山田穣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
言うまでもないが、漫画と言うのはオリジナリティが大事だと思う
この作品は、短編集ってジャンルだからか、そこは定かでないが独創性を十二分に感じられた
もちろん、これだけ、作品が詰め込まれていれば、合う合わないはあり、満点とも行かないが、それでも質が高いってのは確かだ
次回作も連載よりは、世界観が独立している短編集であったら嬉しい。もちろん、どこか一部分で重なっていて、最終的に繋がっていたって事が判る連作でも大歓迎
『昔話のできるまで』・・・ファンタジー色の強いラブコメ? 何だかんだで、相思相愛で将来を決めている少年少女が微笑ましい
『がんばれ!漫画研究会』・・・漫画の描き方を指南しているのか、プロレスの美しさを叫んでいるのか、肉体改造の素晴らしさを説いているのか、はたまた、マニアックな性癖を持つ女子を応援しているのか
『まほうつかいと少年』・・・魔に関わっているから冷酷なのか、それとも、永遠の少女だから惨酷なのか
『強いのだあれ』・・・高名な昔話を、現代風にアレンジしてるっぽいので、結構、好き。結局のとこ、自分に本気で惚れてくれている奴の隣に収まれば、めでたしめでたし、か?
『ザンネン アンド ドラゴン』・・・この一本が、一番に好き、と言いきれる。多感な時期の少年少女の恋とも言えない感情、間柄は大人の心を実にくすぐる。龍が、正に龍って感じなトコも、好きと言える理由
『孤児院戦闘団』・・・子供が戦車で敵を撃破するってのはちょっと刺激が強いが、戦闘シーンは真実に迫るトコがあり、ある意味、戦争の愚かさを浮き彫りにしている
帯に偽りなしってだけでも、買って一読する価値は十分にアリ!! -
Posted by ブクログ
表紙の絵柄を見て正直読む前までは、「オタク向け記号だらけの無内容の萌え漫画かな」とさほど期待していなかったのだが、読んでみると意外や意外、面白い。
非常にカテゴライズしにくい漫画なのだが、小学生の男の子「御名方」とその友人や兄弟が過ごすのんびりとした日常を描く作品。
こう書くと単なる「よつばと」の真似のようだが、その「日常」というのが、小学生が山に遊びに行ったり学校でプールに入ったりという「子どもの視点の日常」と、彼の兄貴がバイクやらアニメやら釣りやらオタク趣味を楽しんだりする「オタクの日常」と、宇宙人やら山の神やら現実にはありえないものが当然のように共存して主人公とからんでくる「非日常」が共存する不可思議な世界。
この漫画のキャラクターはそれを「不思議」とも「異常」とも捉えずにたんたんと対処し、普通に生活している、といったような不思議な漫画。こういった日常と異常が共存し、登場人物がそれを不思議に思わず淡々と生活している、という漫画は実は諸星大二郎の「栞と紙魚子シリーズ」が一番近い。あれも主人公の栞は普通の人間だが町内では段先生の奥さん(巨大で異様な外見の異界の生き物)だったり、化物や妖怪が普通に生息していて、栞たちはそれにさして違和感を抱かずに平気で会話をしていたりする。
この作者も諸星大二郎からの影響を隠すつもりはないらしく、作品中に途中から出てくる稲羽信一郎という文化人類学の学者は、諸星大二郎の妖怪ハンターシリーズの主人公、稗田礼二郎とそっくりなパロディキャラになっている。
とはいえ、諸星大二郎を期待してこの漫画を読むとちょっと別物としてがっかりするかもしれない。これはあくまでよつばとのような、特にテーマやストーリーのない「日常をダラダラ描く系漫画」であり、さらに作者の多くのオタク趣味をすべてぶちこんでいる、感じ。「諸星大二郎風味」というのも結局それらの作者の「趣味」のひとつにすぎないのだ。特に作品に統一したテーマがあるわけでもないし、大きくストーリーが展開するわけでもない。とにかく作者の興味のあるものを日常系の中にすべてぶち込んだ「がらくた」なのだ。そういうテーマのないごった煮を、テンポの良い会話と器用な絵柄でつるつると読み進めさせるのはこの作者の器用さだ。
作者がこの漫画にぶちこんでいる趣味(私が分かる範囲)
・バイク
・アニメ
・鉄道
・自転車
・釣り
・小学生の女の子
・中学生の女の子
・諸星大二郎
・民俗学
・おいしい炒飯の作り方
※主人公の名前の「御名方(みなかた)」は日本書紀に出てくる神の建御名方神(たけみなかたのかみ)をもとにしているのは間違いないだろう。
誰にでもオススメできる漫画ではないが、個人的にこういう漫画は他では見たことがないので、好みは分かれるとは思うが一読をおすすめしたい。 -
Posted by ブクログ
“「不用心だよひな子さん こんなところで寝て」
「ここが一番涼しくていいんだもん 誰も来ないよこんなとこ」
「誰も来ないから物騒なんだろ そんなすぐパンツ見えそなスカートでさー」
「ショーパンはいてるから平気だって」
「はいてなかったよ?」
「何で知ってんの」
「さっき見たもん」”[P.4_昔話のできるまで]
「昔話のできるまで」
「がんばれ!漫画研究会」
「まほうつかいと少年」
「強いのだあれ」
「ザンネン アンド ドラゴン」
「孤児院戦闘団」
アオハルで絵柄が好きだったので。
女の子の体のラインの流れが特に。
“「教えて!できるだけたくさん
そして あたしたち全員が助かる方法!」”[P.128_孤児院戦闘団]