五味川純平のレビュー一覧

  • 御前会議

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    著者五味川純平の怒りが伝わってくるような労作。戦後になって明らかになった資料を基に、勝つことができない不毛な戦争に突入していった、その端緒を明らかにしている。きっと某かの謀略や独裁者の決定によって、天皇や政府が巻き込まれていったに違いない。そう思っていた著者の目の前に現れた現実は、会議のための会議と、声の大きいものや勇ましい発言するものに引きずり回される、情けない日和見主義の集まりだった。

    現実を直視せず、現場の場あたり主義にふり回され、退くことや、留まることができない「御前会議」の様子は、まさしく明治以来つづく官僚主義の最たるもので、最高権限者である天皇を戴く「御前会議」でさえもその為体であった、「大日本帝国」のお粗末が明らかになる。

    勇ましい発言をするものたちは、その勇ましさにふり回されて無駄死にする最前線の兵士たちのことを省みもしない。勇ましい口ぶりの勇者は、なぜ最前線で泥にまみれ、死に直面せず、のうのうと戦後を生きながらえるのか。満州でソ連侵攻に直面した著者の憤りは深く重い。

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    2011年02月03日
  • 人間の條件(下)

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    ソ連軍の侵攻を受け、国境付近の日本軍は開けなく崩れ去る。敗残兵として逃亡する主人公であるが、おなじ敗残兵である日本人の地元民に対する「火事場泥棒」的な振る舞いが彼らの立場を危うくする。ここでも生き残りをかけ、彼らも盗みや殺人などを犯さざるを得ない。この小説はフィクションであるが、こういう状況がかつて実在し、戦争ではないにせよ、一般社会でも起こっていることから目を背けてはいけないのだろう。

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    2017年12月25日
  • 人間の條件(中)

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    軍需産業で行われる捕虜に対する理不尽な振る舞いに耐えきれず、反抗してしまった主人公は、兵役免除の特典を取り消され、徴兵される。今度はさらに理不尽な組織である「軍」で過ごすことになる。まともに生きようとすればするほど、まともでない方法でなければ生きていけない環境に押し込まれるという悲惨な状況。「正しさ」の基準も変容してしまうが、自分であったらどうするかを考えさせられる。

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    2017年12月22日
  • 人間の條件(上)

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    第二次大戦末期の軍需産業、鉱山を舞台に、人種差別、暴力、嫉妬、詐欺、保身など、あらゆる不正義がまかり通る状況の中でもがき苦しむ主人公。戦争や差別には反対だが、妻や生活のことを考えると表立って反抗できず、苦しむ姿を描いている重たい作品。人間の条件というタイトルを考えさせられる、重たい内容。

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    2017年12月17日
  • 人間の條件(中)

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    090316 by 『戦争の世紀を超えて』
    満州での日本人を通して戦争の深層に迫る。1300万部。

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    2010年03月16日
  • ガダルカナル

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     1983年の初版。こみいった内容で読むのがつらい。
    研究用では、「亀井 宏著 ガダルカナル戦記(1)〜(3)が面白いし読みやすい。

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    2009年10月04日