松戸清裕のレビュー一覧

  • ソ連史

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    ソ連指導部は民意の調達に躍起になっていて、人民からの手紙やら果ては投票用紙の余白への書き込み(!)もその手段であったということには驚いた。
    手堅く淡々とした記述なのでややもするとモノトーンになるのだが、ゴルバチョフの手記からの引用が彩りを添えるアクセントになっている。
    で、そのゴルバチョフの改革はすべて裏目裏目に出て(ある意味で失政)、結局「ソ連史」の幕引きとなったというのは皮肉。

    それにしても。
    計画経済や民主集中制は少なくとも理念においては人間の理性や良心に依拠したものだと思うのだけれども、その社会主義が、神の見えざる手だの相互不信(権力分立制)に依拠する資本主義・自由主義に敗れたという

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    2012年10月17日
  • ソ連史

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    新書サイズで革命から連邦解体までを記述しており、第二次大戦後の話に多く割かれております。
    ソ連が一般に抱かれているイメージとは異なり、体制内で異論も表明可能であり、共産党も一方的に抑圧していたのではなく、国民の意見を聞き、それに応えようともしていた、とも。
    特に目新しい知見は得られませんでしたが、チェブラーシカは1974年に初めて映画化されたとのこと。ブレジネフ時代ですね。。
    巻末に参考文献集がおさめられており、最近の研究書は読んでいないので、ここからピックアップして読んでいこうかなと思います。

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    2012年05月13日
  • ソ連史

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    私の物心がついたころには存在し、いつの間にか崩壊したソビエト連邦。あの国は何だったのかと思って手に取った。
    ロシアを中心にソビエトを見ている感は否めないが、ソビエトの誕生からを一通り学べる良書。

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    2012年04月05日
  • ソ連史

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    新書でお手軽だったからタイトル買いした一冊。ソ連の誕生から解体までコンパクトにまとまってはいるのだが、「革命当初から不安定だった体制がなぜ持ちこたえ、第二次大戦にも勝利したのか」「経済政策や農業政策は生活を脅かすほど失敗していたのになぜ国民は一定の期待と支持を続けたのか」「ゴルバチョフの書記長就任から数年で連邦解体に至ったのはなぜか」といったことが今一つ明確になっていないように感じられた。一律的なイメージではとらえられない試行錯誤の歴史があったのはわかるのだが、結果的に70年以上も体制を維持しえた裏にあるものについて深掘りできていればもっと興味深かったかもしれない。

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    2012年01月24日
  • ソ連史

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    良くも悪くも入門書。
    専門外の自分にとってはちょうど良いレベル。

    冷戦時の東西対立については多少なりの基礎知識はあったが
    内政分野の知識はほぼ皆無だったので興味深し。

    昨今何かとニュースで取り上げられている中国の農村籍、
    コルホーズ維持を目的として旧ソ連でも似たようなことやってたわけね。

    諸学は終わったので、次は気合入れてE・H・カーの
    「ロシア革命―レーニンからスターリンへ」でも読もうか…。

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    2012年01月21日