あらすじ
本書で語られるのは、ゼロ年代ビジネス書の総括から、出版業界の裏側、振り回される読者の実態、ビジネス書との賢い距離感の探り方、自己啓発・成功本における定番ストーリー解読、古典的ビジネス書のエッセンスまで…いわば「ビジネス書の攻略本」ともいえる充実の内容。
■CONTENTS
【第1章】ゼロ年代のビジネス書幻想/【第2章】ビジネス書の掟と罠/【第3章】「ビジネス書」というビジネス/【第4章】ビジネス書に振り回される人々/【第5章】“そこそこ”賢いビジネス書とのつき合い方/【第6章】ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない
■著者
漆原直行(ウルシバラナオユキ) 1972年、東京都生まれ。大学在学中からライター業を始め、トレンド誌や若手サラリーマン向け週刊誌などで取材・執筆活動を展開。これまでにビジネス誌やIT誌、サッカー誌の編集部、ウェブ制作会社などを渡り歩きながら、さまざまな媒体の企画・編集・取材・執筆に携わる。現在はフリーランスの編集者・記者として雑誌やウェブ媒体の制作に従事。※著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
所謂、自己啓発本の作成の裏側を書いた本である。
ビジネス書の中でも、自己啓発本は読みやすさもあって買ってしまうが、読み終わった後に何故か虚しくなる。いつも同じ話を読んでいる気がするからである。そうした状況は、見事に出版社(編集者というべきか)の術中にはまっている。
元ネタは、おそらく古典と呼ぶべき本であり、それを現代風にアレンジしたものが自己啓発本であろう
Posted by ブクログ
ビジネス書(特に,自己啓発・成功法の本)を読もうと思ったら読む本。
ビジネス書全てを否定するものではない(本書もビジネス書)。。
読むべきビジネス書と,ビジネス書の読み方が分かる。
(安っぽい)ビジネス書を書いて名刺代わりにしたい人にも参考になる。
Posted by ブクログ
幅広い読書をしようと思った。
自己啓発はアメリカから来ていてキリスト教のニューソートという考えから
来ているらしい。自己啓発の歴史とかが分かって面白かった
Posted by ブクログ
数多く出版されているビジネス書自体について、ほとんどの内容は共通したものであり、原典と呼ぶべきいくつかの本を読めばよい、とのこと。第2章では自己啓発・成功本のお約束ストーリー、「ニューソート」の思想、ナポレオン・ヒル『思考は現実化する』、カーネギー『人を動かす』、「7つの習慣」の要点といった内容を記載していて、この本を手元に置いておけば他のビジネス書は読まなくてもいいのでは、というほどあっさりとまとめられている。
他にも、ビジネス書自体のビジネス、ビジネス書への接し方の事例とビジネス書へのおすすめの付き合い方などを記載している。
私も数年前まではよくビジネス書を読んだが、最近は本の内容を実践する時間を確保することが重要と考えて一定の距離を置いていたため、この本の内容に非常に共感を覚えた。氾濫するビジネス書への付き合い方に疑問を持っているかたには非常におすすめ。
Posted by ブクログ
ビジネス書を読むことよりも、
日々の仕事の中でひとつひとつ仕事をしっかりと覚えて、丁寧に、堅実に、着実に実行していくことの大切さを感じた。
ビジネス書も取捨選択して、いいところだけを取り入れるスタンスを心がけようと思う。
Posted by ブクログ
ビジネス書マニアへのアンチテーゼとしての一冊。
ネットで評判だったので読んでみた。
著者が主張する、
ビジネス書を読む(読んだ気になる)効果、
出来る人間になれる気がする中毒性は確かにそうだと思った。
読むこと自体が目的となってしまうこともありがちで、
本来はこれを手段として仕事に活かすことが大事なのだと。
単に批判するだけでなく、
両署も紹介しているので読んでみる価値は充分ある。
Posted by ブクログ
有名どころのビジネス書を読んでき。この本を読んで自らが思い描いていたことが書かれていて納得。ただ、もう少し踏み込んで、ビジネス書を売るというビジネスを考えた出版社の思惑まで考えていなかった。言われてみれば当たり前なのだけれど、。本とて商品なのだから。
Posted by ブクログ
【まとめ】仕事術や自己啓発の類の本は昔からある。溢れんばかりに出版されているビジネス書も過去の焼き直しが多い。どうせ読むなら、長く読み継がれているものを読んだらどうか。著者が現役の場合は、初めの著作から読むと中身も薄くなっていないし、一番言いたいことを知れるだろう。
【内容メモ】
・2000年から2011年上半期までのビジネス書ベスト10、新書ノンフィクションベスト10
・本が売れない→薄利多売戦略への転換→取次からの売上見込金で自転車操業→発売点数の増加→内容の薄い・別の本の焼き直しのような内容へ
