「暮し」のファシズム ――戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた

「暮し」のファシズム ――戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた

1,705円 (税込)

8pt

4.0

1940年、第二次世界大戦への参画を睨む近衛文麿政権は、国民を戦争に動員するための「新生活体制」の確立を唱えた。生活を一新し、国民を内面から作り変える――。そのために用いられたのは、男性を戦場に駆り立てる勇ましい言葉ばかりではなかった。「ていねいなくらし」「断捨離」「着こなし」「町内会」「二次創作」。これらは、元を正せば戦時下に女文字のプロパガンダがつくりだしたものである。現在私たちが享受する「当たり前の日常」の起源を問い、政治の生活への介入があからさまになった「with コロナ」の暮らしを見つめ直す。

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「暮し」のファシズム ――戦争は「新しい生活様式」の顔をしてやってきた のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年05月08日

    炊事や衣服、4コマ漫画などの気楽な娯楽からも翼賛を染み渡らせる工夫があったことを丁寧に分析。花森安治って朝ドラに出てきてたよね?レベルの知識だったため、本書で彼の才能が翼賛にも大活躍だったと知り驚いた。
    確かに、コロナ禍、そして今のロシアのウクライナへの一方的な攻撃がある現在、憲法改正、”新しい生活...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年12月18日

    戦争は必ず大衆への洗脳から始まる。現在議論されている「専守防衛」や「防衛力強化」にしてもしかり。人に流されて問題の本質を見誤ると道を間違う。

    0

    Posted by ブクログ 2021年06月09日

    あとがきの最後に
    ー戦争はかつて「日常」や「生活」の顔をしてやって来たのである

    この一言は 今のこのコロナ禍であるからこそ
    真に迫ってくる
    何もしらないことは罪である

    そんな今だからこそ
    自分の耳で聴いて
    自分の目で見て
    自分の頭で考えて
    自分の言葉で語ること
    の 当り前さ、大切さを
    改めて思う

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年01月03日

    朝日新聞の書評欄で知って、面白そうだなと思って読んでみた。

    コロナ禍の「新しい生活様式」が、1940年第二次近衛内閣における新体制下の「生活」と類似していることに対する危惧を記した書。

    正直、そんなことは思ってもみなかった。

    花森安治、太宰治、長谷川町子、林芙美子。そんな人達が翼賛体制に協力し...続きを読む

    0

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