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高校に入ったらきみも洞窟を探検しよう! 変な学園伝奇小説――高校に入学したばかりの諸星比夏留(ひかる)は、女子ながら古武道〈独楽〉の達人。吹奏楽部に入るつもりだったのに、なぜか奇妙な部活に入部し、不思議な事件に出会う。伝奇、ミステリー、ユーモア、そして学園小説が合体した「私立伝奇学園高等学校民俗学研究会」シリーズ、第1弾! ◎「読んでると、妙に落ち着くキャラクターと一緒に、洞窟探検に出かけてるような気がします。」<はやみねかおる>
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Posted by ブクログ
格闘武術「独楽」の使い手である主人公の諸星比夏留は、稽古に明け暮れる毎日を嫌いブラスバンド部に入部する予定だったのが、どういうわけだか民俗学研究部に入部してしまう。 飲んだくれの顧問の爺さんを筆頭に、レズの部長だったり関取りの先輩だったり、奇妙な部員たちとともに民間伝承から派生するいろんな不思議...続きを読むな現象を解決してゆきます。 まぁ解決するのは部員たちでなく、民俗学大好き少年保志野くんなのですが……。そして最終的にはなにかあるごとに比夏留の「独楽」が炸裂し、結果力技で終わることも多いのですが……。 伝承、神話、古事、噂話にオカルト現象、歴史とSFとミステリをごっちゃにして、格闘とダジャレを加えたコミカルな物語になっていて、読んでいてとても楽しかったです。田中啓文の無理矢理なこじつけセンスはとても好ましい。
この小説に星をつけるのは負けた気がする。 でも、続編も絶対読むつもりだし…。 夏休みの課題図書なんかに、必ず一冊読書が苦手な子 向けの本が入っていたりしませんか? にぎやかな登場人物達の冒険譚に挿絵代わりの漫画。 それがそのままちょい大人向けになったのが本作品。 蓬莱洞の研究、大南無阿弥洞の研究、...続きを読む黒洞の研究の 3編がおさめられています。 民俗学的な面白さを期待したのですが、それは ほとんど関係なし。 でもオシラサマとかそういうワードが好きな人は より楽しめると思います。 いわゆるバカミスかとも思ったのですが、ミステリでも ないし。もしかしてただのバカ小説!? さすがメフィスト。 でもただのワーワーキャーキャーで終わらない 雰囲気もあり、ストレスなく読み進められる 楽しい一冊です。 でもオンブーっていわれて「おばけ?」と思う 比夏留ちゃんって本当に女子高生なの?笑
「私立・田中喜八(でんなかきはち)学園高等学校」は、S県の片田舎にあるマンモス学校である。 入試は、簡単至極で学費も安く来るものを拒まずを貫いている。 その学校に入学したての女の子がいた。 諸星比夏留(もろぼしひかる)は、今年この学校に入った女の子だった。 大盛り(三人前くらい)のカレーライ...続きを読むス(味が薄くて超まずい)を平らげ大盛り(5玉くらい)のきつねうどん(味が濃くて超まず)を平らげ極めつけは、本来学食にない大盛りカレーうどんも平らげたさらにジャムパン・クリームパン・あんパンは、デザートにしか映らなかった・・・。 この大食漢の比夏留は、家が古武道「独楽」の道場で彼女は、その跡取りとして期待されていた。 今日は、クラブ勧誘の日。 そんな彼女は、入るを決めていた。 フルートの音色に魅了されていて「吹奏楽部」と決めていたのだ。 そして、あらゆる勧誘を避けて奥まった所から、フルートの音色が聞こえて来た。 看板を見ずに古ぼけた小屋に入ると、酒臭いおじいちゃんが寝そべってフルートを吹いていた。 その音色は、美しく優雅で上品な音色だった。 その演奏を終えて、「入部希望です」と言った比夏留だったが・・・。 吹奏楽部だと、思って入ったのは「民俗学研究会」だった。 個性豊かな先輩たち連れられ、あれよこれよで洞窟の調査に出発。 そして不思議な事件に巻き込まれる・・・・。 伝奇、ミステリー、ユーモア、学園小説の形を取る「私立伝奇学園高等学校民俗学研究会」シリーズ第一弾です。 かなり詳しい民俗学に個性豊かなキャラクターが事件に巻き込まれる話です。 結構面白いですよ~♪ ちょっぴり昔にも詳しくなるかもです。
「伝奇、ミステリー、ユーモア、学園小説の融合」という作品紹介に騙されて手にとってしまった駄洒落本。 表紙のおかげで雰囲気はつかめたけど、文庫カバーの裏の文章はなんとかしたほうがいいんじゃないだろうか。 手に汗握る脱力系コメディ。 くだらん!と言いつつ続編を見つけたら手にとってしまいそうです… 比夏留...続きを読むと保志野くんのやりとりがおもしろいです。続編ではぜひ先輩たちの活躍が見たいな♪←読む気になっている。 中高生向き。 冗談が通じない人は読んではいけない。
