ルーク・ハーディングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今回の本は、レビュープラス様からの献本です。ありがとうございます。
世界をあっと言わせた出来事で、しかも腹が立つ出来事の1つにはいるのが今回の本に描かれているアメリカ政府やイギリス政府の盗聴問題、いやただののぞきではないかと思ってしまう。何しろ何の関係もない一般人のメール、通話、ソーシャルネットワーキングサイトを無断で訪問するのだから。
エドワード・スノーデンという人物像と公開に至るまでのイギリスのガーディアン紙の様子を知りたかったので今回の献本はありがたかったです。
「表現のすべてが記録される世界になど住みたくありません」と本人が述べているように、国家による干渉に対するアレルギー反応を持ち、職務に対して疑問を持ち、ついには暴露に打って出た。NSA(米国家安全保障局)から、トップシークレットのデータを持ち出して、香港でイギリスのガーディアン紙の記者たちに会って、公開する理由を話してデータを渡すなんて、よほどの覚悟がないとできないことだ。
それにガーディアン紙の記者たちには、どこかの国の記者クラブで馴れ合っているマスコミと違って骨があり、イギリス政府から圧力がかかっても記事を書いて発表した。スノーデンによると2001年の9・11事件以降、アメリカも政権とマスコミの多くが政府のやることに対して監視する機能を放棄して、非国民的な報道を控えるようになったとある。商売だから売り上げがないと生きていけないのは分かるが、ジャーナリストが政府という巨大な権力を持ち、ほったらかしにしていると好き放題振る舞う可能性のある機関に対して、批判精神を持たないのは困る。
それにしても海底地下ケーブルから情報をすくい取って情報を盗み読みしていたとは、天下の石川五右衛門やルパン3世でも思いつかない相当アバンギャルドな発想だ。
ロシアという自由とは無縁な独裁国家に逃げ込むとは皮肉な話だ。ロシアがこれからスノーデンをどのように扱うか注目したいところだ。
今日も、相変わらず情報をかすめ取って情報分析に励んでいるのかな。アメリカとイギリスのあの機関は。回心するとは到底思えない。キーワード検索で引っかかったもので興味深いタイトルや内容であればクリックして読むという作業をしていると思うが、調査するのもたいへんだろうなあと思う今日この頃だ。 -
購入済み
アメリカの奥深い真実がわかる名
世界中の人に是非読んでほしい名著だ。これを読めば同盟国というアメリカという国がいかに危険で信用できない国であるかよく理解できるだろう
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Posted by ブクログ
2013年6月。香港発の情報は世界を震撼させ、そして激怒
させた。アメリカ政府の情報収集活動に係わったエドワード・
スノーデンがアメリカ国家安全保障局(NSA)が行って
いる広範囲な個人情報収集の手口を暴露したからだ。
『暴露 スノーデンが私に託したファイル』(グレン・
グリーンウォルド 新潮社)は、スノーデンが入手した
NSAの極秘資料を公表する為に接触したジャーナリスト
による作品だったが、本書はグリーンウォルドが発表の
場としたイギリス紙「ガーディアン」に重きを置いて
書かれている。
なので、実際にスノーデンがどのような資料を持ち出したかに
ついては『暴露』の方が詳細な掲載をしているし、スノーデン
との邂逅までの緊迫感もある。こちらはアメリカよりもイギリス
や周辺国について、より詳しく綴っている。
そりゃね、ある程度のインターネットの監視はされているとは
思っていたよ。でもね、まさか現実に「ビッグ・ブラザー」が
いるとは思わなかった。あれはジョージ・オーウェルの小説の
なかだけのお話だと思っていたもの。
スノーデンが暴露したNSAの手口は勿論、衝撃的だったが、
本書で一番印象深かったのはイギリス当局による「ガーディアン」
への圧力である。
憲法で報道の自由が保障されているアメリカと違って、イギリス
では保障されないこと。もう目の敵ですよ、編集部は。新聞社の
コンピュータのハードディスクを破壊させるなんて暴挙、日本で
は考えられない。
あ…日本でも特定秘密保護法が施行されたんだっけ。現在の安倍
政権はメディアへの注文もうるさいっていうから、そのうち日本
にも「ビッグ・ブラザー」が生まれるのかしら。
『暴露』を先に読んでおくと本書の内容も分かり易いかもしれない。
スノーデンの生い立ちや、暴露に至った心境、アメリカ政府のや
同盟国なのに首相の携帯電話が盗聴されていたドイツの動きなど
にも注目。
スノーデンが乗っているかもしれないから…と、EU諸国がボリビア
大統領の乗った飛行機の上空通過を拒否って酷過ぎるだろう。結局は
スノーデンは搭乗しておらず、大統領を激怒させただけってさぁ。
まぬけか、CIA。
「NSAが収集していた大量のメタデータの分析によって、差し迫る
テロ攻撃を阻止できた事例を、政府は一つとして示していない」
アメリカ・連邦判事の言葉だ。そう、あらゆるデータを集めても
ボストンマラソンでのテロは阻止できなかったものな。ただ集め
ただけで、分析まで出来てないんでしょ。情報があまりにも多くて。
それにしてもスノーデンである。期限付きロシア亡命だったけど、
既に1年が経ったが未だにロシアにいるらしい。アメリカに帰れ
ないよな、収監されちゃうもの。2度と祖国には戻れないんだ
ろうか。 -
Posted by ブクログ