・ポジティブシンキングの源流:19世紀、キリスト教、ニューソート
・ニューソートに影響を受けた著者:ナポレオン・ヒル、デール・カーネギー、ジョセフ・マーフィー、ジェームス・アレン
・自己啓発書の源流(だいたいの内容はここで語り尽くされている):「7つの習慣(※)」、「思考は現実化する(※)」、「巨富を築く13の条件」、「人を動かす」、「道は開ける」、「マーフィー眠りながら成功する」、「マーフィー世界一かんたんな自己実現法」、「原因と結果の法則」、「自助論(西国立志論)」、「知的生産の技術」
※は特に厳選の2冊
・日本の偉人本や社長本もよもう:松下幸之助「道をひらく」「社員心得帖」、本田宗一郎「夢を力に」「得手に帆をあげて」、井深大「ものづくり魂」「人間」、森田昭夫「森田昭夫語録」、稲盛和夫「成功と失敗の法則」「生き方」、柳井正「成功は一日で捨て去れ」
Posted by ブクログ
ビジネス書を真っ向から切り裂く本はこれまで無かったので、目新しく、面白く読んだ。0年代のビジネス書を俯瞰するとともに、ビジネス書の裏舞台をのぞき見ることができる良書。ある意味、編集者の立場から見た、ビジネス書の作り方とでも言えるか?ビジネス書にのめり込むことに疑問を感じている人に一読を勧める。それでも、読み続けるか?すこしゆるめるか。読書好きだったのに、読書がつらくなったときの福音となると思う。
以下注目点
・自己実現と自己満足は、まったく質の違うものだ。
・意識の高いビジネスパーソン(笑)
・自己啓発や成功本は、コンビニの栄養ドリンクみたいなもの。
・今の職場でトップの成績を収めたり、一番手のポジションについたりしているのでしょうか?
・一冊目の著作
Posted by ブクログ
・出版業界の不況、1996年以降、販売金額2兆円を割る
・薄利多売のビジネス書
・自助論
・ビジネス本の中には「ネガティブな言葉を口にしてはいけない」と本自体を否定的に読めなくする言葉が散りばめられている
・時間管理のマトリックス
Posted by ブクログ
ビジネス書を総括した本です。単にビジネス書を批判しているだけの本ではないと思います。というのも、ビジネス書の中にも読むべき本はキチンと示していること、最後にビジネス書だけではできる人にならないと結んでいること、がその理由です。皮肉めいた語り口が気になる人もいるかもしれません。ビジネス書ブーム批判にタイトルのつけ方があがっていますが、そこはこの本も同様です。
Posted by ブクログ
2000年代に大量生産されたビジネス書を総括。
適度に批判的にビジネス書を分析されていて、とてもスッキリしました。
ビジネス書ブームを総括する、意義のある1冊だと思います。
Posted by ブクログ
○フリーライターの漆原氏の著作。
○「ビジネス書ブーム」について、その背景やビジネス書の内容、自己啓発本の意図などについて解説。
○ビジネス書とはいっても、ほとんどが同じ内容の繰り返しであるということがよく分かった。
○ある種の恐怖心を煽るようなやり方に、ちょっとしたズルさを感じたが、それを鵜呑みにしてしまう読者にも、ある程度の反省や見識が必要なのだなと言うことを改めて感じた。
○本書を読んで、本の選び方などについて、よくよく考えてみたいと思った。
Posted by ブクログ
前半はビジネス書の年代史、ビジネス書のビジネスを説明。また大半のビジネス書は「思考は現実化する」「人を動かす」「7つの習慣」が大元になっていること。本質はいまも昔も変わらない、品を変えて繰り返しているだけ。後半はビジネス書との賢い付き合い方。
ビジネス書(とりわけ自己啓発や成功哲学)を読むだけでなんとなくその気になってしまい、勉強した、成長した、きっかけをつかんだ、気づきを得た・・・みたいな軽い高揚感に惑わされてしまっていないだろうか。そうしてテンションが上がって前向きになれたようでいながら、実際は単なる思考停止に陥っているだけなのではないか。もしそのような読み方をしてしまうのであれば、ビジネス書は害悪にしかならないと思っています。
Posted by ブクログ
私は読書推奨しており、読書したことで成長したと思っている。逆の意見を知ることでより深い知識を得ることが出来ると考えた為、読書に至る。
改めてタイトルを見たこと、読み終えて、著者は「読書(ビジネス書)がだめ」とは言っていない。
→自分で本を書いてるわけやし、批判するには知識が必要であるから当たり前だろうが。
何のために本を読むのか?鵜呑みにするだけでは意味がない。本の性質を見極めろ。ビジネス書だけがビジネスに通じるわけではない。ということを書いていた。
そらそうや。でも自分を振り返るよいきっかけとなった。俺はできているのか?今は適切であるように思うが、奢らず、注意しておこう。
目的はハッキリとね!
