ジョヴァンニ・ボッカッチョのレビュー一覧

  • デカメロン(上)

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    ネタバレ

    基本的に艶話ですので
    18歳未満の人にはちょっと刺激が強いかなー
    ただ、そういう表現に関しては
    きちんとぼやかしているのよ。
    このぼやかしているのがポイントで
    うっ、とは人によっては思うはず。

    ペストから逃れてきた7人の女性(ちょっと若いとはいいがたい)と3人の男性が織りなす物語たち。
    基本エロスですよ。
    だけれども、それをいかにしてその頭で
    逃れていくかについてがまた面白いのよ。

    傑作は何万回も愛の睦言をした女性が
    いけしゃあしゃあと純潔を表明する奴。
    人っつうのは(笑)

    まあ、それもまた人なりよ。

    0
    2019年03月23日
  • デカメロン(上)

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    14世紀半ばに大流行したペストを逃れるため、フィレンツェ郊外に引きこもった男女10人が1人1日1話ずつ10日に亘って語り合った100の物語集。そんな時代背景を知らずに読んだのだが、何とも今のコロナ禍の状況にふさわしい書であった。猥談あり、恋愛話あり、冒涜あり、失敗談あり、内容はすべて笑い話。さしずめ「すべらない話」のルネサンスヴァージョンといったところ。やはり、このような陰惨で気の滅入る閉塞状況を和らげてくれるのは笑いの力である。

    0
    2020年09月05日
  • デカメロン(下)

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    ネタバレ

    最後の巻は艶話は比較的控えめです。
    ですが、一部本当に残酷な作品が
    紛れているのでそこのところは注意です。
    (試しの残酷行為、今だったら嫌われるわよ
    そんなオトコ!!)

    一番よかったのは
    傲慢な女性が報いを受けることかな。
    これは明らかに女性側が悪いです。
    それ以上の報いを受けても文句は
    一切言えないわよね。

    比較的穏やかな下巻でした。

    0
    2019年04月09日
  • デカメロン(中)

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    ネタバレ

    結構残酷なお話が多いです。
    言えるのは嫉妬は良くないということ。
    男女間もそうだけれども
    自分が追い付けない人に嫉妬して
    よからぬ行動を起こしたところで
    何もいいことはないからね。

    残酷なのは嫉妬に狂った父親が
    愛した男を殺して心臓を
    娘に食べさせた物語。
    もうサイテー以外でもないし
    そのあとに待ち受けた展開は胸糞。
    嫉妬なんか意味がないぜ。

    読後感はかなり悪いので注意。
    まず通常の概念で読んじゃダメ。

    0
    2019年03月31日
  • デカメロン(下)

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    私の感じる同情や共感のポイントと、この10人の男女のポイントは、なんだかずれていることがあ。
    時代の違いのためか、文化の違いのためか、筆者が男性のためか。

    こういう好色な話を、若き紳士淑女もしてしまうのは、さすがイタリア・フィレンツェだからか、やはり筆者が男性だったからだろうか。
    男性の描く女性には違和感を覚えることが多い。
    小説の中だけの奔放さなのだろうな。
    そのことは、書き出しや結びの所からも推測される。
    それでも、その奔放な話の後ろから、「女はこうあるべきだ」という貞操観念が垣間見られる。
    社会的抑圧があるからこそ、そこから外れたものが、楽しく面白いのだろう。

    ダンテの「神曲」に対し

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    2021年01月08日
  • デカメロン(中)

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    再読。
    ほとんど忘れていた。
    そんなことでまんまと言いくるめられてしまうの?と思うような話もあって、おかしかった。
    7日目9話はうっすら覚えていた。

    いつの世も、恋愛や好色にはみんな興味津々だったんだな。
    当時の人たちも楽しく読んだのだろうな。
    登場人物がいきいきと感じられて、古さを感じさせない。
    だからこそ、時代を超えて生き残れた作品なのだな、と思う。

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    2021年01月03日
  • デカメロン(上)

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    久しぶりに読んだ。
    学生の時、なんとなく買ってみた本。
    どんな高尚なことが書かれているのだろう、と思っていたら、エロ話のオンパレードで驚いた記憶がある。
    第1日目は比較的真面目な話が多いのだが、第2日目から崩れだし、第3日目には全てエロが絡んでくる。
    出だしのペストが流行った世の中の描写が、本当に怖い状況とはどのようなものなのかを垣間見れて、参考になった。

    【memo】
    ダンテの「神曲」に対して、「人曲」とも呼ばれるらしい。



    1999.3.3
    デカメロンは長い物語で、上中下とある文庫本のうち、今回は上のみを読んだ。他の2冊も後々読もうと思うが、実に欲情の話が多く、最後の方は少々読むのに

    0
    2020年12月24日
  • デカメロン(中)

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    相も変わらず、批判的。
    イタリアは恋の国というけれど、あんなにも笑って浮気について話す若者の態度が意外。
    厳粛なはずのカトリックの国で、そんな思想が横柄するのは、その時代の司祭がいかに堕落していたのかが伺える。

    0
    2009年10月04日
  • デカメロン(上)

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    少しくらいは文学作品を・・・と思って手をつけた。
    世界史で勉強したくらいの知識しかないので、「こんな話だったのかー」と思う程度。
    イタリアはカトリックの本拠地なはずなのに、神父が出てくるとかならず何かしでかすんだもの。
    この時代のカトリックは相当腐ってたのかしら。もっと時代背景について学んで読めば、面白さが増しただろう。

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    2009年10月04日