甲斐崎圭のレビュー一覧

  • ヤマケイ文庫 紀州犬 熊五郎物語

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    甲斐崎圭『紀州犬 熊五郎物語 ~北に渡り、羆を斃した名犬の血』ヤマケイ文庫。

    生後45日で北海道の羅臼に渡り、大エゾジカや体重300キロの羆と闘った紀州犬の熊五郎と人びとの絆を描いたノンフィクション。

    なかなか読み応えがあり、感動的な物語であった。あの羆と互角に渡り合う猟犬など漫画や小説の中の物語だと思っていたのだが……

    紀州犬には狼の血が入っているといった伝説や日本各地の在来犬の分類、はたまた羆が三種類に分類されることなど、興味深い情報も満載だった。

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    2018年07月02日
  • ヤマケイ文庫第十四世マタギ 松橋時幸一代記

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    秋田県の山深い里・比立内で第14代のマタギとして活躍された松橋時幸氏の半生を追ったルポです。
    時幸氏はマタギの他、農業、林業を営み、川に魚を追い、旅館も営むという方。
    その生活は自然と共に暮らすなんて言う生半可なものではなく、自然への畏敬、恐怖、しきたりという名の保護、野獣から集落を守る気持ち、色々な思いがないまぜになったものです。
    そして、山深い集落に押し寄せる時代の波、生活様式の変化、行政の束縛、高齢化、過疎…。
    その中でマタギとしての矜持を保ちながら、変化に適合していこうという姿。
    話は戦中から昭和60年頃まで。既に半世紀が経過しており、時幸氏もなくなりましたが、今は婿さんが15台を継ぎ

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    2015年07月27日
  • 紀州犬~生き残った名犬の血~

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    犬、というと愛玩犬のイメージが
    今はとっても強いけれども
    犬種によっては今もなお、
    農作物、人間の命の危険から守る
    「狩りの犬」がいることを忘れてはなりません。

    この紀州犬は、
    決してトレーニングを積んだ、ということで
    狩りを身につけたわけではなく、
    本能に従って上達していった感じ。

    もちろん成功ばかりではなく、
    時に失敗したり、
    狩りそのものが長期戦になったりと…
    なかなか大変なわけなのです。

    犬という生き物の見方、
    それが変わってくるのではないでしょうか。

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    2013年11月29日
  • ヤマケイ文庫第十四世マタギ 松橋時幸一代記

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    秋田の阿仁地方に産まれ、マタギのシカリを務めた松橋時幸さんの人生を辿りながら、山の民の暮らしを描いたノンフィクション。

    現代では望めなくなった、自然を崇め、自然と共に人間が人間らしく活きる日々が新鮮である。

    筑摩書房の単行本を底本に一部加筆・訂正、再編集。

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    2016年01月10日
  • ヤマケイ文庫 山人たちの賦 山暮らしに人生を賭けた男たちのドラマ

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    20160429 山人。生活は都市にのみあるわけではない。そこで生きていくためになにをしていくかの問題。これからの日本でも大事な考え方ではないだろうか。

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    2016年04月29日