櫻井武のレビュー一覧
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神経科学の観点から、睡眠/覚醒時に脳の中で何が起きているのかを解説しています。数種類のホルモンがメインでコントロールしているが、どうやらそれだけではないということで今後もさらなる発見が見込まれるようです。
眠気と食欲がリンクしている、レム睡眠中は覚醒時並みに脳が活動しているなど、身近な割に知らなかっ...続きを読むPosted by ブクログ -
「睡眠」研究は、「脳(と身体)」の研究である。
不思議がたくさんあって興味深い。
「記憶」や「学習」にも深い関連があって、能力を発揮したいなら「睡眠」をおろそかにしてはいけないと納得。
質量ともに、より良き睡眠を求めるべし!Posted by ブクログ -
ブルーバックスだけあって、少し前に読んだ同じような本よりも、より科学的な内容で読むのに時間もかかったし、専門用語が難しくて手強かった。
ちゃんと理解したとは言い難いけれど、第7章に食欲に関する日常の疑問がQ&A形式でまとめられていて、ありがたかった。
エネルギーの充足と報酬としての満足、ふたつの要...続きを読むPosted by ブクログ -
生物の進化の先に、環境を認識する能力を超え、他者へ共感する意識を持ち得たことは、ヒトという驚異の種を出現させた。あらゆる感覚情報は脳内現象として還元され、意識を立ち上げている。この謎にどんなアプローチで分析しているか興味を持って読んだ。ヒトが他の生物種から質的進化を遂げた大脳皮質という構造、これと並...続きを読むPosted by ブクログ
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睡眠について。なぜ眠るのかという問いに未だに答えは出せないが、睡眠が柔軟性はあれ絶対に必要なものであることや、睡眠によって脳がメンテナンスされたり記憶を整理したりする。ノンレム睡眠とレム睡眠は覚醒と睡眠ぐらい違うものであることやオレキシンといった物質について始めて知った。Posted by ブクログ
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「こころ」って何だろう?どこにあるのだろう? そんな疑問を脳科学から解き明かす本。
・もっとも進化的に新しくて認知や思考をつかさどる大脳皮質と、脳の深部にあり動物にも共通する情動をつかさどる大脳辺縁系。
・大脳皮質は前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉に分かれ、領域ごとに機能が細かく分かれている。
・大...続きを読むPosted by ブクログ -
睡眠と覚醒のメカニズムや研究状況について、一般向けに噛み砕いて説明された本。
一般向けとはいえ内容は学術寄り。まだまだ未知の領域が多いからか、「なぜ眠るのか、なぜ目覚めるのか」に対する答えもはっきりとは書かれておらず仮説止まり。
教養として読むのには非常に良かったが、私の場合は購入の目的に合ってい...続きを読むPosted by ブクログ -
【献本当選作】第1章で出てきたホムンクルスの図は、有名なのだが正確に記憶できない思い出がある。「こころ」とは原始的で非自律的な大脳辺縁系で生み出される情動と、我々人類が発達させた大脳皮質の論理的思考、そして脳以外の身体から血液を通じて伝達される神経伝達物質の総合的かつ複雑な結果から表出されるという科...続きを読むPosted by ブクログ
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情動がいかにして生まれ、「こころ」に作用していくのか。
非常に興味深いテーマを抱えた本書であるが
「認知」と「行動」は平行して実行されること、
つまり「怖い」と感じることと「怖い」ときにとる逃避行動は実は平行して行われるーなど
この分野に疎い人間としては衝撃的な事実が書かれている。
では、なぜその...続きを読むPosted by ブクログ -
「なぜ人間には食欲があるのか」という疑問は、「生命維持に必要だから」ということで調べるまでもなく理解できるが、「どのようにして空腹/満腹を感じるのか」という疑問に答えられる人は少ないだろう。本書はそんな空腹の欲求と脳の活動の話。
αメラノサイト刺激ホルモン、ニューロペプチドY、プロオピオメラノコルチ...続きを読むPosted by ブクログ -
不思議な睡眠。最新科学でその不思議な世界をかいま見せてくれます。まだまだ分からないことが多いけど、日に日に新しい知見が得られているようです。睡眠と覚醒。それはシーソーのよう。片方が重くなって発現する。レム睡眠と覚醒が脳の活動状況では同じよう。対極に非レム睡眠があるという。いろいろな仕組みが分かってき...続きを読むPosted by ブクログ
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睡眠は時間も食うし無防備になるし明らかに不利なのに、なぜ動物は眠らないですむように進化しなかったのか?
それは睡眠が欠かせない重要な役割を担っているから。
睡眠は記憶の固定に深く関わっており、眠ると新しい記憶が定着する。とくに手続き記憶(技巧や運動技能)に睡眠が重要。
ノンレム睡眠は脳の急速と老廃物...続きを読むPosted by ブクログ -
体重は、脳が食欲をコントロールすることによって一定に保たれている。脳内で食欲がどう作り出されるか「ヒトの食欲」のメカニズムを脳生理学が解き明かす。
「食」という字は、「人」を「良」くすると書く。よりよく生きるため、上手に「食欲」と付き合いたい。Posted by ブクログ -
食欲についてかなり詳しく、医学書的な感じで深い知識を得ることができる。詳しすぎて難しくなっていて読み難い部分も屡々あったが、これはブルーバックスの特徴といえば特徴であり、良い点ともいえる。Posted by ブクログ
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仕事がら、生活習慣病の治療に関するあれこれが多いため、その原因の1つである肥満をもたらす”食欲”に関する科学的な研究をクイックに把握したいと思いセレクトした講談社ブルーバックスシリーズの1冊。
様々な欲望の中でも”食欲”に関して、ここまで膨大な研究労力が費やされていた(もちろん、まだそのすべてが解...続きを読むPosted by ブクログ -
いやぁ、安易に手を出してしまい、結果難しすぎた。
今どきの良い睡眠をとることを目的にした本ではなく、ガチンコで睡眠を研究し分析した内容だった。
言えるのは、人間の脳の構造は複雑で、本体(人格?)より良くできており、体のことを一番わかっている。だから、馬鹿な本体が勝手に摂理に反して睡眠を怠ったり不...続きを読むPosted by ブクログ -
「こころ」を科学的に解析した本。
最も興味深かったのは、感覚系から入った情報が2つの違った経路、理性と情動に分かれて伝達するということ。
一次視覚野を切除したサルは目が見えていないのにヘビを怖がるという。
子育て中なので、子供が感情を抑えられずに爆発させたりするのは理性に結び付く経路の未成熟が原...続きを読む -
人はなぜ眠るのかを科学的に検証し結果と考察がまとめられている本。生きるために睡眠は必要なのか。レム睡眠とは何か。夢とは何か。寝だめはできるのか。
ニューロンの仕組みから詳細に書かれており、専門的で難解な内容なので読むのに気合が必要。Posted by ブクログ -
解明されてない部分も多いけど、睡眠を科学的に説明してみましたっていう話。
『睡眠は死からの負債である。睡眠は生命を維持するため死から借りるものである。』ショーペン・ハウエルPosted by ブクログ -
睡眠は、まだまだ分かっていないことが多い。
このように覚醒は、食物などの報酬を探索する行動や、恐怖や不安などの情動に深く関係している。つまり「食っていくため」、そして「食われないため」に、覚醒が必要なのだ。
逆に満腹で、しかも安全な状態であれば、脳や身体を休めるために睡眠をとるチャンスである...続きを読むPosted by ブクログ