山本章子のレビュー一覧

  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    【「上からのひきとり」の進行】
    三沢、厚木、岩国、嘉手納の米軍基地と築城、新田原、馬毛島の自衛隊基地の街が「日米地位協定の現場」として描き出される。本紙でもささやかながら築城、新田原、馬毛島の基地問題を報じてきたが、本書で掘り下げられた続報が得られた。
    近年は普天間、辺野古以外の米軍基地問題について本土メディアがふれることは極めて少ない。三沢、厚木、岩国、嘉手納基地周辺の住民たちが直面している、日米地位協定のもたらす不合理を、本書からかいま見る必要があるだろう。
    ひきとりの観点からは、岩国市議会議長の桑原が2013年からすでに「沖縄の基地負担の軽減に協力する」決議を、全国議長会を通じて基地を抱

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    2024年08月10日
  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    毎日新聞記者の宮城裕也さんの労作だと思う。共著者の山本章子さんも研究者として力を注いだのだろうが人としての姿が見えない。失礼。
    我が物顔の米軍が暴虐の限りをふるえるのは日本の政治家どもが国民を守ることを二の次にしているからだとはっきりわかる。なあにが国を守るだ。てめえの利益を後生大事にして、クソッタレめ。

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    2023年12月31日
  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    「日本にアメリカの基地があるとはどういうことなのか?」もあるけれど、「そもそも誰かが住んでいるところに基地があるとどういうことが起きるのか?」など広く状況を知り、わかりやすく問題を知ることができました。

    どうしようもない部分もあるのかもしれないけれど、それにしても行き過ぎではないのか?ではどこまでなら許されるのか?

    色々難しい状況の今は、基地周辺の人たちと信頼関係が必要なのに逆の対応、行動をしているように思う。

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    2023年09月18日
  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    日本の米軍基地の様々なところを取り上げて、その問題を日米地位協定で説明している。山本章子が筆頭者になっているが、実際は宮城裕也が新聞記者として回ったところの説明である。嘉手納基地だけではなく、三沢基地、岩国、築城、新田原、馬毛島、首都圏の基地について書かれている。
     首都圏の基地が手薄であるように感じられるので、厚木基地、横須賀基地、横田基地について、また別の本で、首都圏の基地としての問題を書いてほしい。
     日米地位協定と米軍基地について、ところどころに大学生からのインタビューもはいるので、学生が知るのにはわかりやすい本であり、ところどころに大学生からのインタビューもはいる。

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    2023年06月24日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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     本書は今年読んだ本の中でも図抜けている。私は本書が、日米同盟並びに日米地位協定に対する国民の考えに根本的な変化を引き起こす力を持っているとすら言いたい。もし今年、自分の周りの人に読んでもらいたい一冊を選ぶならこれを選ぶだろう。
     筆者はあとがきで沖縄への感謝を口にする。
    私は、筆者がこのあとがき部分を含めた本書全体を通して読者対し非常に大きな配慮をしたことを感じた。筆者の配慮を台無しにしないためにもそれについて多くは語るまいが、その配慮があってこそ本書はその読者がどんな立場にある人だったとしても読みやすく、価値のあるものになっていると思う。

    ぜひ皆さん読んでください。

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    2023年06月16日
  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    「騒音も僕は別に気にしていない。でも特に県外の人にはそれが当然の状況とは思われたくない。関心ないだろうなと思うけど、本当は来てもらって、こういうところに住んでいるという現状を知ってほしい」
    本文の最後に置かれたこの独白は一見アンビバレントだが、それは非当事者の勝手なジャッジなのだろう。受けいれることと、押しつけられていることを許すのは違うのだ。
    タイトルを「基地」とせず「日米地位協定」としているところがミソで、基地問題は多くが地位協定の不備と、それを利用しているかのような国の無策を原因とすることがよくわかった。

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    2023年02月22日
  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    安全保障を多面的に考える上で重要な一冊。これから人口がますます都市に集中するうえで、基地周辺に残る人たちをどう考えるのか示唆にとむ。

