五十嵐英憲のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
20150208
自分の勤める会社が、2年連続の赤字決算となるため『黒字化せよ!』というタイトルに強烈に惹かれて読んでみた。
著者の実体験に基づいた、万年赤字だった会社を、1年で黒字化させるまでの挑戦を、小説仕立てで綴った珍しい作品だった。20年以上前に出版された作品ではあるが、経営を取り巻く環境は変われども、人を資本とした経営の本質は現在にも通ずる事ばかりで大いに役に立った。
なかでも沢井社長が打ち出した経営方針である
『オレがやる』
『協力する』
『明るくする』
は、最も分かり易く大切な事だと思った。
また、決算内容を隠さずに朝礼で話したり、社内を巡回して正社員、下請けの区別無く気さくに話しかけるたりする事で、社員1人ひとりが会社経営を他人事では無く、自分事と思わせるような取り組みが何よりも効果的であると思った。
会社経営に参画出来るチャンスがあれば本書の内容を活かしていきたいと思うが、今の自分の立場であっても、常に自分が経営者になったつもりで仕事に取り組んでいこうと思う。
本書は経営再建のバイブルとして本棚に大切に保管しておいて、来るべき時に再読したい。 -
Posted by ブクログ
「管理や命令」に頼るのではなく、「自分自身の内なる意思」によって、チャレンジ目標を自主的に設定し、その達成を粘り強く追い求めようとすることを目標管理(MBO)の本質とし、その概論を説く一冊。これらの大元を「一人一人のセルフ・コントロール」と定義し、セルフ・コントロールを活性化させるために「内発的動機づけ」がもたらす「内なる力」があるとのこと。そして、全ての人間はその力を持っており、その潜在能力を引き出すのは可能であると説明。
「セルフ・コントロールの開発」 については基本的には、仕事の管理の大部分は「当事者の意思」に任すこと。そして「チャレンジ目標の設定」と「その達成プロセスにおける関係者とのコミュニケーション」の継続が能力開発の中心軸となる。そして、その結果、その難しい目標を達成した人は自分の無限の可能性を実感し、その自信がさらなる難しいテーマの探索に自分の心を駆り立てるという自己実現欲求の喚起を巻き起こすという好循環が生まれる。 -
Posted by ブクログ
全社目標 部門ミッションの土台となる経営哲学(企業観・職場観・人間観)のすり合わせ。
経営哲学は心構えであり、実現しなければ意味がない。
なぜ目標が達成できないか全員から聞く。
◎全社目標を実現する為に、各部、各課はどのような改革、改善を行うのか検討し、その改革・改善をそれぞれの部、課の目標を設定する。
各課内の目標のあり方は、課の目標を実現するためにという考え方で具現化する。方法は各課に一任する。
MBO-S《自己管理による目標管理》=「自己管理による目標を上手に使った仕事の進め方」
「目標管理」人事評価の為のノルマ管理ではNG!
会社のハッピー(業績向上)と従業員のハッピー(働き甲斐)の同時実現は、ギリギリ背伸びした「チャレンジ目標」によって可能になる。
◎重点商品の今後の戦略的重点指向製品の選択を続け、販売三ヵ年計画を作る。
→販売三ヵ年計画が確定したら、それにもとづいて製造計画、間接部門計画を作りこれらをまとめて総合三ヵ年計画を作成する。
組織のメンバーたちは自分の位置と役割を明確に認識する。
この目標を達成する為の社員の行動指針
①オレがやる。自分がやる。
②協力する。
③明るくする。
みなに新しい事をやってもらう。
課題解決という目標「課題解決目標」も大事。
多くの企業でMBO-Sが機能しないのは、目標の追求のみに偏った目標管理と、個別に焦点を絞り過ぎた目標管理という、きわめて狭義のMBO-Sを指向しているからである。
また人事考課の為の目標管理も、チャレンジ精神を鼓舞しようとする会社側の思惑とは裏腹に、チャレンジ目標の自主的設定意欲の阻害要因になっている。
=職場目標をみんなで達成しよう。=全社目標をみんなで達成しよう。 その為にあらゆることを実勢する。
◎外発的動機づけと内発的動機付け
ひとつは他社から与えられる働きがい(金銭的報酬、ストローク、承認欲求の充足など)でやる気を出す方法。
もうひとつは、仕事の面白さや責任感、あるいは事故成長の実感など、自ら取りにいく働きがいがもたらすやる気。
前者外発的動機付け、後者を内発的動機付けと呼ぶ。
組織を変えようとしたら、まずトップ自身がかわらなければならない。
トップがまず自分を変えて、それを組織のなかに伝え、組織のメンバーたちが自分を変えるという困難な作業が成功するような支援を惜しまない。 -
Posted by ブクログ
MBO-S(Mnagement By Objective And Self-Control)
ぎりぎり背伸びした「チャレンジ目標」の設定
目標管理 → 人事評価の仕組みではない! 弊害→みんながやさしい目標を作って会社をつぶす。
人事評価の為の目標と別に、職場の皆で話し合い、本当に達成したいと願う職場目標と個人目標を設定する。
一人ひとりが、ぎりぎり背伸びしたチャレンジ目標の「Plan(計画)→Do(実行)→See(ふりかえり)を意欲的、かつ自律的に推進し、
そのプロセスで仕事の面白さなど働き甲斐を実感すること。
目標は連鎖システム
①全社中期(3~5年)経営計画 ↓
②部門の中期(3~5年)経営計画
↓
③部門の今期目標
↓
④職場の今期目標
↓
⑤個人のチャレンジ目標
チャレンジ目標づくりの流れ
ステップ① 会社や部門の中期経営計画
(中長期のビジョンの戦略)を理解する。
ステップ②職場や個人の中期的な役割。
(ミッション)を考える
ステップ③部門の今期計画を理解する。
ステップ④上記②と③を重ね合わせて
今期の職場の貢献領域一覧表を作成する。
ステップ⑤上記④にもとづいて、職場の今期目標と、
個人の今期目標(チャレンジ目標)を決定する。
中期計画のツボ 52頁
中期計画とは、顧客満足の実行計画である。
「売上」に関するビジョンと戦略。売上げがなければ利益も出ない。
売上げとは顧客満足の結果。
①環境変化の予測に注目する。
人口の少子高齢化、文具店の減少など。働き盛りの人たち向けのマーケットは縮小し、スケールメリットが頼りの「規格品を大量生産する」事業は衰退する。
②勝負に負けないための「差別化的強み」はあるのか?