“まず、大盛りカレーライス(味が薄くて超まずい)。これでもかとばかりにカレールーのかけられたてんこもりの飯がスプーンで突き崩され、雪崩のように口に吸い込まれていく。まわりの級友たちは、三人前はありそうなその飯の山がみるみる消えていくさまを呆然と見つめていた。だが、それでことは終わらなかった。続いて、...続きを読む大盛りきつねうどん(味が濃くて超まずい)。洗面器のような丼に入ったうどんは、五玉はあるだろう。そのうえに揚げが五枚、蓋のように並べられている。スプーンを箸に持ち替えると、一分一秒でも惜しいというように、凄まじい勢いで麺を啜り込む。ずずずずっ、ずずずずずずっ、ずずずずずずずっ……。天井が落ちてきそうなほどの音を発しつつ、熱い汁をものともせず、大量のうどんを平らげていく。極めつけは、大盛りカレーうどんだった(味が薄いような濃いようなで超まずい)。本来、ここの学食のメニューはカレーライスときつねうどんと菓子パンだけなのだが、特別に注文して作ってもらったのだ。周囲に黄色い飛沫を撒き散らしながら、トドのようにうどんと格闘する彼女を、皆は少し離れたところから、檻のなかの猛獣を見るような目つきで見守っている。あっさりとその三品を片づけるのを目撃したあとでは、そのあと食べたジャムパン、クリームパン、あんパンが、デザートのようにしか映らなかった。しかも、彼女は、二時間目と三時間目の間の休憩時間に、早弁で、家から持参した弁当を食べている。それも、いわゆるドカベンという、縦横高さがほぼ同じの立方体みたいな馬鹿でかいやつにご飯をぎっしり詰めたものだ。 彼女は、誰かと早食いや大食いを競って、こんなことをしているわけではない。新学期がはじまってまだ三日目だが、その間の彼女の食べっぷりを見たことのある生徒たちは知っていた。これが、彼女の当たり前の食事スタイルなのだ。 あんパンを食べ終わって、立ちあがったとき、まばらな拍手が起こったが、気にとめた様子もなく、彼女は食堂の出口を目指して歩き出した。 諸星比夏留は、ここ私立田中善八学園高等学校の新入生だ。背は百五十五センチと低く、胸も薄く、華奢な体躯である。胃のあたりもまるで突出しておらず、今食べたあの膨大な食べ物はどこにいったのだろう。髪は短く、両側を刈りあげているので、ボーイッシュに見える。大きくくりくりした一重瞼の目に、小さくてつんと上を向いた鼻。くすんだ藍色のジーパンに、「ちくわもとうふもおなじおでんのなかまさ」と大書きされたTシャツ。ごく普通の女子生徒に見える。” メンバーが皆個性的で面白い。 とんでも歴史とありえない展開とか。 楽しめる。 あと、お腹空く。 比夏留、まるで「学園」の木乃みたい。体質(?)が羨ましすぎる。 “「じゃあ、一部始終を……」 「うん、だいたい見ていました。なかなか面白いですね」 「人がたくさん死んだのよ。面白がってる場合じゃないわ」 「ごめんなさい。面白いといったのは、そういう意味じゃないんです。旅館でどういうことが起きたのか、もう少し詳しくききたいんですけど」 比夏留は、自分の知っている限りのことを保志野に話した。できるだけ主観をまじえずに話そうと努力したが、目に見えぬものの声を聞いたり、身体が自分の意思に反して動いたことなどは、どうしても主観的な話し方になってしまう。 「なるほど……なるほどなるほど」 最初こそ質問を挟んでいたが、そのうちに保志野は相槌を打つばかりになり、途中からは黙って比夏留の話に聞き入っていた。だが、その目が微妙な光を帯びてきているので、比夏留は彼が興奮しているとわかった。保志野は、民俗学の話に夢中になると、人格が豹変するのだ。 「ちょっと待ってください。さっき、パンティ・ストッキングで絞め殺したと言いましたね」 「ええ……それが何か」 「パンティ・ストッキング……ストッキング……スト……」 保志野は、両手で洞窟の床を叩いた。ゴミと土が舞いあがった。 「わかったああああっ!」 来たな、と比夏留は思った。 「わかったぜ、何もかも。そうか、そういうことだったのか」 「どういうこと?」 「教えてやろうか、比夏留」 「ええ」”
犬塚は明るく手を振り,ポニーテールを弾ませながら商店街に消えていった。ぺこりと一礼して見送った比夏留は,なんだか楽しくなってきた。生まれてこのかたずっと,古武道の修行に明け暮れる日々だった。高校に入ったら,フルートをやるんだという意欲に燃えていた。それが,どうした運命のいたずらか, (民俗学研究会...続きを読む……?) 笑いがこみ上げてくる。はずみというのは恐ろしいものだ。ついさっきまで何の関心もなかったのに,私が,民俗学……?しかし,聞けば聞くほど,洞窟に潜ったり,神話や伝説を調べたりするのは面白そうではないか。 (本文p.54)
2008/11/26 私立伝奇学園高等学校民俗学研究会シリーズの一昨目。 メフィスト連載時に読んだもの。 ダジャレの要素がふんだん・・・さっくり読むには面白い。
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