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国民国家の「エラー」にされた人々。
彼らから見た、移民大国・日本と世界の姿。
日本、中国、新疆ウイグル自治区、台湾をめぐった傑作ルポ!!
いま、世界のルールは動揺している。「境界に置かれていた人々が、ルールの書き換えを強く要求する時代になったのだ。
我々は、彼らを知らなくてはならない――。
日本で生まれ育ったにもかかわらず無国籍者となった女子大生。
中国の軍閥高官の孫だったにもかかわらず夜都の住人を選んだ男。
移民、難民、無国籍者に、暮らしていた国が滅びた遺民、そして国家から切り捨てられた棄民など。
国民国家の「エラー」にされた人々の実態とは? 彼らの眼に移民大国・日本はどのように映っているのか?
日本、中国、新疆ウイグル自治区、台湾をめぐり、国と国の境界線に立つ人々、「境界の民」に迫った傑作ルポ!!
<本書に登場する境界の民>
・日本で生まれ育った「無国籍者」。難民二世のベトナム人
・日本人も信用できない四面楚歌。懊悩するウイグル人
・夜都・上海に生きる軍閥の末裔。『文藝春秋』を愛読する中国人
・日系企業・メディアを見限った漢奸の日本人と中国人
・日本にも中国にも媚びない“ナショナル”を再構築する台湾人
※本書は2015年2月に小社より刊行された単行本を加筆修正の上、文庫化したものです。
Posted by ブクログ 2021年02月22日
とても面白かった。
ベトナム難民2世、ウイグル、台湾ひまわり学運などどれも今読んでも時勢に合う新鮮な話題で、筆者の先見の明に敬意!
ひまわり学運のときに筆者が感じた「情緒的な感情の揺れ」も興味深かった。
もちろん、記者はある対象に強い思い入れを持ちすぎると公正な取材・執筆ができなくなるし、常に冷静...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月09日
安田峰俊(1982年~)は、立命館大学人文科学研究所客員協力研究員も務める、ノンフィクション作家。立命館大在学中に中国・深圳大学に交換留学した経験から身に付けた流暢な中国語を駆使した、中国関連の書籍や雑誌媒体、テレビ等での活動で特に注目されている。2018年出版の『八九六四 「天安門事件」は再び起き...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年08月06日
国境の隙間にいる人たちを取材した旅の記録。埼玉のベトナム人タウン、新疆ウイグル自治区での中国共産党の弾圧、上海の日本人社会、上海の日本人向け風俗店を営む中国人マスターの一族の話、国自体が「隙間」の存在である台湾、という形で章が立てられている。
取材されたのが2013・2014年で初出が2015年。...続きを読む
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