森一郎のレビュー一覧
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哲学の門外漢ですが、ハイデガーの技術論を勉強したいと思い本書を手に取りました。薄い本ですが読み進めるのにだいぶ時間がかかります。しかも1回読んだくらいでは、彼の主張が半分くらいしか理解できていない気もしました。本書では「物」「建てること、住むこと、考えること」「技術とは何だろうか」の3篇が収録されています。(間違っているかもしれませんが)ハイデガーがいわんとしているのは、技術とは(ものであれ人であれ)その本質を現前させることである、ということでしょうか。これを読んで、禅で有名な鈴木大拙がどこかの本で述べていた「自然(じねん)」という概念をふと思い出しました。つまり鈴木大拙風に言えば、存在を自然
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会社の後輩から勧められて初読しました。
まだ整理できない、難読本でした。
ですが、各章の端々に登場するニーチェの思想はロックミュージックそのものです。
哲学ロックの中心地を垣間見る
た気持ちになりました。
(先日観たNHK番組、100分DE名著でも同じ表現を使っていました。オゥ!と思わず声をあげるほど驚きました)
私たちは家畜のような生き方をしている、という一節は『大衆の反乱』を連想させます。
また、神は死んだ、この有名なフレーズの背景には、古来の常識を否定するアドラー心理学へ通じるものがある。
そして、堕落によって自分を取り戻せ、とは『堕落論』そのものです。
世界のロックな思想、今 -
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初めてのツァラトゥストラ。
こうした本に慣れていないので参考になる感想ではないと思います。
手にして読み切れるかと心配した。
なかなかのボリュームであり、初ニーチェがどんなかは想像と違うようでもあった。
読み進めるに連れて、どんな進行がわかってくるが、内容が残らない。
兎に角進めることを目標にして読み進める。
ツァラトゥストラが語る哲学なんだと理解できるも、それは何を目的としているのかは分かりにくいものもあった。
ゾロアスター教がどんなかこれ一つで決めると言うのは違うが、聖書のそれよりはちょっと怖くておどろおどろしいと感じました。
何度か繰り返し読むことで理解が深まったり、生活の何かと -
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感想を一言。「難しい」
150pていどであっさりと読めると思ったが、想像していたよりもずっと難しかった。ハイデガーの著作はこれまでいくつか読んできたが、その経験を踏まえずに軽はずみで読んでしまったのは少し後悔している。
「物」「建てること、住むこと、考えること」「技術とは何だろうか」の3つの講演で構成されており、どれも後期ハイデガーを理解するには欠かせない内容となっている。
講演のうち最初のふたつは有名な「四方界」という概念について言及されている。「物」講演のはじめにハイデガーは、現代社会でラジオやテレビの発達など、次々と時間的空間的「距離」が「除去」されていることについて語る。そしてこ -
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15
瓶の姿かたちを呈している容器が何であるか、かくかくの瓶状の物としての瓶が何であり、またいかにあるか、といったことは、姿かたち、つまりイデアという観点を持ち出したところで、決して経験できませんし、ましてや、事柄にそくして思索するなど無理な話です。現前的にあり続けるものの現前性を、姿かたちのほうから表象して立てたプラトンは、それゆえ、物の本質を思索しなかったのです。
★本質、構成物でなく、姿形が先にあり、そこに現実を収めようとする。
16
注がれるものは、空の瓶のなかへ流れ込んでこれを満たします。この空洞が、納めるはたらきをする容器の部分なのです。空洞、つまり瓶のこの無の部分こそ、納めるは -
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難しい!ChatGPTに説明してもらった。
ツァラトゥストラは、人間を超えようとする人間、人間の限界を超えようとする思想家、「これまでの価値観にしばられず、自分自身の意味と生き方を創り出す人間」を目指してる
⚡️「ツァラトゥストラ」は、ニーチェがなりたい“声”(神の代わり)
⚡️「私」は、ニーチェが実際に生きている“苦しむ声”
以下一部引用
民族が困難だと見なすものこそ、称賛すべきものなのである。なくてはならぬものであり、かつ困難なもの、それが善と呼ばれる。そして、どんな苦難からも解放してくれるもの、稀なもの、最も困難なもの、それが聖なるものとして讃えられる。
良心にやましいところが -