思想だと思う。例えば、年中無休の温泉旅館の女将さんがいるから、旅行に行くことが出来るし、年中無休の畜産業があるから、美味しい牛肉のステーキを楽しむことが出来る。

    私自身は東京で快適な暮らしをしているが、この本を読みながら地方で働く人や実家のことを考えていた。

    また、新型コロナのロックダウンといった移動制限政策に対してやむなく従いつつ「移動の自

    0
    2025年06月30日
  • 徹底攻略 Microsoft Azure Fundamentals教科書[AZ-900]対応

    Posted by ブクログ

    1章、2章がazureとは関係無く取っ付きにくい内容になっているのが懸念点ではあるが、全体的に分かりやすかった。
    ただ若干試験範囲からすると物足りない分野もあると感じたので、並行して過去問を解くことをおすすめする。

    0
    2024年06月02日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    仮説と結論ということではなく
    いろんな角度でリサーチしたことをまとめた感じなので
    移動する人が金持ちとか偉い人とかそんなイメージが覆されるとかそういった類ではなかった
    確かに移動手段を選べるのは収入が高いとか低いとか関係がある
    収入だけでなくジェンダーや障害の有無、年齢などにもよって変わる

    0
    2025年11月19日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    結局のところ、「移動力で成功できる」というのは、資源を持つ強者に特有のバイアスであり、再現性は低い。
    経済的に恵まれた人々が、環境負荷を顧みず世界中を飛び回る─その裏返しにすぎない。

    このあたりは「そりゃそうだよね」と思う部分だが、この本は、男性と女性、余裕のある人とそうでない人、都市と地方、環境との関係といった多様な視点から「移動」を問い直してくれる。
    言われてみれば、そんな風に考えたことはなかったと気づかせてくれる一冊。

    0
    2025年11月08日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    現代(2025)の日本において、移動は制限されてはいない。移動とは体験であり、色々な場所を巡るのは良い体験と経験値となるだろう。地方出身の人が上京するにしても、関東出身の人が地方に行くにせよ、その選択には開かれている。手っ取り早いのは旅行が良いだろう。国内旅行も様々である。お金を掛けずに旅を楽しむことは充分に可能だ、
    移動は様々な体験をもたらしてくれる。本著でも示唆されている通り、移動の最大の効果は「移動を通じて人生の選択肢を広げ、自己変化や社会参加を可能にし、個人の人生と社会階層の形成に決定的な影響を与えること」であり、これによって「移動できる人」と「移動できない人」との間に新たな格差・階級

    0
    2025年11月07日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    移動における階級差を論じた本。
    男性よりも女性が、健常者よりも障害者が、高収入者よりも低収入者が、移動において不利益を被っている状況である。
    移動は大きな権利であるため、公共によって格差を是正される必要があるものである。「モビリティ・ジャスティス」と言えるような考え方や価値観が浸透していけば良いのにと思った。

    0
    2025年10月29日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    オーディブルにて。
    「移動」に格差があるなんて思ってもみなかったので、面白い切り口だった。移動することは個人の意思の問題だけだと思っていたが、深掘りされることによって新しい目線を得られた。移動手段にも格差があること、持病や都合によって移動を制限される人がいること、グローバルエリートと呼ばれるような長距離移動者との経済格差など…。男女間にも格差があり、女性の方が移動決定権がない等という話も、女性である私には気になるポイントだった。

    0
    2025年10月28日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    この手の話が意外とないのだろうなと思う。いろんな最近の話題本をうまく引用して書いた印象がある。驚きの切り口があるわけではないが、

    移動すべきかを自ら決められるか?
    移動に難しさを感じてないから

    などを保たれる権利の重要性について、さまざまな角度から書いてくれていて、まさに入門書。おすすめ図書が巻末にあることと、各章のまとめがあることはありがたい。

    0
    2025年10月14日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    興味深いテーマ。
    書かれている内容は、まぁそうだよね、と意外感はないけれど、こうして考える材料まとめて提示してくれているのは、ありがたい。

    0
    2025年10月08日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    何かで紹介されていた。

    移動と階級(格差)は存在するのか?という内容

    大学の講師が書いているので、論文のような固い文章だった。

    旅行に行ける人が恵まれている、とはそんなに思っていなかったから、行きたいところに行けるのは当たり前ではないのだなと思った。

    0
    2025年10月07日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    移動という普段何気なく行なっているものにも格差という概念が存在することを認識した。割と都心エリアに住んで新幹線や飛行機にも割と気軽に乗れる現況は恵まれているなと感じた。

    0
    2025年10月05日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    年収の高いひとのほうがたくさん移動している、といったことは直感的にわかることではある。データの裏付けは必要なので本書内にも収録されているが、一般的な読者にとっては「そりゃそうだろう」と思うかもしれない。

    新書であり移動に関する入門書でもあるため、ひとつの事柄を深掘りする前にテーマが移り変わっていく。
    本書における階級というのは、大きく分けてふたつある。ひとつは資本(主に年収)、ふたつめは性別や障害といった生まれついての条件。大雑把にいえばひとつめが後天的な、ふたつめが先天的な条件である。

    あまり知らない分野なのでおもしろい話もあるにはある。テーマとはあまり関係ないが、自動車事故におけるジェ

    0
    2025年10月02日
  • 移動と階級

    Posted by ブクログ

    現代社会において存在する異動格差。その概念と向かうべき道筋について論じた一冊。このような格差も結局は経済格差の一つの表れなのではないかと感じた。

    0
    2025年09月19日