中沢けいのレビュー一覧

  • 楽隊のうさぎ
    中学生の頃から何度か読んでいた本。
    今読むと、受ける印象が全然違って面白かったです!自分が中学生だったときには分からなかった、先生や母親の気持ちが少しは分かるようになった気がします。

    まだまだ未熟な中学生たちが成長していく様が生き生きと描かれていて、学生たちが主役の作品は数あれど、これは間違いなく...続きを読む
  • うさぎとトランペット
    素直でかわいい、宇佐子ちゃんの心の揺れを、中学時代の吹奏楽部の思い出と共に感情移入しながら読みました。合奏場面をここまで言葉でリアルに描けるのは、素晴らしいと思います。

    いじめに関わる場面では、子供の頃感じた友達関係の難しさを思い出しました。

    読み終えて、とてもすがすがしい気分になりました。
  • 楽隊のうさぎ
    自分も学生の頃から吹奏楽部で共感できるところがたくさんあり、中学生の頃から何度も読み返していて表紙がボロボロになるほどです。

    本番の緊張感や演奏の描写がわかりやすく、文面で音が聞こえなくても演奏を聴いているようでした!

    吹奏楽部経験者はぜひ読んでほしい!!
    あと、中学や高校の現代文の問題に使われ...続きを読む
  • 楽隊のうさぎ
    中学吹奏楽部。
    今のメンバーで、
    その一瞬でしか出せない 音。

    今すぐ、音楽を
    始めたくなる一冊。
  • 海を感じる時・水平線上にて
    映画を観てから試しに読んでみたら、映画とは大きく違っていて原作がとても好き。
    映画のエロさを期待したら原作は物足りないかもしれない。

    映画は言葉は古いのに出で立ちは現代でちぐはぐだったしかもセックスのシーンばかり、主人公ふたりが暴力的な阿呆に見えたけれど原作だと優しさや苦悩や狂気がわかりやすくて面...続きを読む
  • 楽隊のうさぎ
    もう何度目かはわからないが、ひさしぶりに読んだ。私の大好きな小説のうちのひとつ。ブラバンのこと、親との関係、クラスの雰囲気、どれをとっても自分の中学時代を蘇らせてくれた。特に私が好きなのは、演奏中の描写である。音楽は、イメージである。ここでは、音楽を聴くと思い浮かぶ情景そのまま言葉にしてくれている。...続きを読む
  • 楽隊のうさぎ
    克久の中で静かにテンションが上がって行くのが良い。

    なんでこの主人公は吹奏楽部に入ったのか?という
    本人ですら説明できなかった不思議を、
    しばらくしてさらっと種明かししてたりする。

    裃を着たうさぎが面白い。
    うさぎそのものも、うさぎを中に住まわせる克己も。

    「猛烈な個性を主張している」部員たち...続きを読む
  • うさぎとトランペット
     「楽隊のうさぎ」の続編…、とまでは言えませんが、登場人物がそこそこ重なっています。
     主人公は小学校五年生の女の子。
     その子の五年生の一年間が書かれています。

     はっきり言って、この本。何一つ結論がでないまま終わっています。
     それでも、良い感じで終わっています。
     これから先、色々と大変だろ...続きを読む
  • 楽隊のうさぎ
    一年前に逃してしまった全国大会への切符を逃してしまったと言う苦しさを生かして、先輩となった克久たちが頑張っている姿を見て感動した
  • 楽隊のうさぎ
    小学校でいじめられていて、心を灰色に塗り固めるのがうまくなった克久は、中学生になり、何故かブラスバンド、吹奏楽部に入部することになる。
    子供から、少しずつ大人に成長していく。克久の心のなかで、いつのまにかウサギが踊り出す。
    少年、少女達は、全国大会で、素晴らしい音色を奏でるよう、成長していく。
    素直...続きを読む
  • うさぎとトランペット
    おとなしい引っ込み思案な小学5年生の女の子、宇佐子。おとなびている転校してきた同級生のミキちゃん。
    2人は、音楽や、社会の大人達とまじわりながら、大人になっいく。
    話しのなかで、こんな一説がある。

    大人には見えないものが、子どものそばには、いつも付いているものだ。それは天使かもしれない。それは鬼か...続きを読む
  • 楽隊のうさぎ
    小学校の頃に友達と折り合いの悪かった克久は、中学に入った途端、先輩の勢いから吹奏楽部に入部してしまう。吹奏楽部ではパーカス(打楽器)を担当し、同級生の女子たちと奮闘しているうちに、折り合いの悪かった友達との関係も変わっていく…。

    今年のテーマである、楽器が出てくる本蒐集の一環。続編らしきものも見つ...続きを読む
  • 楽隊のうさぎ
    青春小説と呼ぶにはあまりに生々しい一冊。
    中学校の吹奏楽部が全国大会を目指す日々を、中学で初めて楽器に触れた克久を中心に描く物語。音楽回りの描写は圧巻の一言に尽きるが、この物語の主眼はどこにあったのだろうと思ってしまう。部活が主眼であれば、全国大会の結果を見せずに終わる結末はどこか煮え切らない。
    ...続きを読む
  • 楽隊のうさぎ
    小学校時代いじめにあい、心を灰色に塗り固めることで過ごして来た克久。中学になりブラスバンド部に入部した事で成長し、変わっていく。克久の心情の変化や行動のきっかけを、心に棲むうさぎのイメージで表現されているところが好き。入試の問題文にもよく使われている。同じ作者の『うさぎとトランペット』は続編??気に...続きを読む
  • 動物園の王子
    高校時代の演劇部3人の50代の女たちの日常。
    ユキさん、サッチン、チョウ子。

    演劇部時代の先輩が亡くなり、当時の記憶を懐かしみ
    落ち着いた育児のあとにまっていた静かな日々、
    孫について考えるようになる年齢

    動物園で出会った、1人の男の子を大勢の大人で面倒見ていた海外の家族。

    小さな子供を心から...続きを読む
  • 動物園の王子
    つかず離れず、
    時に悪態をつき、
    時に一緒に笑い、
    すこーし遠慮したり、心配したり、
    そーゆー友人がいるってのはいいなあっと。

    それなりに幸せな三人の女性のおはなし。

    年とっても、案外
    感じること、考えることって違わないのかも。
    かくいう私も精神年齢実に中学生あたりで
    止まってる気がするし・・・...続きを読む
  • うさぎとトランペット
    音楽未経験者にも演奏シーンが想像しやすく、するすると世界に引き込まれていきました。
    最後の演奏会のシーンでは成長したピンクバナナの皆が頼もしくも愛嬌たっぷりで顔が綻びました。
  • 麹町二婆二娘孫一人
    牛島富子 74歳、娘 美智子、孫 真由の三代の家に、きく 86歳と娘 紀美が何故か同居して、5人の女達が繰り広げる物語だが、場所は東京のど真ん中の麹町.ただ、田舎の風情が漂う古い家が舞台.男はところどころに出てくるが、あくまでも脇役だ.女だけだからこの様な物語が成立するのだろう.美智子の友人のアブの...続きを読む
  • 海を感じる時・水平線上にて
    「肉体的交情を伴わない恋愛」を「プラトニックラブ」というらしいけれど、その解釈は間違っているんじゃないかと思う。
    私の心は、私の体の中にあるのだから、
    体を介さなければ、心までは辿り着けないだろう。
  • 麹町二婆二娘孫一人
    (波2014.11紹介)家族。日常。亥年。2010~2011年。寄る年波、1年の間に家族や友人にいろんな変化があって、そこには辛いことも不安なことも書かれているのに、優しい空気で包まれている。