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    2022年07月08日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    われわれは在日米軍の基地問題について、あまりにも無関心すぎるのではないか。騒音被害などを日常的に受けている周辺住民は別にして、わたし自身を含む国民の大半は、どこか「対岸の火事」のような存在としてしか認識していないように感じる。このままではよくないと思い、第41回石橋湛山賞を受賞するなど評価が高い本作で、在日米軍の地位の根拠でもある日米地位協定について学んでみた。読んでみてわかったのは、「日米地位協定合意議事録」という巨大なブラック・ボックスの存在である。日米地位協定がいわば「不平等条約」であることは広く知られているが、著者いわく、その根源にはこの議事録の存在があるという。わたしは毎日新聞を熱心

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    2022年04月24日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    【合意議事録という不誠実】
    沖縄で事件・事故が起こるたびに在日米軍の権利を保証する日米地位協定の改定が叫ばれてきたが、本書はそれでは問題は解消され得ないと主張する。なぜか。
    日米地位協定は1960年の日米安保改定時に、占領期の米軍特権が色濃く残る日米行政協定を改正したもの。自国の利益を最大限追求するアメリカをなんとか説得するために、日本政府が「合意議事録」という「密約」を取り交わしてようやく改正にこぎつけたという経緯がある。
    文言上は「改正」されたのだが、実際は「合意議事録」によって占領期そのままの米軍の排他的な自由運用は担保されてきた。しかもそれは国民の与り知らぬところで2000年代初頭まで

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    2021年10月01日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    日米同盟を扱う本は多々あるが、本書は、同盟の骨格を為す日米安保条約の更に奥の院である日米地位協定の成立経緯を紐解き、最近まで明らかになっていなかった合意議事録こそが第一次安保の日米行政協定下における特権構造を維持するシステムの核心であり、外務省・防衛省など政府がひた隠しにしてきたことを明るみに出す名著。

    終戦時から米軍駐留の歴史や特権成立の歴史を簡潔にまとめ、これが第二次安保・沖縄返還時に合意議事録制度として成立し、見かけ上は改善したように見えて実態は変わってなかった事実を指摘。

    また、その頃までは協定改正や基地返還に取り組んできた外務省が、冷戦の終結や米国における対日感情の悪化により、フ

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    2021年02月16日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    在日米軍との関係を定めた日米地位協定。多くの摩擦、紛争の原因はこの協定にあるのだろうが、日米安保条約に比べるとあまり知られていない。歴史、ドイツやイタリアとの比較など。日本の防衛体制の根本に関わる非常に重要なテーマ。

    他国と米軍の関係の比較、歴史を交えた日米地位協定の解説。テーマが奥深いだけに自分の少ない知識ではちょっと難しかった。

    アメリカは国務省と国防省、日本は外務省と防衛省で意見が相反することが問題を大きくしているように思える。

    国民に反発されないように密約を結んだり、議論を避けてきたツケが現在につながっているように思う。

    沖縄の基地問題を知る上でも良い1冊。

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    2019年12月08日
  • 芸術の売り方 ― 劇場を満員にするマーケティング

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    クラシック音楽、演劇、オペラなど、次第に縮小している?といわれている
    芸術のマーケティング本。
    フィリップ・コトラーの推薦序文つき。

    内容は

    第1章 芸術ビジネスの可能性
    第2章 現状と顧客の特性をつかむ
    第3章 芸術鑑賞のメリットとは
    第4章 芸術マーケティングの計画を立てる
    第5章 作品、会場、コミュニケーション
    第6章 芸術の値段
    第7章 市場調査の手法とプロセス
    第8章 インターネットと芸術ビジネス
    第9章 芸術におけるブランドとは?
    第10章 顧客ロイヤリティを築く
    第11章 気まぐれな顧客を重視する
    第12章 芸術鑑賞の経験をもっと豊かに

    さまざまな角度からのマーケティングを

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    2010年03月10日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    単に日米間の協定という簡潔なものではなく、そこには米軍部や防衛庁、外務省や沖縄県といったさまざまな組織の思惑が混ざり合って今の協定に繋がる。同じ敗戦国であるドイツとイタリアの例も比較しての解説もあるが、いかんせんおかれている状況が違い過ぎてあまり参考にはならないだろう。本書では日米地位協定成立までの流れや思いやり予算の誕生、米兵や軍属による犯罪に対する政府・県民の反応など、日米地位協定の歴史から問題点に至るまでを学ぶ事ができた。

