昆野和七のレビュー一覧
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ネタバレ福沢は一生を通じて一つのことしか考えなかった。日本の独立!彼は、そのために西洋崇拝者のそしりを受けて身辺に危険をもっていた。それでも彼はそういう危険を冒して西洋の文明を吸収することにつとめた。これをもって彼は愛国の方法としたのである。
何か議論を始めて、ひどく相手の者が躍起となってくれば、こちらはスラリと流してしまう。「あのばかは何をいっているのだ」とこう思って、とんと深く立入るということはけっしてやらなかった。ソレでモウ自分の一身はどこに行ってもどんな辛苦もいとわぬ、ただこの中津にいないでどうかして出て行きたいものだと、ひとりそればかり祈っていたところが、とうとう長崎に行くことができました -
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ネタバレ僕の人生の羅針盤の一つです。
特に、教育や経営における思想あyスタンスや取り組みは
この著に書かれているエッセンスが欠かせません。
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本塾の旧生徒が、社会の実他に乗り出して、
その身分職業の如何にかかわらず、物の数理に
迂闊ならず、気品高尚にてよく独立の趣意を全うする者ありと
聞けば、これが老余の一大楽事です。
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福沢諭吉が、最晩年の64~65歳頃(1897~98年)に書いたと言われる自伝。
文字通り、全体としては、豊前中津藩の貧しい武士の家に生まれた福沢諭吉が、他人からの資金援助を受けずに勉学をして、一身の経済的独立を果たし、更に一国の独立を唱導する立場にまでなった自らの経験が記されているが、教育面で文明開化をリードした福沢諭吉の「自伝」らしい特徴をもっている。
ひとつは、福沢諭吉には、本自伝を書くにあたり、「独立自尊への道を示す」という明確な主題があり、そのためには健康な身体が何よりも大事であるということや、権威や伝統、迷信を嫌うエピソードが、その主題に沿って語られていると思われる。それは、アメリカ -
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あの「学問のすすめ」を著した福沢諭吉が、晩年に自身の人生を振り返った自伝である。
しかし注意しなければならないのは、語られるべきだが触れられていない人々が数多いるそうだ。例えば福沢に実学を重視するという思想を植えたのは「海防学」で有名な野本真城だが語られていない。
また、故郷中津藩にあった改革党は実学派と尊皇派の二派閥があり、福沢は後に学友から命を狙われた。そういう過去を隠したかったのか、中津の友人たちについては黙している。そういう意味で自伝とは言いながらも語っていない部分も多いのだということを頭の片隅においておかなければならない。
それにしても福沢諭吉という人は偉大な人物だから、 -
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ネタバレ『学問のすすめ』を読む前に、と思って読んでみたけれど、なかなか面白かった。
学者の人なのかと思ったけれど、というか学者なのだけれど、どこか英雄的だった。三国志の武将や幕末の革命家や武士たちのような、武力的な強さを持った英雄が好きな俺からすれば、少し「ムッ」と感じた部分もないではないけれど、学びながらも奔放に遊び、政府からいくら声をかけられても平民で通した彼も、わかりやすく英雄だろう。
幕末の小説や資料はいくらか読んだが、彼らを見る福沢諭吉の視点は新鮮であり、それ以上に幕末という時代を見る福沢諭吉の視線が、とても面白かった。教養のためにと頭を固くして読むのでなく、ただの幕末小説が好きな人間として -
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「学問のすすめ」があったので、相当カタイ人なのかと思っていた。
無鉄砲と言ってもいいくらいエネルギッシュでまっすぐ、潔くてある意味頑固だが、お茶目なところもあるとても魅力的な人だった。
ただ、当時はかなりの変わりものと思われていたであろうことが容易に推察される…。
解説に、あえて触れてない自分の身辺の事柄がある、自伝の内容がベンジャミン・フランクリンのそれの示唆を受けている感があるなど書かれているが、それを差し引いても、福沢の考え方身の処し方、緒方洪庵塾や渡米時のこと、幕府・政府とのやりとり、翻訳業、慶応義塾を開くまでなど、生き生きとしたエピソード満載で非常に面白い!
中でも、福沢が自分の子 -
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尊敬に値する人物かどうかは疑わしいですが、憎めない親父であることはわかりました。表紙の写真はカットされてる部分にこそ意味がある。編集者は写真の意味が分かっていない。
1.この本を一言で表すと?
・変人の一生 − 変人だからこそ歴史に名を残した
2.よかった点を3〜5つ
・禁酒から煙草(p93)
→どんな奴やねんと突っ込みたくなる内容。最後に反省しているところがお茶目。
・英学発心(p119)
→これまでの蘭学、漢学を一切すてれる思追い切りの良さ。
・刀剣を売り払う(p188)
→合理主義、思い切りのよさ、捨てる勇気に関心。
・幕府の攘夷主義(p213)
→権力への批判をくどいほど繰り