南朝全史 大覚寺統から後南朝へ
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南朝全史 大覚寺統から後南朝へ

1,155円 (税込)
808円 (税込) 12月18日まで

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4.0

謎多き南朝。その実像は、政治・文化的実体をともなった本格政権だった!

大動乱の時代として日本史に深く刻まれた南北朝時代。しかし南朝の実像は謎に包まれてきた。
室町幕府に対し劣勢に立ちながら、吉野山中に長きにわたり存続できたのはなぜか。
厖大な史料を博捜し、政治・文化的実体をもつ本格政権としての南朝に光を当て、
起源である鎌倉時代の大覚寺統から後南朝まで「もうひとつの朝廷」二百年を描き切る決定版。

【本書より】
本書は、こうした南朝研究の課題と研究手法上の特殊性をふまえて、南朝の前史から説き始め、ピークというべき建武の新政、その後身としての南朝をへて、北朝に吸収された後の抵抗運動としての後南朝の段階をふくめた、いわば南朝の全部をひっくるめた総合的な叙述をすることを目指している。そうすることによって、南朝をつらぬく原理というか、真っすぐ通った一本の柱のようなものの存在を明らかにすることができる。

【本書の内容】
第一章 鎌倉時代の大覚寺統
大覚寺統の成立
両統対立の開始
両統対立の展開
両統の相剋
第二章 建武の新政
綸旨万能の成果と限界
軍事指揮と恩賞宛行
王統からみた建武の新政
第三章 南朝の時代
南北朝の併立
後村上天皇の時代
長慶天皇の時代
後亀山天皇と南北朝の合体
第四章 南朝を読みとく
南朝史料としての『新葉和歌集』
南朝の組織と制度
南朝と地方との関係
大覚寺統傍流の末路

※本書の原本は2005年に講談社選書メチエより刊行されました。

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南朝全史 大覚寺統から後南朝へ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    歴史研究の成果の片鱗から、テーマになっている<南朝>というモノに関して説く一冊だ。読み悪い資料が列記されるというのでもなく、誰でも興味を持って<南朝>というモノのあらましを知ることが叶う好い読物だ。
    鎌倉幕府が滅ぼされ、建武新政を経て室町幕府が登場して行くという時期に「南北朝」という“問題”が生じて

    1
    2020年02月18日

    Posted by ブクログ

    鎌倉時代から室町時代に亘った約200年の歴史を持つ、南朝。
    大覚寺統の始まりから建武の新政、そして消滅までを解き明かす。
    第一章 鎌倉時代の大覚寺統  第二章 建武の新政
    第三章 南朝の時代  第四章 南朝を読みとく
    第五章 後南朝とその終焉
    研究文献目録、南朝年表、索引有り。適宜、略系図や図表有り

    0
    2022年05月29日

    Posted by ブクログ

    鎌倉時代の皇統分裂から後南朝までを射程とした南北朝時代における南朝の通史。史料の少なさによる研究の困難さが伝わってくる。日本史における南朝の位置づけが少しながら理解できたように思う。

    1
    2020年07月10日

    Posted by ブクログ

    南朝の生まれから、歴史から消えていくまでを描く。
    吉野の山奥まで遁れ何とか命脈を保ってきたか弱い存在といった私の歴史観が、北朝と同様の統治組織を持っていたという記述で覆された本。

    0
    2023年07月09日

    Posted by ブクログ

    南朝研究は、明治以来の南朝正統史問題、資料の少なさという二つの大きな問題を抱えている。
    鎌倉中期頃、後嵯峨天皇の後継者を巡り親王兄弟が大覚寺統、持明院統に分派。幕府は両統併立の立場。
    後醍醐は後宇田の謀略により31歳という異例の高齢で天皇となったが、後宇田の嫡孫への践祚のための中継ぎであった。ところ

    0
    2022年04月16日

    Posted by ブクログ

    南北朝時代に関して多くの著作がある研究者による南朝の全体像を明らかにする著作。鎌倉時代における大覚寺統の成立、その中での後醍醐天皇の特殊な位置(「傍流の傍流」)、綸旨万能主義の統治体制としての建武の新政、地方の南朝支持勢力、特に懐良親王の征西府の動向、宗良親王が編纂した『新葉和歌集』からの南朝の制度

    0
    2021年02月06日

    Posted by ブクログ

    太平記を読んでから、南北朝時代に関心が持てるようになりました。本書は、両統迭立から後南朝の終焉までをカバーしており、複雑なこの時代の動きが概観できます。

    1
    2020年04月20日

    Posted by ブクログ

    元々弱体で、幕府としてはいつでも滅ぼすことが出来たであろう南朝勢力が、何故長期間延命することが出来た理由を、少ない残存資料から丁寧に紐解き整理した一冊。
    謎多き室町時代好きは、当然知的好奇心が疼くでしょう。

    1
    2020年03月25日

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