吉田重人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本で最初にハダカデバネズミの飼育と研究に携わった岡ノ谷教授による、デバ(研究者は愛情を込めてこう呼ぶ)の飼育と研究、生態についての入門書。
とはいえ、生態についてはまだ知られていないことが多いようで、未知の生物に悪戦苦闘する学生さんたちの青春群像も垣間見えてなかなか楽しい。
デバはアリやハチのような真社会性を持つ希少なほ乳類である。
彼らは乾燥した砂漠の地下に延々とトンネルを掘り、一匹の女王デバと生殖担当の数匹の王デバ、時に蛇に自ら食べられることで群れを守る兵隊デバ(兵隊ではなく生け贄デバといったほうが近いかも知れない)、働きデバで群れを構成し、各構成員は均質な遺伝子をもつ。
何より驚くの -
Posted by ブクログ
以前mixiレビューに書いたものをここにもUPしておきます。
岩波科学ライブラリー151です。
岩波科学ライブラリーといえば、鈴木忠先生の「クマムシ?!」がそうでした。この本は、「クマムシ?!」を編集した岩波の塩田さんが手がけて本にしたものだそうです。塩田さんの「次はデバネズミやります」で生まれた本は、クマムシに劣らず楽しい本です。
表紙から転載。
ひどい名前、キョーレツな姿、女王が君臨、哺乳類なのに変温動物?
愛すべき珍獣、その名は『裸・出歯・鼠』
動物園で人気急上昇の珍獣・ハダカデバネズミと、その動物で一旗上げようともくろんだ研究者たちの、「こんなくらしもあったのか」的ミラクル -
Posted by ブクログ
そもそもなぜ、「ハダカデバネズミ」に関する本を読んだかというと、僕の記憶違いでなければ、『新世界より』(貴志祐介著)という小説の中に「バケネズミ」というキャラクターが登場するのですが、それの祖先だったかモデルだったか(ここらへんがあいまいで...)が「ハダカデバネズミ」ということで、まあ頭の片隅に残っていたんでしょうね、読んでみたということです。
『ハキリアリ』という本を読んだときも感じたことなんですが、いやー彼らはすごいですね。もう人間と一緒ですよ。非常にシステマティックな世界です。本書から得たことをちょこっとメモ風に書いていきますね。
・個体識別するときは背中に小さな入れ墨をする。