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    2025年08月10日
  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    日米安保、日米地位協定、日米合同委員会、などを日本がアメリカの占領家にあるが、如き、在日米軍の様々な動きについて、日ごろからどうして変更できないのか?いつまで第二次大戦の敗戦結果を引きずらなければいけないのか?いろいろ考えてきたことが多いが、三沢基地、横田基地、厚木基地、岩国、飛行場、その他、自衛隊の様々な基地の米軍使用の実態、馬毛島を始めとする沖縄米軍基地のさまざまの問題など改めて教えられることが多かった。

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    2023年03月15日
  • 日米地位協定の現場を行く 「基地のある街」の現実

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    日米地位協定がもたらした、基地のあるまちの犯罪、騒音、環境汚染。国の安全保障がなぜ国民の日常を脅かすのか。丁寧な取材で明らかにする。

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    2022年08月22日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    ネタバレ

    日米地位協定に関する本を読んでみたいと思っていたところ、書店で見かけて購入。
    本書のとおりであるならば、日本政府の対応は当初、少しでも日本に不利な部分を取り戻そうとしていたのに対し、近年は、改定の努力はしていない上に国民感情を宥めることに腐心しているだけと思える。また、アメリカの思うがままにされている印象を受ける。
    自分自身無知であったが、日本国民はもう少し、日米地位協定についての理解を深める必要があるだろう。

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    2021年10月06日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    日米安保条約の運用を規定した下位の規約として日米地位協定があることは周知の事実だが、その核心は国会審議さえ経ていない合意議事録なる密約であることが、巷間囁かれる陰謀論ではなく研究成果として明らかにされたことは非常に意義がある。惜しいのは、もともと専門用語が頻出する類の本なのに、ところどころ文意が辿りづらい長文が見られた点。改訂の際には修正をお願いしたい。

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    2021年02月09日
  • 日米地位協定 在日米軍と「同盟」の70年

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    1960年に締結された合意議事録の方が、米軍の優越の根源的な原因であることを殆ど認識していなかった。この破棄無くして平等化は実現できそうに無い。マスコミ等はもっとこの問題を取り上げるべきではないか。
    それにしても自民党はこの問題に何故こんなにも弱腰なのか、本書でも指摘されているように、世界情勢が改訂に適した時期もあったと思われるが、そのような動きはなかった。
    政治家の怠慢が最大の問題であろう。

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    2020年08月07日
  • 芸術の売り方 ― 劇場を満員にするマーケティング

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    コンサートや舞台など、芸術をビジネスとして成り立たせるために、
    観客をどう集めるかについて、マーケティング視点から書かれた本。
    芸術関係に携わっている人であれば、どれも参考になると思う。

    では、関係していない人にとってはどうか?

    マーケティングの重要性は当然ながら、
    ものを売るためのやり方は無尽蔵にあること。
    売れないのは工夫が足りないということが実感できる。
    何事も外部要因のせいにしてはいけない。

    ・企業にとって製品は目的だが、顧客にとっては手段
    ・「お金に見合う価値」でなく、「時間に見合う価値」で勝負
    ・顧客経験に重点を置く
    等、自身が身を置く業界でも見習わなければならない内容も多か

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    2012年05月14日
  • 芸術の売り方 ― 劇場を満員にするマーケティング

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    舞台芸術の分野での4P/4C(製品・価格・場所とチャネル・プロモーション/顧客にとっての価値・顧客にかかるコスト・顧客にとっての利便性・顧客との会話)の考え方を、実際の事例や調査データとともに解説。

    顧客のターゲティングでは、年齢、ライフサイクル、性別、人種民族による分析と事例。高齢者に向けては、11時開演にしてラッシュ時間とずらしたり、20~30代、10代にはそれぞれにメリットの異なる割引制度など。

    価格と販売方法については、定期会員制とシングルチケット購入者へのプロモーションとが対立するような形で書いてあり、おもしろい。

    アメリカでは特に、1960~70年代に定期会員制度が定着、芸術

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    2010年06月27日