岩田宗之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小飼弾さんが紹介されていた本。議論の理論武装をしてやろうと手に取りました。
本書はまず、議論を行う際に現れる典型的な考え方を提示します。具体的には感情論・インチキ理論・冷笑主義者といったようなものです。
続いて、そもそも「議論」とは何かが掘り下げられ、最後に議論における発言者の心得が記述される。
本書ではくどいほど述べられていますが、そもそも「議論」のルールを知らないために議論が正しく行われないことが問題である、と筆者は主張しています。
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自分が議論をするときはもちろんのこと、誰かが議論をしているものを自身で考えるときにも生かせ -
Posted by ブクログ
何とかうまく説明できるようになりたいという思いから読んだ。
仕事で新入社員でもわかるような手順書を作りたい、わかりやすく伝えたいと思う自分にピッタリと合った本だった。
◯重要事項
①相手が何を知りたいかを探るための3つのポイント
・目的
・興味の方向性
・持っている知識と種類の量
②作業手順を示す3つの方法
・手順を順番に示す
・状況への対応という形で示す
・目的を指示し、その目的を達成するための方法を指示する
③1つの作業を表現する5つのポイント
・作業の前提条件
・作業の目的
・作業内容
・強制終了条件
・予想されるトラブルとその対処 -
Posted by ブクログ
議論とは人の話を聞くことである。相手は自分のいったことなど聞いてくれないのが当たり前、はなから自分のいったことを疑ってかかる方が自然と考えて下さい。感情論を避けるための原則 わからなかったら聞いてみる。ネットの情報を過大評価しないこと。匿名の発現はただのゴミ。匿名で発言する場合には、せめてその中に少しでもきらりと光るものを入れるように努力しなくてはなりません。そして匿名の発言を読む側は、自分がゴミあさりをしているのだということを念頭において、そのなから価値のあるものを自分で選り分けなくてはなりません。議論とは、それぞれが相手の話を聞き、分からない点を質問して、共通の問題について理解を深めていく
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Posted by ブクログ
オンライン・オフラインを問わず、「議論」の進め方に対して分析する。
分析自体には概ね同意できるのだが、そこまでかな。
議論をちゃんとしようとする相手でないと、結局有意義な話はできないのだろう。
発行が2007年、つまりツイッターが普及する前である。
現在のインターネット上の「議論」を見て、筆者はどう思うのだろう。
個人的には、インターネットが普及した当初だろうが、現在だろうが、議論の質は大差ないように感じるが。
「匿名のは発言はただのゴミです。匿名で発言をする場合には、せめてその中に少しでもキラリと光るものを入れるよう努力しなくてはなりません。」(85頁)
「結論が人それぞれだからこそ議論 -
Posted by ブクログ
岩田宗之著「議論のルールブック」新潮社(2007)
*今の議論に大切なのは人の話を聞く能力である。
*存在命題は、ある条件に該当するものを1つでも探し出せればよいため、全称命題より証明が簡単です。特に「〜は存在しない」という大変難しい命題を証明することを属に悪魔の証明という。
*「〜が存在する」という存在命題を自分から言ってしまえば、それを否定しようとする相手は証明が難しい「〜は存在しない」という全称命題を使わなければならなくなる。
*「間違っている」ではなく「まだ足りない所がある」というべきです。
*議論でわかるという言葉の意味は、必ずしも分かる=正しいということではないということです。納得 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
建設的な話し合いのはずがいつの間にか揚げ足取りの応酬に。
楽しい雑談のはずがひょんなことから不毛な中傷合戦に。
ネット上の「炎上」は、議論のルールを身につけていないことから起こる人災である。
議論の種類、匿名性の問題、インチキ理論や感情論への対処法、発言者の心得等、議論を知的に分解し、共有すべきルールを考える。
頭をすっきり整理させて議論に臨むための格好の道しるべとなるルールブック。
[ 目次 ]
1 議論の破壊者たち(感情論に振り回されない インチキ理論を振り回す人たち 冷笑主義者にご用心 匿名という問題)
2 そもそも議論とは何か(議論の定義 客観性とは何か 正しさの相対性