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資本主義における基本資産は、カネ(金融資本)とモノ(物的資本)だった。ヒト(人的資産)は、資産ではなく費用(コスト)として計上されるという欠点があった。本書で提唱する「パーパス経営」の源泉は、人の思いを中心とした「パーパス」という目に見えない資産である。これは自分は何のために存在するのか、そして他者にとって価値のあることをしたいという信念である。「パーパス」は、マネジメント用語としても、ミッション、ビジョン、バリューの上位概念として注目されている。こうした考え方は、日本の企業が昔から「志」といった言葉で、強く持っているものだ(著者はパーパス重視の経営を「志本主義」と呼ぶ)。これからは、志に基づく顧客資産、人的資産、組織資産などの無形資産をいかに蓄積していくかが経営の鍵となる。昨今、注目されているSDGsは、2030年までの目標にすぎない。そうではなく、30年先の視点から現在を捉える発想が不可欠だ。本書では、国内外の100社以上の名だたる企業の変革にかかわってきた著者が、志を追求し、成長を続けるための経営の思想と、具体的なマネジメントの方法を説き明かす。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年09月15日
2023年58冊目。満足度★★★★☆
著者は東大法学部卒、三菱商事に入社後、ハーバードMBAを取得、あの大前研一氏がまだ在籍していた頃含めてマッキンゼーで約20年間コンサル業務に従事した経歴を持つ
出版時の肩書きは一橋大学ビジネススクール客員教授
本書はコロナ禍、半年間のリモートワークの生活の...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月28日
パーパス経営によって志本主義の実現を提唱しようとしていると捉えた。「志」は行動の原動力となるため重要というのは痛感している。ただ、経営本の読み方が下手なのはありそうだが、パーパス経営を伝えるために本当に500ページも必要なのか、名和氏の言いたいことを全部詰め込んでしまっていて、論点がぼけてしまってい...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月12日
著者の名和氏がスーパーハイキャリアで超博識過ぎて第Ⅰ部が空転しまくっている。あっちこっちに話題が飛び過ぎて説明を端折りまくり「これからはパーパスだ!」と結論ありきになっている。なので第Ⅱ部からが本番だ。ネスレやユニリーバ、ノボ・ノルディスク、堀場製作所などの具体的事例、禅など日本古来の風習や文化、マ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月15日
流し読み。500頁だが読み易いのでボリュームは感じない。前半は経営学や思想史と、パーパス=志を落とし込んで活躍している企業紹介。挙げられる参考文献が充実。
後半は日本の強みである現場のオペレーション力を仕組み化することで、可視化されていない資産である現場の力を活かす。そのための変革構想を実現していく...続きを読む
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