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Posted by ブクログ
『よかれと思ってやったのに――男たちの「失敗学」入門』を読んだ。読みたいなーと思っていたのにずっと読めていなかった。そういう本がたくさんある。
読みたい本を同時に読めるだけの自分の分身がほしいと思う頻度が高くなっている。
実際に出会ってやりとりをしたことがある男性、SNSなどネット見る男性の言動を見ていて「な、なぜ…!?」となることも多いので、なぜそういった行動になるのかそれらに行き着く思考回路ってどうなっているのかに興味があった。
読んでみると「それな!」「マジでそれ」「そうなんよ…」のオンパレードである。
この本はどんな本なのかというと『はじめに』のところで以下のように書いている。
”本書は、女性たちから聞いてきた「男に対する不満や疑問」の数々を紹介しながら、我々男性が抱える問題点について考えていくというものです。主に男性読者へ向け、「自分の内面を見つめ、”心の身だしなみチェック”」ができるメンズを一緒に目指しませんか?」という視点で描かれていますが、女性読者にも、男性の心理やs効果色を理解するための本として役立ててもらえると思っています。”
『よかれと思ってやったのに――男たちの「失敗学」入門』p8より
男性は「もしかして…」と思うのだろうか。もしくは「そんなことない!」と思うのだろうか。
後者の「そんなことない!」と思った人は責められているように感じるのだろうか。
実は何か提案を持ちかけられたときに「責められてる!?」と思って過剰なリアクションをとってしまう男性のことも取り上げられいるので「そんなことない!」と思ってしまった方にも読んでもらいたい。
女性は「あ~……」と思う部分も多いと思う。私はそうだった。
自分たちの気持ちを受容してもらっていると感じて、読んでいてもやもやが晴れた。
男性である清田さんがなぜ男性はこういう思考回路や行動になるのかを解説してくれているだけではなく、学者で男性やジェンダーのことについて研究している方の話も掲載されている。
女性と男性はわかりあえない、と絶望したくなるようなことも多いが清田さんや学者さんをはじめ真摯に取り組んでいる男性の姿に癒やされるし、励まされる。
Posted by ブクログ
女性が疑問に思う(苛立ちや不満)男性の代表的リアクションを集めた本。男女の認識の齟齬を解消することを目的としている。ジェンダー観のアップデートという側面もあり、内省するのにも役に立つ。
男たちの「失敗学」とは、男性の具体的な行動、行為、態度、発言が女性から見て疑問や問題に感じるものを指す。例えば、女性が男性に対して「話を聞いていない」と感じる事例である。これが問題となるのは、男性側としては相手の話に耳を傾け、会話ができていると思っていても、女性側から見れば、不要なアドバイスを送られたり、励ましてほしいだけなのになぜか説教の話になったりという出来事である。これらの原因は、男女の「話を聞く」の認識の違いにあり、女性が思う「話を聞いている」とは、「ちゃんと相手に話が届いた」という感覚であり、「相手と同じ景色が見えている」と感じるときにあり、男性はそうでないことが多いためと本書は分析している。上記の出来事を解消するためにそういった見方のズレを炙り出した上で、解決策を論理的に提示している。
全員が当てはまるわけではないにしろ数多くの男性の不満に関する「あるある」が寄せられるのは、それだけ誰の身でも起こり得る出来事なのだと理解できる。だからこそ、より心地よく誠実なコミュニケーションを考える必要がある。「よかれと思ってやったのに」なんてならないように身を引き締めていきたい。
Posted by ブクログ
"昭和のおじさん"たちに投げつけたくなった!!笑 (※本は大切に扱いましょう。)
そもそも男女とかって、区別つけるのはあんまり好きじゃありませんが、わかるなぁって思うことたくさんあった。
そして、ああ、なるほどな、そういう感覚だったのかって理解して、こちら側もどう接すればいいか考えるきっかけになる本だった。
でも、というか、なんか女性であるわたしのほうが、耳が痛い話もあって、少し反省しました笑
相互理解。相手を理解するって、本当に大切。
個人的には、女性の身体的なことをもっとたくさんの知らないひとたち(男性)に知ってほしいなと思う。切実に。
Posted by ブクログ
表紙とパラパラめくってみた印象で「サクサク読めそう」と思いきや、なかなかどうして色々振り返ったり考えさせられたりする箇所が多く、読み終わるまでに時間がかかりました。
その分、読後の達成感(?)もたっぷりです。
「女性が感じる男性への不満・不思議」が軸になっていますが、同性(女→女)に感じる不満等と男性に対するそれは確かに質が違うことが多いなと気づかされました。
これまで「男はこういう生きもの」と巷でよく聞くような事象も「へぇそうなんだー」で勝手に完結させて、「なぜそうなのか」まで掘り下げて考えたこともロクになかったので、一つ一つの行動理由が明文化されているのが面白くてたまりませんでした。
何より小難しい行動分析ではなく「あるある」ネタがとっかかりになっているのが良いです。
個人的には「釈明の4タイプと判断フロー」「サプライズ・ディズニーの悲劇」「ホモ・ソーシャル」の項目がとりわけ面白かったです。
そして「無自覚」ということはつくづく恐ろしく、どうしたら無自覚を自覚できるのかとか読後も悶々と考えさせられています。
Posted by ブクログ
借りたもの。
「男女あるある」を「男の目線から」丁寧に解説した良著。
読んでいて思ったのは、本のタイトル「良かれと思って」とは“相手を思いやって”という意味ではなく、“自分がそれで良いと思って”という意味だという事。
安っぽい心理学系の本でも男女のモノの捉え方に差があること――女性性に相当する共感、グレーゾーンを許容する傾向がない――ことは指摘されているが、それを丁寧に“言語化”することにこの本は重きを置いている。
世の男性たちに向けて代弁しているのか、その言語化によって気づかせようとしているのかは、私には判断しかねるけれども……
19種類の事例を挙げ、こうしたコミュニケーションに難ある男性に対して共通している事は、どれも主観(等身大の自分ではなく妄想の場合もある)で、共感と想像力に欠如していることだった。客観性に乏しいと言える。
ラクしたい、快感だけを味わいたい、失敗したくない、説明したくない……
それらを回避できる世界観に依存する問題…
すなわち男性だけの暗黙の了解――ホモソーシャル――の世界に留まっていることに警鐘を鳴らしている。
ゲイの話ではなく男子校的な男尊女卑、内輪ネタ的な世界のことだ。
そこは男だけの共通認識しかないため、居心地がいい。
その中にいる男たちの“女”は記号、物体でしかない。女性に人格や人権があることが消えている。
ポルノや二次元と同じ“消費するためのフィクションの女性”の感覚。
これをそのままホモソーシャルの外に持ち出しているようだった。
それを解消するのが女性をはじめとして他者に“共感すること”だが、この本では共感という言葉は使わず、図で相手と自分の領域が重なっている部分で表している。
そして19種類の男たちはその重なっている部分に踏み込んでいないことを指摘。
処方箋は「話し合い」だが、この本ではその前段階に留まる。何故なら個々人のケースバイケースだから。
男性がどういう思考回路をしているのかを文章化している点で面白かった。
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