櫻井武のレビュー一覧
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脳科学の立場から心の存在を一般向けに書いたものである。最も興味深いのは心と身体の境目が私が考えていたのとは異なることだ。
漠然と心は脳が中核となっているのに対して、身体は心臓がその中心であると考えていた。もちろん脳も心臓から送られてきた血液で動いているのだから、この考えは明らかにおかしい。ただ、精神的なことは首から上で大半をまかなっていると考えていた。
ところが、何かのきっかけで起きる情動は脳だけでなく、全身に駆けめぐるネットワークの情報を脳が最終的に構造化して認識されるようなのだ。また情動と認知は同時になされ、認識されることがなくても行動は起きる。私たちはほとんどの行動を認識することなく自動的に行っているというのである。心と身体という場合、それは完全に分断できるものではないのだ。
その際に情報を伝えるのはいわゆるホルモンと呼ばれる体内物質で、この配合率やその他の様々な要因が複雑に関係していわゆる心を形成するというのである。
私の力では設計図は見せられたが実態が分からないという気持ちになっている。ただ、かなり高度な専門的な内容を含むが興味深い内容の連続で最後まで楽しめたのは確かだ。 -
Posted by ブクログ
〈本から〉
睡眠と覚醒を安定化するオレキシン
①覚醒状態をキープして眠らないようにコントロール
②生き残り本能でオレキシンが起動する
まとまった睡眠は特別なギフト
単相性睡眠(1日に一度だけまとまった時間の睡眠をとる)
動物の多くは多相性睡眠(短時間の睡眠を1日に何度もとる)
最適な睡眠時間は人によって違います。
(略)
9時間タイプ
認知能力は9時間睡眠の方が高いという結果も。7時間にこだわり過ぎると、認知能力が下がる可能性も否定できません。
必要な睡眠時間は遺伝子でほぼきまります。
ショートスリーパーの人は特定の時間遺伝子に変異がある。(略)真のショートスリーパーは数千人に1人といわれています。
睡眠不足は肥満・うつ・認知症とも関連がある。
本当に眠れたかどうかは脳波を調べないとわかりません。つまり、脳だけが知っている。
眠りの自己評価はあてにならない
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SF小説や映画、アニメ、マンガなど、時代の先を予見していたような作品はたくさんある。SFは設定に頭が追いつくまでちょっと時間がかかるので敬遠しがちだけど、本書には未読のSF小説がたくさん紹介されており、どれも読んでみたくなる。特に『幼年期の終わり』『二重太陽系死の叫び声』『宇宙の戦士』『月は無慈悲な夜の女王』『順列都市』『ディアスポラ』『ユービック』など、興味をそそられる作品の目白押し。内容を忘れてしまっている『夏への扉』も再読したいところ。なかでも『攻殻機動隊』が随所に登場するのが、ファンとしてはたまらなく嬉しい。思考実験としての「テセウスの船」も、改めて深く考えさせられる興味深い問題。また、科学的な知見としての面白い発見も多数。「脳の10%神話」が科学的に否定されているとは知らなかった。記憶の固定化が行われるノンレム睡眠を、トカゲ、タコ・イカ、魚類・昆虫まで行っているというのも驚きの事実。
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結論からいうと「寝だめ」はできません。
睡眠の性質上、長く寝た分で過去の睡眠不足は補填できても、未来にまわすことはできないからです。
でも休みに補填しなければ睡眠不足は解消されないんですけど、どうすればいいんですかね!?
睡眠の新常識と言われても、分かってますよと言うことばかりで、現代日本人には無理です…。
不眠症なので、医者や薬と相談するしかないですね。
以下、引用とメモ
休日の寝だめは意味がない!?
社会的時差ぼけで生産性が落ちる
週末は寝だめして翌週にそなえている人も多いのでは?結論からいうと「寝だめ」はできません。
睡眠の性質上、長く寝た分で過去の睡眠不足は補填できても、未来にまわすことはできないからです。
さらに、休日の寝だめにはデメリットがあります。体内時計と生活リズムの時差を「社会的時差ぼけ(ソーシャルジェットラグ)」といいますが、就寝から起床までの中央時刻が平日と週末で3時間以上異なると、社会的時差ぼけが起こりやすくなり、日中のパフォーマンスが下がってしまうのです。
体内時計は朝の光でリセットできますが(→102ページ)、90分が限界です。休日に長く寝る場合はできるだけ中央時刻がずれないようにし、睡眠時間の延長は最大で90分までにとどめましょう。
時差6時間の国に旅行すると時差ぼけ解消に4日かかる
海外旅行につきものの時差ぼけも、朝日で体内時計をリセットすることで解消できます。ただし、朝日でリセットできるのは90分程度。時差が6時間ある国に行く場合、体内時計と現地時刻が合うまでに少なくとも4日かかります。
睡眠不足は肥満・うつ・認知症とも関連がある
睡眠時無呼吸症候群の新しい治療法『舌下神経電気刺激療法』
眠気コントロール
手足を冷やす
体を動かす
ガムを噛む
カフェインを摂取する
オレキシン受容体拮抗薬 オレキシン
就寝90分前のストレッチ -
Posted by ブクログ
ネタバレ情報番組で紹介されていたので手に取った一冊です。
本書は、SF小説に描かれる未来像(サイボーグ化、脳とデバイスの融合、人工冬眠、記憶の書き換え、眠らない脳など)を、現代の脳科学や技術から見て「実現可能か」を検証していてとても刺激的でした。
テーマは大きく、①原理が未解明でまだ不可能なもの、②仕組みは分かりつつも技術が追いついていないもの、③実現が極めて困難なもの、の3つに分かれています。未来を考える面白さと同時に、科学技術と脳研究の進歩が不可欠だと実感しました。
「おわりに」の木星探査のショートストーリーで語られる「体験の価値」は特に印象的でした。どれほど技術が進んでも、自分自身の経験は代えがたいと改めて感じました。