中村勘九郎(十八世中村勘三郎)のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
勘三郎さんが亡くなって、テレビの中や周りの文化(的なことに造詣の深い)人たちが大騒ぎするのを、(よく知らないので)そこまで共感できずに眺めていたのがつい数ヶ月前のこと。
年明けに追悼上映されていたシネマ歌舞伎で平成中村座の法界坊を見て、なんて大変な人を亡くしたんだ…!と思うように。勘三郎その人だけでなく、息子の勘九郎・七之助、歌舞伎役者の家の生活、そして歌舞伎そのものに対してもムクムクと興味がわいてきた。
そういう経緯で手にとったこの本。見事に期待に沿った内容で大満足。
・梨園の生活、稽古の話
・家族の話
・芸談
先代の勘三郎さんを私は全く知らないけれど、本を読むと、このお父さんという人から学 -
Posted by ブクログ
集英社刊、中村勘九郎著 勘九郎日記「か」の字を読んだ。
歌舞伎座もお披露目興行が始まり、お孫さんの七緒八ちゃんも
可愛い演技で客席を涙まじりの笑顔にしたという。
テレビでもその様子の特番が夕べ、ありましたね。
さて、この本は勘九郎さんが
勘三郎さんを襲名する直前に書かれたもの。
コクーン歌舞伎も伝説の俊寛も、
歌舞伎以外の演劇も日記として出てくる.
あの軽妙な勘九郎さんの話し言葉のままに家族への愛情、
歌舞伎への愛情たっぷりに溢れかえっている。
素晴らしいエピソードはたくさんある中で、
らしいなと思ったエピソードの一つに、
平成12年『鰯売』で坂東玉三郎さんとの競演中、
コミカルな勘 -
Posted by ブクログ
百聞は一見にしかず。
勘九郎が歌舞伎の舞台となった土地を巡り歩き、
気付いたこと感じたことを語る。
文章は、勘九郎独特の喋り言葉そのままです。
六代目のこと、“親父”のこと、辰之助のお兄さんとの思い出、
八十助さんとのエピソードなど楽屋話も披露。
歌舞伎ファンは一層楽しめるのでしょう。
勘九郎の属性は“陽”。
楽しく周りも明るくさせる人柄です。
骨の折れる仕事も楽々とこなしたように見えてしまいます。
大変結構な人柄なのに、“有り難味がない”。
勘三郎襲名するなら、有り難味を醸したいところでしょう。
だからってしかめっ面した日にゃ、何怒ってんだいなんて文句まで云われる始末。
こぶ平は裏を表に