わが社の強みは何か? → 強み
③ロマンスを感じ取ろう。
職場の貢献領域一覧表 57頁
◎戦略業務
◎日銭業務
◎その他の業務
職場のチャレンジ目標シート 74頁
目標 いつまでに、どのくらい(達成基準) どうやって(達成手段)
チャレンジ目標のDoとは、目標達成手段をやり切ること。
小さなPDS(Plan→Do→See)をぐるぐるまわす。 -
Posted by ブクログ
疲れた時に良い本。
知らず知らずのうちに仕事の目標を見失う、これは誰にでもあることだと思う。左遷人事の恨み、長年続いたコストカットへの不満・・・ビジネスにとっては本質ではないものだけれども人間としては自然な感情だからしょうがない。問題は感情を整理し、正しく目標を設定し、そこへ向かってやる気を喚起できるか、ということなのだろう。
筆者はマネジメントとか組織管理とか、そういったビジネススキルを勉強し、教える人たちのようだ。沢井社長(即ち原作者)は社長就任以前にも同様の学習や研修を行っていたのか、専門用語らしいものがいくつか出てくるし、部下をそういう外部研修に派遣したりする。
出向社長が従業員たちと心を通わせていく情緒的側面を強調しつつ、随所に自分たちの宣伝文句を散りばめる。そんなことをせずに、マネジメントには理論と実践が必要だと堂々と主張すれば良いと思うのだが、どうだろう。 -
Posted by ブクログ
目標設定が上司の主観になってしまうのは理解出来る。
目標設定が評価に結びつくべき、というのも理解出来る。
モチベーションをあげるためにストレッチ目標を設定したり、外発的動機を与えたりするのも分かる。
オープンにチームみんなで目標設定するのがポイントか?
結局どうすればノルマっぽくならないMBOになるのか、イマイチ頭に入ってこなかった。
再読した。
目標は、以下の順に"みんなで"進める(オープン展開)
会社や部門の中計の理解
職場や個人の中長期的な役割の明確化
部門の今期計画の理解
今期の職場の貢献領域一覧表の作成(戦略業務、日銭業務、その他に分かれる)
職場の今期目標と個人目標の決定(チャレンジ目標)
個人目標は、以下の観点で作る
何を
どれくらい
いつまでに
どのように
以上を受けて、職場の貢献領域一覧表の作成と、個人目標を立てるときに、どのように(手段)は意識してみようと思った。早速活かしていきたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ社内での勉強会(?)にて、評価のあり方が話題になっているので、超久しぶりに基本に立ち返って、この手の本を読んでみました。
そしたら、第1章から早速、目標管理を評価と結びつけることが全否定されている!
目標の難易度と達成度との積算でポイントを算出、それによって順位付けして…って、まさにウチの会社で行われていることそのものと思うのですが…!
この本の要旨とは違うと思いますが、目標を立てても評価と結びつかないのではさすがにモチベーションも上がらないので、では、評価はどうすればいいのか?ということについては簡単に記載されています。
(上記のように)評価と目標管理をタイトに結びつけるのではなく、「緩やかさ」を持たせることが大事と。
1つは目標達成のプロセスにおける努力度も評価する。
2つ目に、達成度と努力度の評価について、双方に一定程度の割合を持たせる(半々ぐらい?)。
最後に、目標に掲げていない業務やチームワークへの貢献についても評価する。
…ということなんですが、では具体的にはどうしましょうか!? -
Posted by ブクログ
経営というより、マネジメントの手法をわかりやすく説いてある。
1980年代に書かれたようだが、小説形式なので、
誰でも楽しみながらさくさく読めてしまう。
本の中では、できすぎと思われるような順風満帆な印象を受けるが、
最後の解説にあるようにかなり頁を削ったようで、
実際には周囲を味方につけたり行動に落としこんだりするのに、
きっと苦労があったのだろうと想像できる。
自分はこの著者のような立場にはないが、
人に熱を持たせるということ、そしてさまざまな施策を立て続けに行う手法は、
とても参考になった。
書かれた時代から、そのまま現在に通用するわけではないと思うが、
シンプルな手法やメッセージは普遍性があり、今読んでも十分参考になると思う。