花形みつるのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
10世紀末に書かれたとされ作者不詳の「落窪物語」を花形みつるが編訳した。絵も花形みつる。絵を描くの知らなかったので、びっくりした。
高貴な生まれなのに継母にいじめられて働かされている姫君が、左大将の息子で相当イケてる少将道頼と結婚して幸せになる物語。平安時代のシンデレラストーリー。
副題の「かわいそうな姫君と勇敢な侍女の友情と冒険者」でわかるように、侍女あこぎの活躍物語でもある。姫君の清楚で教養溢れるしかし従順なキャラクターは、姫を取り巻く人々が善人ならば最高なのだろう。しかし、継母は意地悪で実父は頼りないので、良い人過ぎる姫君の行動に読み手は歯がゆい思い。だから、姫君のブレーンであるあこぎ -
Posted by ブクログ
新人先生と子供たちのラクビーを通じた成長物語である。
読みやすく、どんどん読めていくが500ページからあります。ちょっとビジネスに通じるとこもあるかも。
私にとって、今年のベスト3に入ります。
【本文より】
「無理?」
「なにあっさり無理なんて言ってんのよ。あなた、チームのヘッドコーチでしょ。HCがそんな簡単にあきらめてどうすんのよ。他の人間がみんなあきらめても最後まであきらめないのがリーダーでしょ。」
負けるかも、と一瞬でも思ったら絶対負ける。勝つと思わなければ絶対勝てない。「勝つと思わなければ絶対勝てない」
ラクビー部の主体はあくまで選手なのだとということに遅まきながら思い至 -
Posted by ブクログ
就職に失敗したラグビー名門大学のラグビーマンだった酒田は恩師の紹介で櫻木学院高校の臨時体育教師として赴任する。
若くて派手だが、理事長である美日子からラグビー部の創設と花園予選ベスト4入りを命令される。
部員集めに必死になる酒田だったが、集まった部員はラグビー初心者どころかひとクセもふたクセもある生徒たちばかりであった。
ラグビー合宿の聖地、菅平での激しい特訓を経て、選手たちの意識は変わっていく。
誰もが持っている自分の弱さや劣等感を、ラグビーにひたむきに取り組むことによって自分の殻を破っていく選手たち。
ラグビーはひとりではできないスポーツ。自分のあとには仲間がいて、自分のうしろには仲間が走 -
Posted by ブクログ
高校の古典研究会の新入生を勧誘するための読書会、やってきたのは入学早々風邪で休んでしまって友たちづくりに出遅れてしまった村崎さんと、中学校でのスポーツ漬けの生活を変えたいスポーツウーマンの清宮さんの二人。
この二人が部長の業平先輩から古典のレクチャーを受ける。素人だからの感想や読み取り方が面白い。
そして今どきの子らしい読みが、私には理解しやすかったりで面白かった。
古典なんて身近な生活の中ではほとんど出会わないので 久々でちょっと頭を使った。
でも難しく考えなくても素直に読めばいいのかなって村崎さんと清宮さんに教えてもらった。
副部長の和泉さん、図書委員長の家定さんや顧問の狭衣先生も面白かっ -
Posted by ブクログ
優秀だった3年が引退した後
残った部員は変な性格ばかり。
そんな彼らの部を、新しい校長は排除しようと頑張る。
権力をもった大人は恐ろしい、というか
振りかざしぶりが的確すぎます。
場所を奪い、活動場所に文句を言い
予算も…いや、これは自業自得?
学業だけに目をやるのは大人として教育者として
当然とは思いますが、思い出も大事です。
勉強ばかりだと、面接の時に聞かれて
言葉に詰まってしまいますしw
大体教室に通わない人までも排除しようというのは
気持ちが弱いからだ! という精神論ですか?
と、色々突っ込みどころがあります。
お金もない、部室もない、から
よくもここまでいけたな、という部員達。 -
Posted by ブクログ
美術部がなくなる!?
敵は赴任してきたばかりの校長。生徒の学力アップを目標に掲げ、『放課後は毎日補習授業』計画という生徒側からしたら大いに迷惑な計画をぶち上げた。その専用教室として目をつけられたのが部員が少ない(四人しかいない)、実績がない美術部の部室であった。部室に立てこもり、花火を打ち上げるという美術部らしからぬ抵抗を見せたが、あえなく撃沈。部室の修理費に活動費が充てられたため、文化祭に出展する作品がつくれない。そこで、校内のイケメンデッサンを売ることで着々と資金を稼いでいたが、そのことが校長にバレて資金は没収、文字通りゼロからのスタートとなった。しかし、野球部前部長、黒田清隆の助けもあ