祭りの場・ギヤマン ビードロ

祭りの場・ギヤマン ビードロ

1,463円 (税込)

7pt

如何なれば膝ありてわれを接(うけ)しや──。長崎での原爆被爆の切実な体験を、叫ばず歌わず、強く抑制された内奥の祈りとして語り、痛切な衝撃と深甚な感銘をもたらす、林京子の代表的作品。群像新人賞・芥川賞受賞の「祭りの場」、「空罐」を冒頭に置く連作「ギヤマン ビードロ」を併録。

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祭りの場・ギヤマン ビードロ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    被爆の痛みを知らず、また、忘れ、日々を安らかに生きる私たちにとって、林京子の徹底した“傷を負った者”側からの描写はあまりにも痛くて重い。まるで「被爆について、誰もがあまりにも無知に日々を過ごしすぎる」と言ってるように感じられる。または「被爆者が精神的にも肉体的にも深く負った傷を、自分のものとして受け

    0
    2018年11月03日

    Posted by ブクログ

    長崎で被爆した経験を持つ林京子による連作。
    「祭りの場」は被爆直後の様子を、「ギヤマンビードロ」は戦後数十年が経過した時点における八月九日を描いている。
    林京子の描く原爆を読むとき、私は自分の身体が自分のものでなくなるような、奇妙な共振を経験する。
    14歳で体験してしまったものを書き続ける、書

    0
    2011年01月06日

    Posted by ブクログ

    林自身の長崎での被爆体験を主題とする「祭りの場」をはじめ、彼女の代表的な作品を収めた一冊。心情の襞に分け入る細やかな描写が心を打つ。なかでも「二人の墓標」は、素晴らしい作品と思われる。「ギヤマン・ビードロ」の連作からは、被爆者と被爆者でない者との関係のなかで生きようとする静かな意志が伝わる。

    0
    2011年01月04日

    Posted by ブクログ

    長崎の被爆を材にした作品。どれも筆者の体験に基づく。被爆者の苦しさと被爆していない者の重苦しい情がどの作品にも見られる。区別の無かった世界が「そうでないもの」と「そうであるもの」に、8月9日を境に分かれたのか。全く自分の意志ではないところで、「分けさせられた」のだから、よけいにしんどい。どれも印象的

    0
    2011年09月26日

    Posted by ブクログ

    長崎の原爆体験の小説です。
    『祭りの場』『ギヤマン・ビードロ』どちらも短編集なので読みやすい。
    表象不可能なまでに悲惨な内容をえがく林京子の文章の不思議な美しさ。小説の構造の巧みさ。
    国語の教科書にも収録されているようだけど、この作品はもっと読まれて評価されるべきだと思う。

    0
    2012年09月15日

    Posted by ブクログ

    題材の重さを「静」なる事実として結晶化させる過程の副産物。客観の欠如が,かえって文章にドライブ感を与えている。

    0
    2024年07月07日

    Posted by ブクログ

    原子爆弾が落とされた長崎の町を生き延びた筆者が、そのときに体験したことを淡々と書き記しています(「祭りの場」)。
    怒りや絶望の感情を抑え、静かな文章でつづられるからこそ、原爆の悲惨さが伝わります。
    体験者が語る「被害」の詳細な描写は思わず目をそむけたくなるほどの衝撃を受けます。
    正直、細かな怪我の描

    0
    2024年06月12日

    Posted by ブクログ

    最初の「祭の場」は、芥川賞受賞作なので、(当時の純文学の大御所はかなり手厳しい人ばかりだったから)相当巧いに違いないと思って読み始めたら、意外に巧者とは言えない文章。しょっちゅう時間が飛び、主語が省略され過ぎてたり、文末が唐突だったり。そうか、「火花」みたいなことは前にもあったのだな、と。体験者にし

    0
    2017年07月10日

    Posted by ブクログ

    確かに語り継ぐことを命じられた人間の魂の記録であり、戦争の記憶が完全に消えつつある現在の日本に生きる人間が確かに継承していくべき歴史。
    でも何だろう、違和感ではないのだが微妙なズレみたいな感触がある。もしかしてこれが「原爆ファシスト」と呼ばれた所以なのだろうか?
    どういった文脈でそのような酷い仕打ち

    0
    2014年02月14日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    すごい本だった。打ちのめされるとはこのこと。読まずに死ぬ事態にならなくてよかった。教えてくれた先生に心から感謝。
    考えてみれば原民喜も読んだことがないのだが,絶対に読んだ方がいいな。

    0
    2022年09月28日

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