新装版 とらんぷ譚4 真珠母の匣
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新装版 とらんぷ譚4 真珠母の匣

660円 (税込)

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3.8

妖美なる陰影を刻む宝石譚、連作完結篇。4部作54篇の賑わしい色彩――きらびやかな宝石の匣(はこ)。だが開けてみると、肝心の宝石は消えうせ、赤い絹布の窪みだけが残っている。この匣は、虚とか不在と名づけられるべき、天与の贈りものであろうか。戦争の傷をその後の人生に刻した三姉妹を美しい宝石箱の虚になぞらえ、妖美壮麗の小説世界を築く幻想文学の傑作。連作「とらんぷ譚」4。
◎「時代が新しいいがたに人をはめこもうとする時、その型どおりにならない異形の者もまた、あらわれる」<鶴見俊輔「解説」より>

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とらんぷ譚 のシリーズ作品

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  • 新装版 とらんぷ譚1 幻想博物館
    660円 (税込)
    幻視者たちの見た夢……伝説の短編集、復刻! 反地上的な夢濃密な幻想、日常世界を超えた者が見るのは反地上的な夢。濃密な幻想で構築される、妖美なる博物館――日常的な人間世界を超え、あるいは離脱して、幻視者たちが存在する。彼らが視るものは、反地上的な夢、濃密な幻想である。それを蒐集して構築される、幻想博物館の妖美さ。著者が熱愛する短篇形式への供物として捧げた13の幻想譚は、手作りトランプのように、装飾にみち色鮮やかに語られる。連作とらんぷ譚1。
  • 新装版 とらんぷ譚2 悪夢の骨牌
    660円 (税込)
    泉鏡花文学賞に輝く鮮やかな言語魔術。精緻な構想による幻想の宇宙体――ゴシック風の豪奢な洋館のサロンで開かれる賀宴の出席者は、10人の客とサロンの女主人、そして令嬢・柚香。そこで語られるのは、現実と非現実をあざなう奇譚の数々。ことばの錬金術師として当代随一の著者が、鮮やかな言語魔術と精緻な構想を駆使、幻想の宇宙体を作る、連作とらんぷ譚2。泉鏡花文学賞受賞作。
  • 新装版 とらんぷ譚3 人外境通信
    660円 (税込)
    秘められた宴、囁きの森――地上の一隅にたしかに存在する影の王国、すなわち人外境。そこへの扉は容易に開かれないし、かりに偶然、彼ら人外の宴にまぎれこんだとしても、人は気づかず通り去るのだ。これから著者が招待するのは、その秘められた宴……。イマージュに光沢と飾り付けを与え、短篇の至芸を示す作品集。連作とらんぷ譚3。 ◎美しきイマージュ、まさに短篇の至芸! たちまち一篇を読みとおして、ボードレールのいう「時間の強迫」から逃れることができる。<出口裕弘「解説」より>
  • 新装版 とらんぷ譚4 真珠母の匣
    660円 (税込)
    妖美なる陰影を刻む宝石譚、連作完結篇。4部作54篇の賑わしい色彩――きらびやかな宝石の匣(はこ)。だが開けてみると、肝心の宝石は消えうせ、赤い絹布の窪みだけが残っている。この匣は、虚とか不在と名づけられるべき、天与の贈りものであろうか。戦争の傷をその後の人生に刻した三姉妹を美しい宝石箱の虚になぞらえ、妖美壮麗の小説世界を築く幻想文学の傑作。連作「とらんぷ譚」4。 ◎「時代が新しいいがたに人をはめこもうとする時、その型どおりにならない異形の者もまた、あらわれる」<鶴見俊輔「解説」より>

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新装版 とらんぷ譚4 真珠母の匣 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年02月23日

    再読。「とらんぷ譚」最終巻です。
    この巻では例外的に「とらんぷ譚」全編に漂う幻想性も耽美性も薄く、辛うじて連作短編集としての体裁は保っているものの、限りなく長編小説に近い構成になっています。テーマは「悪魔の骨牌」を引き継いで「戦争」。

    若い時代を戦争の中で過ごした初老の三姉妹が、過去の戦争の影に触...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月07日

    幻想文学の金字塔的存在『とらんぷ譚』も、ダイヤにあたるこの『真珠母の匣』にて、名残惜しくもついに完結である! 著者中井英夫のキャリアで最も有名なのは長編アンチ・ミステリ『虚無への供物』であるけれども、『幻想博物館』に始まる『とらんぷ譚』という短編傑作も忘れてはならないだろう。事実、ジョーカーも含めた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年09月09日

    とらんぷ譚 最終巻。

    三姉妹が宝石に魅せられたり、淡い恋を抱いたり。

    前作程の怪しい雰囲気は無いですが、それでも大正生まれで
    青春のほとんどを戦争で生きてきた彼女達の考えや思いに何か感じるものがありました。
    これはこれでまた違った感じで面白かった。

    0

    Posted by ブクログ 2010年12月01日

    きらびやかな宝石の匣。だが開けてみると、肝心の宝石は消えうせ、赤い絹布の窪みだけが残っている。この匣は、虚とか不在と名づけられるべき、天与の贈りものであろうか。戦争の傷をその後の人生に刻した三姉妹を美しい宝石箱の虚になぞらえ、妖美壮麗の小説世界を築く幻想文学の傑作(「BOOK」データベースより)
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