麻生川静男のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の紐解いた史書「高麗史節要」は朝鮮は高麗のときから裏切りや暴力、賄賂まみれな国家だったことを如実に示している。
地政学的にも強国になれず、二股外交をするしか生き残る方法がなかった。
国民性が歴史によって変わらないとすれば、今の南北朝鮮の不可解な挙動も理解できる。
かの人々は法や権力分立といった近代政治システムというものを信じられないのだろう。
権力を握っても武力がなければすぐに引きずりおろされる国柄ならば、北朝鮮が核ミサイルに固執するのも頷ける。
自分の命がかかっていると考えていれば武力を手放すわけがない。
日本人の価値観で他民族の価値観を理解しようとすること自体が間違っていることが良くわ -
Posted by ブクログ
主に資治通鑑を読み解くことで中国史を見る本。
残酷さのスケールの大きさに圧倒される。
だますことが悪なのではなく、だまされる方が愚かだという風潮は現代に通ずるところがあるのはわかる。
けれど、どこまで歴史が現代の精神のあり方につながっているかは首をかしげる。
例えば織田信長の例をだされて、現代日本の精神性について語られても、首をかしげる人は多いだろう。
資治通鑑は約1,000年も前に編集されたもので、織田信長より前の時代の話だ。
けれど、例えば戦争を回避する方法について歴史から学ぶのは大切であるし、やはり現代に通ずる部分も否定できず……本書にも書いてあることだが、同じようなことをやって、無罪放