近藤伸二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「国民党」の青、「民進党」の緑。ここを対立軸に描いた李登輝総統以後の8年間の台湾を描いていた本。その前に読んだ「台湾(伊藤潔著書)」で書かれていた時代の「その後の台湾」を描いているように思えた。
正直、大変面白かった。
この8年間は、「台湾が今後どのような道を進んでいくべきか」を探ってきた年月だったのだろう。「民進党」の主張する台湾独自路線か、「国民党」の主張する中大融和路線か。確かに、政治システムは台湾、中国ことなり、司法、立法、行政と一国の政治システムが成り立っている台湾は「国家」レベルのようにみえる。「民進党」の動きはそれを国際社会という舞台においてもはっきりさせようという動きであるが、下手に東アジア地域に緊張をもたらしたくないアメリカの強いけん制が働く。そして、台湾の人びとも「現状維持」を臨んでいる。政治は別として、経済分野で中台が融和していくことを臨んでいるようだ。
本書を読むまで、これほどまで中国と台湾の経済交流が活発になっているということを初めて知った。本土で働く台湾人家族のために台湾人のための学校が開設されたり、春節の帰郷時には中国と台湾とを結ぶチャーター便まで就航しているそうだ。(通常時は香港かマカオでトランジット)自分の台湾の友人も、現在、北京で働いているようだが、そういった環境が整いつつあるようだ。
そして、前回の総統選挙では、親日度が大きな争点となっていたことも本書で初めて知った。この前、台湾を訪れた際に、随分と日本文化、資本が入り込んでいるんだなと思ったが、台湾経済にとって日本との関係が重要な役割を果たしているようだ。また、国際政治の場面においても、日本が中国の圧力の中で、台湾独自路線に対してあきらかに「反対」を示さず、「現状変更がなされるのであれば指示しない」という台湾の立場を配慮した発言をしているということも注目すべきことだということが本書に書かれている。
台湾はとても近い場所だ。台湾について関心が深まると共に、今後どのような道を歩いていくのか、つねに注視していきたいと思う。 -
Posted by ブクログ
台湾の過去10年くらいの時事について、もともと別雑誌で連載されていた記事をまとめて書籍化されたもの。
ただし、個人的にはとても面白いアプローチがなされていると思ったのでメモ。
雑誌等に連載されたものの書籍化はよくあることだが、それを編集せずにテーマ別にそのまま掲載している。
もちろん、記載は当時のままであるので、結果・結論が未完であることも多いが、面白いのは注釈としてその後の経過が付記されている点。
これにより、当時筆者がどのような経緯で記事を書いていたか、それが結果としてどのようなものであったか、当時の観測はどの程度正しかったと言えるのか、外れた場合はなぜそのようなジャーナリズムに当時なってしまっていたのか、とういのが時系列で追えてとても躍動感が出ると思う。(本書にそこまでの考察は無く、読者の勝手な想像になるが)
これはありそうでなかなか無かったアプローチじゃないかな?と思う。
要望としては、もっと注釈(その後の結果・結論に加えて考察、その当時の自身の記事の振り返り、反省点?など)を充実してもらえると、より読み応えが出る。
あと、各節にいつ掲載された記事だったかもタイトル下に記載いただければと(一応巻末にもあったが、それだと不便だったため)
最近のジャーナリズムは、内容の深さの割に、インプレッションを稼ぐためのセンセーショナルなタイトル付けがされるなど、ある種の消費材のようになっていて、嫌気がさしていたが、もし本書のように、一定期間置いてから「総括」がされれば、洗練されより価値が生まれるだろう、とよい気づきが得られたようい思う。
#内容への書評ではなく恐縮だが、、 -
Posted by ブクログ
台湾について著者が連載していた記事をまとめた本。政治、外交、経済、軍事などさまざまなテーマを扱っていて、現在台湾が置かれている状況が概観できる。扱う年代が2014年~2023年なので、おもに現今の蔡英文政権について書かれている。
当時の空気感を伝えるため記事はそのまま収録されているが(そのため時どきによって評価も変わる)、適宜注釈が加えられているのでその後の推移がわかりやすい。トピックごとに年代順にまとめられているので、話題が変わるたびに頭のなかで時系列がすこし混乱する。
台湾の立場は中国の意向や米中関係に大きく影響を受けているのがよくわかる。(これは台湾のみならず日本も同様だろう) -
Posted by ブクログ
世界史マニアの友達に歴史レクチャーしてもらったあと、もう一歩踏み込んで予習しようかと思って空港で購入
緑の民進党と青の国民党。
政治腐敗で(は言い過ぎだけど)もはや国民の関心は無く投票率も減少。。
聞いた事ある話ですね。
現地の友達も、台湾が今のままでいてくれるならどちらでも構わないと、興味無さそうでした。
でもしっかり「近い将来」の事はある種覚悟しているようです。
西門では台湾独立を唱える大規模なプロテスト運動をみました。メンバーはシニア世代が中心なのが興味深い。
彼らの世代交代が行われる時こそが転換期なのか
すぐ隣の国の話です。
でも何十年か後の日本は大丈夫なの?