ロバート・ジャクソン・ベネットのレビュー一覧

  • カンパニー・マン(上)

    Posted by ブクログ

     ヴェンチェンゾ・ナタリの映画『Cipher』の邦題が『カンパニー・マン』だった。ナタリの映画がちょいと気が利いていたので、本書も気になった次第。本書は原題も同じ。しかし、ミステリ賞とSF賞を受賞しているというように、なかなかにジャンルを特定できない小説である。

     まずはスチーム・パンクないし平行世界もの。
     19世紀終わり、ワシントン州のイヴズデンという漁村で発明家クラヒーを見出した実業家マクノートンが、マクノートン西部機械工業社を興し、ついにはその技術力でヨーロッパを脅迫して、第一次世界大戦を回避してしまったという、1919年の、開発で膨れあがったイヴズデン市が舞台。

     加えて、ちょっ

    0
    2016年02月12日
  • カンパニー・マン(下)

    Posted by ブクログ

     カンパニー・マンとはマクノートン社に雇われる「諜報員」であるヘイズのことであろうか。最後に上司ブライトリーに「組合もへったくれもない、企業もへったくれもない」と言い放つにせよ、彼はマクノートン社の命で組合員の調査に当たっているのだから。
     お目付役にサマンサを付けられ、社内の下級労働者のみを面接しろと命じられながら、彼はすぐに逸脱し、労働組合の指導者ミッキー・タッツに接触する。それがきっかけとなって、事態が大きく動く。刑事ガーヴィーは窮地に立たされ、ガーヴィーを愛するサマンサは、彼を助けるためにとった行為のためにマクノートン社から解雇される。謎の突破口をつかみ出したヘイズは自分自身と彼らを救

    0
    2016年02月12日
  • カンパニー・マン(下)

    Posted by ブクログ

    人間の知性が導き出すもの
    下巻、このSFミステリー小説は現代に起きるかのような予言にも思えた。それは「人間の知性が新たな欲を醸し出し、新たな文明が街を、国を、世界を作り出す。やがて人間が貪欲となるにつれ領土を増やそうと人間同士の戦争を引き起こす。それが敷いては人類を壊滅状態に導きだす。最終的には地球の壊滅をも引き出してしまう」と言うメッセージだ。今まさに原爆の使用有と独裁者のプーチンが叫び出した経緯が、この小説の人類滅亡の予言にピッタリ当たるのでは無いかと心配だ。

    0
    2022年08月25日
  • カンパニー・マン(上)

    Posted by ブクログ

    上巻、寂れた漁村を大都市に成長させたマクノートン社には隠された秘密が多数あった。経営者と労働者の紛争を組合と言う組織を作り、労使問題する火の粉を組合員が防ぐ役割を持たせた。それがある殺人事件につながる。さらに人の心が読めると言うの力を活かし秘密捜査員ヘイズを利用して経営者と労働者との関係から事件に発展しないように調査を開始させる。

    0
    2022年08月25日
  • カンパニー・マン(上)

    Posted by ブクログ

    今のところサイキック・スチームパンク・ミステリーってジャンルをつけられそうな雰囲気です。感想は下巻で。

    0
    2015年07月27日
  • カンパニー・マン(上)

    Posted by ブクログ

    SFのようなミステリーのような物語。ハードボイルドSFと言ってもいいのかもしれない。物語の舞台は現代から見れば過去なのだが、設定はあくまでも架空の場所。ある1つの会社が世界を牛耳っている世界での物語である。そんな舞台で、特殊な能力を持った主人公の男が、不思議な事象に出会い、物語の舞台となっている物事の真実を暴いていく。そして自分自身への秘密にも迫る。

    上巻は不思議なことがどんどん起こり、しかもテンポよく発生するため、あれよあれよと言う間に読み進められる。地味なんだけど、いや地味でもないか、淡々と物語が進行しているように思えて、結構激しく物語が進んでいく。面白いかと聞かれれば、地味なんだけど、

    0
    2015年07月03日
  • カンパニー・マン(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ディストピア?的なSF小説。なんだが、2001年宇宙の旅も入っていて、それでいて、体裁は私立探偵風だったりして、ちょっと不思議な小説。けっこう、最後は切なかったりして、あまり売れそうにないなと思いながら、気に入っていたりする小説。

    0
    2014年09月28日
  • カンパニー・マン(下)

    Posted by ブクログ

    いろんなジャンルが混ざってましたが、ミステリー風サイキックスチームパンクSFに落ち着きました。ミステリーを期待するならやめた方が良いです。

    全体的に漂う退廃的な雰囲気は好きなのですが、主人公たちの性格がピュアなのと、オチが希望に溢れててちょっとがっかりです。最後まで擦れたままでいってほしかったw

    0
    2015年08月05日
  • カンパニー・マン(下)

    Posted by ブクログ

    上巻の雰囲気のままいってくれためちゃ好みやったのに。
    最初からSFとして読んだらよかった。
    SFの括りやったら読んでなかったとも思うけど。

    0
    2014年04月26日