漆原直行のレビュー一覧
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「自分はどうなんだろう」とちょっと気になってしまうタイトル。著者はビジネス書とのかかわり方はほどほどに、という立場を貫いており、決して「振り回されてはいけない」と本作の中で戒めています。
実際にビジネス書に毒されてしまっている人のエピソードも盛り込まれておりちょっとびっくりするケースも。
ふと我が身を振り返ると、まぁ、振り回されるところまではいってないと自覚していますし、数多くの本を読むことで多くの本に通底する理念や物事に関する考え方の基本などに気づくことができていると感じていますので、この本に取り上げられているケースのような酷さはないと思っていますが、さりとてデキる人になっているかというとそ -
Posted by ブクログ
ビジネス書を読みあさっている自分にとっては、かなり挑戦的なタイトルである。どんなことを言っているのかと思いきや、主張は至極まともで拍子抜けした。しかも斜に構えた感じが自分には共感できた。
一言でまとめると、「かつて恋愛マニュアル本を読んだだけで、モテるようになった方、いらっしゃいますか?」ということであり、過度にビジネス書に毒されるな、ということである。本書で言う「ビジネス書」は、勝間和代に代表されるいわゆるマニュアル系の自己啓発や仕事術の本のことを指しているようだ。そういう意味では、勝間和代は今や、「読んで役に立たなかった著者」の上位になっていたから、意外と著者の言わんとすることと世間の差は -
Posted by ブクログ
ビジネス書はビジネスマンに夢を見せてくれるという点で「島耕作」シリーズと同じ。それが“現実的かどうか”は問題ではない。ビジネス書は「栄養ドリンク」みたいなもの。一時的に血糖値を上げヤル気にさせてくれるが、医学的効果は果してどうなのか。ビジネス書はいうなれば「道に迷ったときのタバコ屋のおばさん」。方向を教えてはくれるものの、歩き出すのはあくまで当人……。
本書で語られるのは、ゼロ年代ビジネス書の総括から、出版業界の裏側、振り回される読者の実態、ビジネス書との賢い距離感の探り方、自己啓発・成功本における定番ストーリー解読、古典的ビジネス書のエッセンスまで……いわば「ビジネス書の攻略本」ともいえる充