ジョヴァンニ・ボッカッチョのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私の感じる同情や共感のポイントと、この10人の男女のポイントは、なんだかずれていることがあ。
時代の違いのためか、文化の違いのためか、筆者が男性のためか。
こういう好色な話を、若き紳士淑女もしてしまうのは、さすがイタリア・フィレンツェだからか、やはり筆者が男性だったからだろうか。
男性の描く女性には違和感を覚えることが多い。
小説の中だけの奔放さなのだろうな。
そのことは、書き出しや結びの所からも推測される。
それでも、その奔放な話の後ろから、「女はこうあるべきだ」という貞操観念が垣間見られる。
社会的抑圧があるからこそ、そこから外れたものが、楽しく面白いのだろう。
ダンテの「神曲」に対し -
Posted by ブクログ
久しぶりに読んだ。
学生の時、なんとなく買ってみた本。
どんな高尚なことが書かれているのだろう、と思っていたら、エロ話のオンパレードで驚いた記憶がある。
第1日目は比較的真面目な話が多いのだが、第2日目から崩れだし、第3日目には全てエロが絡んでくる。
出だしのペストが流行った世の中の描写が、本当に怖い状況とはどのようなものなのかを垣間見れて、参考になった。
【memo】
ダンテの「神曲」に対して、「人曲」とも呼ばれるらしい。
1999.3.3
デカメロンは長い物語で、上中下とある文庫本のうち、今回は上のみを読んだ。他の2冊も後々読もうと思うが、実に欲情の話が多く、最後の方は少々読むのに