岩月浩二のレビュー一覧
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7人の著者によるTPPのデメリット、危険性を説く警告書。舌足らずな部分は見受けられるが、論旨自体はそれぞれ納得がいく。TPPは国家間の交渉ではなく、グローバル企業の利益誘導という漠然とした印象は間違っていなかった。
・アメリカの「年次改革要望書」(勧告書)は国家の主権の領域に及んでいた。
・非関税障壁=規制や制度
・国民皆保険制度の空洞化(公的医療保険の給付範囲の縮小)
・長谷川三千子:翻訳作業とは翻訳される言語と翻訳先の言語との間で綿密な概念の検討が行われ、双方ともに厳しい知的吟味にさらされる過程である。外来の語彙や概念が触媒となり、土着の文化が活性化され、発展し、多様化していく。
・日本 -
Posted by ブクログ
1章 中野剛志
日米同盟と自由貿易について。冷戦終結前後での意味合いの変化。米中関係の変化。
2章 関岡英之
日米構造協議、改革要望書に始まるアメリカによる日本の構造改革。
6章 施光恒
日本語による近代化の意義、明治日本の近代化における英語による近代化か日本語による近代化かの議論。
TPPによって壊される日本の良さとは
7章 柴山桂太
グローバル化の波。20世紀転換期、第一世界大戦、第二次世界大戦等。
グローバル化と国家主権の制限
などが各章のキーワードかな。3、4、5章は知識不足から少し難しかった。他の4人は他の書籍や講演などで背景知識もあり、とても読みやすかった。 -
Posted by ブクログ
7名の方々がTPPについて反対の方向で書いているので、合意に至ってしまった現在、どうなっていくのか非常に気になる。
また、新聞・マスコミが取り上げる内容がいかに偏っているかを改めて認識。一般市民が得られる情報って限られるので、「興味を引くための内容」を掲載するのではなく、「国民が知っておくべき内容」を載せて欲しいものです。
個人的には、
・施 光恒さんの「棲み分け型の多文化共生」という考えが好き。
各国、各地域毎にそれぞれ自前のやり方があり、それらを尊重しながら、各国と交流する。良いところは積極的に学んで自国に合うように翻訳して還元する。
・やはり「日本良さって何だろう?」ともう一度考え直し