せっかく計画を立ててもそれを実行する際に役に立たなかったり現実と乖離しているのが分かっていながら計画をメンテナンスしなかったりと、とかく「計画倒れ」で終わってしまうケースは誰しも経験があると思います。
特に日本人は現場の頑張りや団結力で乗り切るのは得意だけれど、その反面、計画を有効に活用するのは苦手
...続きを読むとされています。
これは「最初から綿密に計画を立てようとする」「いちど立てた計画の変更を好まない」という日本人の気質に起因するのではないか、と本書では仮説を立てています。
本書は、この仮説のもとタイトルどおり「実行に効く」計画を策定するための各種フレームワークや「力の入れどころ」を説明しています。
計画の種類としては、「日程計画」「予算計画」「仕様計画」の3つに分類し、それぞれの計画において有効なフレームワークが紹介されています。
本書の特徴ですが、テクニックだけでなく、前提要因、重点要因(過去に失敗してきた要因)、新規要因といった計画を立てる際の「力のいれどころ」について事例を交えながら多くのページを割いて解説している点が、単なる「ハウツー本」との一線を画す内容になっています。
特に、組織の支援体制やステークホルダーの重要性に触れている辺りが、個人的には好感が持てました。