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資本主義における基本資産は、カネ(金融資本)とモノ(物的資本)だった。ヒト(人的資産)は、資産ではなく費用(コスト)として計上されるという欠点があった。本書で提唱する「パーパス経営」の源泉は、人の思いを中心とした「パーパス」という目に見えない資産である。これは自分は何のために存在するのか、そして他者にとって価値のあることをしたいという信念である。「パーパス」は、マネジメント用語としても、ミッション、ビジョン、バリューの上位概念として注目されている。こうした考え方は、日本の企業が昔から「志」といった言葉で、強く持っているものだ(著者はパーパス重視の経営を「志本主義」と呼ぶ)。これからは、志に基づく顧客資産、人的資産、組織資産などの無形資産をいかに蓄積していくかが経営の鍵となる。昨今、注目されているSDGsは、2030年までの目標にすぎない。そうではなく、30年先の視点から現在を捉える発想が不可欠だ。本書では、国内外の100社以上の名だたる企業の変革にかかわってきた著者が、志を追求し、成長を続けるための経営の思想と、具体的なマネジメントの方法を説き明かす。
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Posted by ブクログ
日本の再発見。日本の強みや経験知の言語化と今日的な再定義。
表現に自信を感じるのは、作者の経験と実績からくる確信からか。日本の弱点とされる抽象化・理論体系化に、日本語ベースでやってやったぜ、という感じ。
コンサル出身だけあって、素材を大量に集めて分析し、日本をコンサル対象として編集加工して提供。顧客用に誂えているので独創性を感じてしまうが、発明的なものではなく、インプットとアウトプットの達人の技を見せられているといった方が適切か。
表現も作家というよりビジネスパーソンで、それも相まって、ちょっと無粋というか、野暮というか、要は直言。テーマによっては、興醒めというかペラい感もある。実用重視と言った方が良いのかも。
あと、自画自賛感というか、壮大なマウント、見下し、高いプライド、が通底しており、総じてセルフプロデュース臭がすごい。清々しいほどに謙虚さを微塵も感じない。
しかし、簡潔に響く鋭いフレーズが頻出することは事実で、参考になる。特に後半がすごい。前半の文化や学術の世界の中途半端で素人感のあるお披露目は、後半のための伏線で、本全体の体系感を演出するものだとわかり、まあ、よしとする。ここは謙虚に勉強させていただきます。なんか悔しいがw
Posted by ブクログ
2023年58冊目。満足度★★★★☆
著者は東大法学部卒、三菱商事に入社後、ハーバードMBAを取得、あの大前研一氏がまだ在籍していた頃含めてマッキンゼーで約20年間コンサル業務に従事した経歴を持つ
出版時の肩書きは一橋大学ビジネススクール客員教授
本書はコロナ禍、半年間のリモートワークの生活の中で、古今東西の名著も参照しながら書き上げたもの
一言で言えば、依然としてパッとしない日本企業が本来の力を取り戻して、もっと世界で活躍するための課題提起をした大著(約500ページ)
一部箇所では正直表現がやや冗長な部分もあるが、現在も含めて日本の100社を超える先にコンサル活動をしてきた経験も踏まえて、机上の空論ではない経営書となっており、参考になる箇所は多くあった
Posted by ブクログ
パーパス経営によって志本主義の実現を提唱しようとしていると捉えた。「志」は行動の原動力となるため重要というのは痛感している。ただ、経営本の読み方が下手なのはありそうだが、パーパス経営を伝えるために本当に500ページも必要なのか、名和氏の言いたいことを全部詰め込んでしまっていて、論点がぼけてしまっているような気がした。実際、意図的か不明だが、ほぼ同一の表現の文章が2,3回、ページを跨いで登場してきたりして、冗長に感じる。様々な書籍の引用や事例紹介をしながら、著者の論理の補強をしており、日本語文章の書き方の上手さもあると思うが納得性は高い。ただ、両利きの経営について、要は~みたいな説明をするところで、結果的に、生半可な理解では両利きの経営は立ち行かないみたいなことが書かれていて、結局何が言いたいのか分からなかった。
Posted by ブクログ
著者の名和氏がスーパーハイキャリアで超博識過ぎて第Ⅰ部が空転しまくっている。あっちこっちに話題が飛び過ぎて説明を端折りまくり「これからはパーパスだ!」と結論ありきになっている。なので第Ⅱ部からが本番だ。ネスレやユニリーバ、ノボ・ノルディスク、堀場製作所などの具体的事例、禅など日本古来の風習や文化、マッキンゼーの回顧と一刀両断などなかなか面白い。コンセプトワードになるが「資本主義」ならぬ「志本主義」や新SDGsといった軸は明確。しかしそれが何なのかが情報量が多すぎるあまりはっきりしない。PurposeやMassive Transformtive Purposeは今の30代以下にすれば当たり前の話で、バブル世代以前でないと「売上と市場シェア至上主義の無目的な米国追従経営」は実感が湧かないであろう。部分部分は知的好奇心が刺激されて大変面白いのだが、全体からすると「で?」という感じは読後にあるのが勿体ない。
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ビジネス・実用
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