Posted by ブクログ
自己啓発、仕事術系の読書に対して、「本を読むこと自体が目的になってない?踊らされずに大人のお付き合いで。」て内容。
個人的には、自分の中で暗黙知として持ってるノウハウが体系化されて、頭の中がキレイに整理されるっていう効能はあると思うので、半年に1冊程度、それっぽい本を読んだりしてます。でも、ある程度の理論を身に付けたら、あとは実践あるのみ!
上司にケツ拭かせつつ、部下を酷い目にあわせつつ、客先に迷惑かけつつ、自分もボコボコになりつつ、ようやく自分らしいやり方が身に付いてきたかしら、と思いマス。。。えーと、全方位に生まれてすみませんm(_ _)m
最後に、自己啓発、記憶に残ってる本ベスト3!(2012年末時点)
1. 自分の小さな「箱」から脱出する方法:アービンジャー・インスティチュート
2. 「知の衰退」からいかに脱出するか?:大前研一
3.「クビ!」論。:梅森浩一
Posted by ブクログ
出版業界の売上は段々減っている。文芸書や学術書などの落ち込みに比べてビジネス書は堅実である。とにかく売れない出版社はなりふり構わず薄利多売という方法で様々なビジネス書が出ているのだ。
Posted by ブクログ
2000年代のビジネス書の流行を追うことにより、なぜこれの言説が受けるのかと言うことと、背景にある出版ビジネス、そしてビジネス書ばかりを追いかけて困窮したり追い詰められたりする事例とかが書いてある。ビジネス書全体の流れに対する批判や、業界の「戦略」には的を射ている批判やうなずけるところも多いものの、社会的背景の分析という点から見ると、牧野『自己啓発の時代』よりは大きく劣っていると言わざるを得ない。
Posted by ブクログ
自己啓発本のルーツとか、ビジネス書販売の裏側とか、読み物として十分楽しめました。
自己啓発本に関するやんわりとした批判などは、私自身そういう系の本をいくつか読んでみてなんとなく感じてたことをずばり的確に言い表してたように思います。
ともあれ、
「意識の高い学生(笑)」に見事該当するドンピシャーな人が周りにいたので、
はぁー、そういうことかー。やつ、そういうことなんだな。
と納得。激しく納得。
それだけでも収穫でした。笑
Posted by ブクログ
昨今、出版点数が激増した「ビジネス書」との距離の取り方について書かれた本。
本書で言うビジネス書とは、いわゆる「自己啓発本」「成功本」「仕事術」などなど、新興の著者が次々に出版を重ねているやわらかいビジネス書分野について。
言っていることは至極単純。
これらのビジネス書にはヒントは載っているが答えはない。
ビジネス書ばかり読んでいても仕事はできるようにならないし、それに振り回される必要もない。
書いてあることは古典の焼き直しが殆どだから、しっかり選書しなさい。
という至極もっともこと。
本書で批判されているのは、底の浅い出版を続ける業界側でもあるが、やはり「ビジネス書を多読することがステータス」と信奉している人たち。
ただ、このビジネス書中毒みたいな人は、本書で著者が指摘する通り、あまり数も多くないし、そもそも著者の言うようなことなど聞き入れもしないだろう。
それより本書は、「自分ももっとビジネス書を読んだほうがいいのかも」という漠然とした不安に駆られているビジネスパーソンこそ読むべきだろう。
こういう善良なビジネスパーソンに正しいビジネス書との付き合い方を学んでもらえれば、その結果、粗製濫造の駄本の出版が減るかもしれない。そう考えれば、案外本書の意義は大きいのかもしれない。
Posted by ブクログ
「自分はどうなんだろう」とちょっと気になってしまうタイトル。著者はビジネス書とのかかわり方はほどほどに、という立場を貫いており、決して「振り回されてはいけない」と本作の中で戒めています。
実際にビジネス書に毒されてしまっている人のエピソードも盛り込まれておりちょっとびっくりするケースも。
ふと我が身を振り返ると、まぁ、振り回されるところまではいってないと自覚していますし、数多くの本を読むことで多くの本に通底する理念や物事に関する考え方の基本などに気づくことができていると感じていますので、この本に取り上げられているケースのような酷さはないと思っていますが、さりとてデキる人になっているかというとそうでもないので、タイトルに書かれていることはあながち間違いではないとも感じます。
