佐藤天彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2016年、羽生先生を破って26人目の名人になった、佐藤天彦さんの書籍。
棋士の本は論理的で非常に読みやすいが、今回内容で特に印象に残ったのは、
「彼に負けたのなら仕方がない」と思われるように
という項目だった。
棋士は誰でも負けることの辛さを知っているし、時には相手の人生を変えてしまうような勝負に勝たなければならない。
この時に、自分が傲慢で、相手に「なぜあんな奴に負けたのか」と思われると、自分もつらいし相手にも良くない。
そうならないために、将棋の強さももちろんだけど、将棋に対する姿勢や立ち振る舞いも磨かなければならない。
羽生先生のファンだけど、こういう考えを持った20代の -
Posted by ブクログ
棋士の方の文章が好きでよく読んでいる。16年羽生さんを破り名人位、同年叡王戦優勝と今最もアツい棋士の一人。そんな方がどのような文章を書くのか興味があって購入。
ぱっとした見た目から、すごく真面目そうという印象。趣味がクラシックとファッション、あだ名が貴族、むむ、なんだかものすごい中2臭がするぞ、ということで好みの人物像であった。
読んでみると非常に謙虚な文章でますます好きになった。また、ファッションに興味を持ったきっかけのコラムがあったが単にナルシストであるわけではないようで、自分は他の人からすれば変な格好をしているかもしれないと思いつつ、でもひとそれぞれ自分がいいと思う格好をすればいいじゃな -
Posted by ブクログ
佐藤天彦先生の本。
独特のファッションと髪型で貴族というニックネームでも有名な、数少ない名人位経験者です。最近では、振り飛車も指し芸域を広げているが、その辺の経緯も本書に触れられていました。
昔、週刊将棋という読み物があり、当時の才能あふれる奨励会員(三段)の特集「平成のチャイルドブランド」が組まれたことがあります。そのメンツとは、豊島、広瀬、糸谷、中村太地、戸辺、稲葉、そして佐藤天彦という当時勝ちまくっていて仲間内でも1目置かれていた連中。時代は羽生七冠ブーム前後なのでポスト羽生の金の卵有力候補としてクローズアップされた記事でした。
また天彦先生は奨励会三段リーグで次点2回(順位3位)を取り