マルコム・グラッドウェルのレビュー一覧
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とても面白かったし、タメになった。2025年に読んだ本の中で5本の指に入る本だと思うし、人生のバイブルとして置いておきたい本。すべての人が1度は読むべきだと思う。
ー私たちは、成功というものをあまりにも属人化しすぎている。個人の資質とはまったく関係ない要素が成功に与える影響力を私たちは過小評価している。私たちが社会全体として、人生を左右するような隠れた要素にもっと敏感になれば、誰もがチャンスを手に入れられるような仕組みをつくることができるはずだ。
ー彼らは、自分のしていることで成功するために、自分のアイデンティティの一部を手放さなければならなかった。なぜなら、韓国文化に深く根付く権威を重んじる -
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『ティッピング・ポイント』とは、社会が大きく変わる転換点のこと。小さな変化の積み重ねが、突然大きな変化を引き起こす。2000年に出版された同書では、「少数者の法則」「粘りの要素」「背景の力」の三原則が働いており、複雑系の世界ではそれが重要な要素だ、という話。
2025年に出版された本書『超新版 ティッピング・ポイント』、原題は『Revenge of the Tipping Point』では、世の中を動かす裏の三原則として、「空気感」「スーパースプレッダー」「ソーシャル・エンジニアリング」が提唱されている。
それぞれの詳細について、面白エピソードと科学的エビデンスで説明される。
最後に、
「第4 -
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ネタバレ著者の『逆転』は10年くらい前に読んでいて、ダビデとゴリアテのように逆転劇はどのように成し遂げられるかについてなどあり、企画書に使わせてもらっていた。本書は、25年前に書かれてヒットした前作を同じタイトルながら、全く書き直している。いかにマイナーなことがメジャーになるかについてさまざまな事例を挙げながらそのポイントを解説しているが、25年前は「少数者の法則・粘り・背景のチカラ」だったが、本書では「空気感・集団構成・スーパースプレッダー」と説く。登場する事例が面白く、銀行強盗だったり、コロナだったり、麻薬だったりする。ちょっと馴染みがない事例も多いがデータを踏まえていて納得させられる。今の言葉で
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ネタバレ【勘?バイアス?瞬時の判断力について】
情報、データに基づく論理的思考を働かせた方がいい時と、
直感で決めたほうがいい時と、
結局どうなの?
という本。
色々な事例や側面を紹介して書かれているのですが、
私が個人的に学んだことは、
瞬時のひらめきや直感を信用する価値のある状況ー
1. 経験値のあるものについて、プロは勘が養われている
2. 個人的な人生に関わるものー自分の言語化されてないかもしれない価値観にも関わる、複雑すぎて答えがない
適応性無意識、バイアスなどについても書かれています。
1.経験と瞬時の判断。
適応性無意識とは、一気に結論に達する脳の動きのこと。
プロには -
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本書を読むまで、B29は日本の迎撃など相手にしないような高度からやすやすと爆撃を行っていたものかと思っていた。実際には、航続距離ぎりぎりだし、照準器の精度や気流の問題等で高高度からの爆撃では効果を上げることができず、やむを得ず低空から、やむを得ず夜間に爆撃を行ったのだということがわかった。そして日本中に行われた空襲が、マリアナ諸島にいる「現場指揮官」だけの判断だったということにも驚いた。200ページほどの著作で、たいへんコンパクト。著者は、理想主義者vs現実主義者の戦いとして、ノンフィクションを物語化しているので、ところどころ牽強付会なところもあるのかとは思うが、読みやすさには貢献していると思
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精密爆撃から無差別爆撃へ。B29による日本への空襲。なぜ大量殺戮へ発展したのかを描く。
アメリカ空軍は元々は陸軍。補助兵力だった航空機を主力兵器に。第一次世界大戦の塹壕戦、総力戦への反省から航空機によるピンポイントでチョークポイントとなる工場等の目標を狙う昼間の高高度精密爆撃。戦争による双方の犠牲を最小にする最良の手段と考えられていた。その一団がボマーマフィアと呼ばれた。
実際には精密爆撃は成功せずやがてハンセル将軍からルメイへの指揮官交代を機に低高度夜間の都市無差別攻撃へと方針は変換する。
本書は戦略爆撃の思想からどのように変化したかの裏側を描く。
現在は高性能誘導弾の発達によりある -
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賛成派と反対派に知識人を分けて、ディベート開始!その内容を記録したエキサイティングな本で面白い。知識人同士が対談すると、妙に気を遣い合って議論にはならず、相互補完的な意見交換に終始する。そんな日和見な論壇風景が生温いと感じるなら、この本は最適だ。ひろゆきの論破シリーズも本にしてみては?と思い付いたほどだ。お題は、「人類の未来は明るいか」さて自分はどちら側で参加しよう。
と、上記が読み始めた前半。で、読み進めると、ディベート特有の噛み合わない空中論争。テレビタックル読書編。意味のない揚げ足取りと一方的主張にだんだん辟易してくる。あー、そうか。ディベート番組のエンタメとしての醍醐味は、揶揄中傷、 -
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東京を初めとする、日本の都市で民間人を狙って大量虐殺を行なった米軍。
元は、精密爆撃で相手の継戦能力を奪うことを理想としていた一派があったらしいのだ。その挫折を、ちょっとだけ描く。
かなり精密な照準器を作っていたらしいんだけど実戦では全くダメだった。特に日本では初めて出会ったジェット気流に翻弄されて、クソの役にも立たなかった。
だからどうしたって話で、欧州では士気爆撃だっけ、民間無差別爆撃やったけどさほど効果がなかったんで、大量殺戮用のナパーム焼夷弾まで作って、民間人が逃げられないよう、できるだけ沢山焼け死ぬように工夫に工夫を重ねた米国に何の変わりはない。
その酷さを語っているふうでは -
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ネタバレ期待して読んだが、面白かったが何を学べたのかわからない印象。
【旧版】ティッピング・ポイントの3原則(2000)
1. 少数者の法則(The Law of the Few)
社会的感染を引き起こすのは、ごく少数の「特別な人物」である。
この「キーパーソン」は以下の3タイプに分類される:
Connectors(コネクター):多数の異なる社会圏をつなぐ人
Mavens(メイヴン):知識の豊富な情報通
Salesmen(セールスマン):人を説得する力のある人
2. 粘りの要素(The Stickiness Factor)
情報が拡散するには、「人の記憶に残る」「再生されやすい」特 -
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●=引用
●フェスティンガーは、このすべてをどう解釈したのだろう? 人は何かの信念に傾倒すればするほど信念のために犠牲を払えば払うほどその信念が誤っているという証拠をますます受け入れがたく感じる。だから信念を捨てたりしない。ますます傾倒するのだ。
●ハリスは反発した。ことさらに一般市民を狙ったわけではない。ドイツ軍の戦争継続を可能にしていたすべてものの生産体制を狙ったのだ。それが爆撃のそもそもの目的だった。今言ったように、ドイツ全土の潜水艦建造施設や軍需産業、そこで働く人々を破壊することが目的だった。私に言わせれば、彼らは全員が現役兵だった。軍需物資の生産に携わる人々は、現役兵として扱われ