初代ツァーリ・イヴァン雷帝からロシア帝国最後の皇帝である
ニコライ二世まで。そして、レーニンからスターリン時代の
ソ連邦は一定程度の把握をしている。
しかし、フルシチョフ以降のソ連邦については私の中ですっぽり
と抜け落ちているのだ。
ロシア・ソ連史の空白地帯を埋めようと手にしたのが本書
...続きを読む。なのだ
が、文章が硬すぎてなかなか噛み砕けなかった。
あらゆることを国家が管理し、国民はそれに従うだけ。社会党が
政権に座に就いたら一切の自由はなくなると教わったのは小学生
の頃だった。
だが、実際、ソ連邦は国民の声に耳を傾け、生活と文化の向上を
目指してはいた。
目指してはいたが、実際に出来たかは別問題なのだけれどね。
どんなに上層部が国民からの声に対応しようとしても、選挙の
投票用紙は間違ったところへ配送され、インフラの老朽化は
手当されず、住居や物品は不足する。
そりゃ国家崩壊へまっしぐらですわ。
このソ連時代を教訓にしたのかな?プーチン閣下は。
プーチン閣下が国民からの質問に答えてくれる、ロシアで人気の
テレビ番組「プーチン・ホットライン」で、自治体が動いてくれ
ないことを訴える質問が寄せられると閣下の一声で事態は好転
しちゃうのだもの。
鶴の一声ならぬ、プーの一声である。
プーチン閣下のことは脇に置いて…。結局はソ連邦は国家として
失敗しているのだけれど、西側の民主主義が正解かと言えばそれ
も疑問符がつくと思うのだよね。
ソ連邦のみならず、世界中では壮大な実験が行われている最中なの
ではないかな。