Posted by ブクログ
ビジネス書を読みあさっている自分にとっては、かなり挑戦的なタイトルである。どんなことを言っているのかと思いきや、主張は至極まともで拍子抜けした。しかも斜に構えた感じが自分には共感できた。
一言でまとめると、「かつて恋愛マニュアル本を読んだだけで、モテるようになった方、いらっしゃいますか?」ということであり、過度にビジネス書に毒されるな、ということである。本書で言う「ビジネス書」は、勝間和代に代表されるいわゆるマニュアル系の自己啓発や仕事術の本のことを指しているようだ。そういう意味では、勝間和代は今や、「読んで役に立たなかった著者」の上位になっていたから、意外と著者の言わんとすることと世間の差はないと感じた。第1章で2000年から2011年までの12年間のビジネス書のTOP10により傾向を振り返っているのだが、最近これだけビジネス書を読んでいるのに、意外とTOP10に入るような本を読んでいない自分に驚いた。(選んでいる本がまともだったのかと多少安心した。)なお、著者自身、ビジネス書のすべてを否定しているわけではなく、マニュアル本を読むよりは実用書や一流経営者の自伝を読むほうがよっぽどためになると言っている。全くもって同感である。
Posted by ブクログ
2000から2011年上半期までのビジネス書ベストセラーランキングで話題になった本を振り返るところがおもしろかった。
19世紀アメリカの宗教運動ニューソート→徹底した自己肯定とポジティブシンキング→ナポレオン・ヒルとデール・カーネギー
『西国立志編』(「天は自ら助くる者を助く」)
『7つの習慣』
だいたいこれくらいあれば他のビジネス書はいらない。と。
Posted by ブクログ
自己啓発系新書というものは実に内容が薄い割にダラダラと背景と主張の根拠が長いものが多い。題名と目次さえ目を通せば内容は簡単に予想出来るにもかかわらず,自己満足的に栄養ドリンクとして読者がこの分野を支えているのだろう。
この本を読めば他の自己啓発書本を読む必要はないと豪語する通り,いかに数多の自己啓発系書籍が過去の文献のなぞり書きしかしていないことを説いている。目から鱗の内容ではないが,自己啓発厨の知り合いに投げつける一冊として秀逸。
Posted by ブクログ
自分も著者と同じく、某ビジネス雑誌にはまり、疑問を抱き、卒業したクチなので、著者の言いたいことはよくわかる。
薄く焼き直しされただけの自己啓発本を読むより、古典と呼ばれる骨太な一冊を読み切って、実践していく方が遥かに大事。
心のサプリとして読むのはいいけど、それを自分の血肉としていくのは自分自身の心がけひとつ。肝に銘じよう。
Posted by ブクログ
「目的」と「手段」を明確にしなければならない。
ビジネス書に限らず、読書はあくまでも「手段」であるため、「目的」を明確にして本を読むべきである。
その点で「実務書」であれば本を読む「目的」は明確である。
しかし、「自己啓発書」のようなビジネス書はどうか。
そのような本は「量よりも質」を重視した読書の対象とすべきである。
私も手当たりしだいの読書を離れ、まずは「良質」な本に触れてみたいと思う。
Posted by ブクログ
ビジネス書はビジネスマンに夢を見せてくれるという点で「島耕作」シリーズと同じ。それが“現実的かどうか”は問題ではない。ビジネス書は「栄養ドリンク」みたいなもの。一時的に血糖値を上げヤル気にさせてくれるが、医学的効果は果してどうなのか。ビジネス書はいうなれば「道に迷ったときのタバコ屋のおばさん」。方向を教えてはくれるものの、歩き出すのはあくまで当人……。
本書で語られるのは、ゼロ年代ビジネス書の総括から、出版業界の裏側、振り回される読者の実態、ビジネス書との賢い距離感の探り方、自己啓発・成功本における定番ストーリー解読、古典的ビジネス書のエッセンスまで……いわば「ビジネス書の攻略本」ともいえる充実の内容。
これさえ読めばもうビジネス書なんかいらない。
Posted by ブクログ
福之さんが紹介していたので読んでみた。
数年前は1日1冊くらいのペースで読んでたけど「7つの習慣」に書いてあることを簡単にまとめたような本が多かったな。ちなみにお金はあまりかけてません(^◇^;)
自分の興味のなかった分野の本とかも読まないとな。