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ゆで卵、生卵、卵焼き。向田邦子のエッセイに登場する卵には、生活の匂いや味を含んでいる『嘘つき卵』。「つらい出来事は、前世だと思ってしまえば大丈夫」人生の助け船が提示される『辛酸なめ子のつぶやきデトックス』生をまっとうする人間のたくましさや哀歓が強く心を打つ写真集『釜ヶ崎語彙集 1972-1973』など。食をテーマにしたもの、暮らしをテーマにしたもの。エッセイ、小説、写真集……丁寧な文体からほとばしる本への愛を感じる208冊の紹介。「再読」するたびに書き手と自分との関係が蓄積されていくという「再読するということ」も必見。自分だけの一冊を見つけたい人にはぜひ読んで欲しい、読書欲が高まる一冊。
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Posted by ブクログ
平松洋子さんというと、「食」についてのエッセイを書く人、というイメージがあり、そういうものを読まない私は、当然この方の著書も読んだことがなかった。
2月末(2020年)の書店で、文庫新刊の棚に本書が並んでおり、タイトルに惹かれて手に取りパラパラめくってみたが、そこに並んでいるのは知らない本の名前ばかりでそそられなかったので、棚に戻した。
しかしその後、書店に行くたびにこの本が目に入り、なんだか気になるように。
たまにはこういうのもいいかな、本の感想を書くときの参考になるかもしれないし、ここまで気になるなら、と思い買ってみた。
平松さんが本について書いた文章が一冊にまとめられている。
「食の本棚」、「物語の本棚」、「暮らしの本棚」と分けられていて、それぞれの合間に対談や日記が挟まれる。
数年前まで購読していた『本の雑誌』に載っていたらしい記事もまとめられていて、ちょっと懐かしい気持ちになったりも。
やはり私があまり読まないような本について書かれていることが多いが、とにかく本が好きで読書が楽しくて仕方ない様子が読み取れて、その幸福感が伝わってきて、私も本書を読んでいる時間、ふんわり幸せな気分だった。
ジャンルは違えど、やっぱり本好き読書好きの人間には、相通ずる共通の感覚があるのだ。
今後、読む本のジャンルの幅をもう少し広げてみようかな。
本書を読んだら、これまで知らなかった世界をのぞき見たようで、自分の視野が広がる気がした。
読んでみたいと興味を引かれた本も何冊かあったし、日本語表現の勉強にもなった。
普段自分が見ているものと違う方角にあるものに、あえて目を向けてみるのもおもしろい。
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