ちょっと知らない世界を覗いたようで、面白かったです。
アメリカってのは、よほど力が大きいのだろうなと、うっすらと感じさせられました。でもまだぼんやりと感じる程度です。
次は、「暴露」を読んでみたいなと思いました。
スノーデンという人は、相当強い正義感を持っているのでしょうか。それとも、米国政府に深い恨みを持っているのでしょうか。スノーデン個人に非常に興味を持ちました。
現在、ロシアに亡命しているというスノーデン。次に何か動きがあったときには、注目したいです。
経済的な側面で日米関係を見ることが多い私ですが、政治とその裏側の人間臭さにも、これからは目を向けてみたいです。そう認識させてもらえたという点が収穫でした。 -
Posted by ブクログ
事実は小説より奇なりというが、本当に小説や映画のようだ。読んでいるうちに一級のフィクションの世界にいるような気になってしまうのだが、これが世界の事実である。
笑っちゃうぐらい嘘のような、事実である。
スノーデンファイルをめぐって国家権力と闘った『ガーディアン』をはじめとするメディアや個々のジャーナリストの独立心、信念、プロフェッショナリズムにも驚かされる。果たして、一応に浅く、同じような報道しかしない日本のマスメディアにこういう態度が取れるのだろうか。
エドワード・スノーデンという特別な一人の青年のおかげで、世界の認識が大きく変わった。これがどういう結果につながっていくのかは分からないが、彼の行動は正しかったと僕は思うし、敬意を払いたい。世界にはこういう人間が必要だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレチェック項目5箇所。全世界のインターネットユーザーに対する無差別監視――その起源は正確に特定することができる、2011年9月11日、全米を震撼させ激高させた、あの残虐なテロの日である、その後の10年間で、個人のプライバシーを侵すのもやむなしという政治的な合意が英米両国で新しく築かれた、同時に、テクノロジーの急速な発展により、大規模な盗聴がますます容易になりはじめた。「私たちは政府の違法行為を嫌というほど見てきました。私のことを悪く言うのは、おかど違いです。彼らは人々の自由度を狭めています」。「すぐれた価値観を持った、すぐれた人々がいます。でも、いまの権力構造は自己目的化しています。全市民の自由を犠牲にして、みずからの権力を拡大しようとしています」。中国がアメリカの軍事施設や国防総省などに悪質なサイバー攻撃を仕掛けていると訴えてきた、ところが米国もまったく同じことをしていたことになる。「私は正しいと思うことをし、この不正を正すための運動を始めました。私はただ自分が知っていることを人々に伝え、私たちみんなに影響することなのだから、それを私たちみんなで堂々と議論できるようにしたかった。正義を実現したいと思いました」。
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Posted by ブクログ
国民主権なんて幻想でやはり、一部の人間の意思により国家は運営されているし、法律なんてお構いなし。
アメリカやイギリス、先進世界の秘密が如何に何も開示されず、嘘と欺瞞に満ちており、大多数の人間が幻想しか見せられず死んでいってる。
スノーデンが持ち出したほんの一部ですらこのような衝撃をもたらしたのだから、しかも、それらもガーディアン紙が政府へのお伺いをした形跡があるものである。
思考の一部あるいは全部が電子化されたこの世界は如何に監督し易い国家であることがわかった。これからはaiの世界。aiにお伺いを立てることはより自分が何を考えたいかを電子化することである。 -
Posted by ブクログ
権力の横暴は普遍的であり、支配に用いるテクノロジーと、掲げる大義名分は交換可能な小道具のように映る。スノーデンの暴露した事実は、支配-被支配の構図そのものこそは典型的であり驚きは少ないが、謀略の射程距離(ほぼ地球の全表面)の巨大さには目を見張る。
地球全体が檻の中だとしたら恐ろしいが、それがものの例えではないところに言葉を失う。
ノンフィクションとしての出来栄えは、スノーデン個人を掘り下げるのか、英米の迷走する背景を辿るのか、暴露に活躍したジャーナリストを追うのか、どれも中途半端。しかし本件は経緯が整理されているだけでも報道価値が高いので、特に気にならない。 -
Posted by ブクログ
帯の佐藤優さん推薦とのフレーズで購入。
読みどころを4点に絞っているのがわかりやすく感じました。
そして、著者(&訳者)のように、決してスノーデン氏の擁護一色、
というわけではないのもまた、興味深く思います。
“国家の干渉を憎むスノーデンが、国際政治の複雑なゲームに巻きこまれた結果、
国家主義的なロシアの庇護を受けるようになるというのも興味深い”
高邁な理想を持ちながらも、それを阻む現実の理不尽への憤り、
そうしたスノーデン氏の想いは、非常によく理解できます。
でも、その理不尽さを超えるために選んだ手段が、
その理想自体を否定している手段であるという矛盾、
そしてその“現実”から目をそらしているという点。
現実感覚と乖離している理想論に拘泥しすぎている、としか感じません。
泥棒を糾弾するために、殺人犯に助力を求めている、
そんな危うさを、スノーデン氏には感じていたのですが、、
その根拠の一つを感じさせてくれた一冊でした。
さて“スノーデン氏”はどこの国のための“スパイ”なのでしょうか。
それが今後つまびらかなっていくのかどうか、気になります。