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超少子高齢化、核家族化、晩婚化に未婚化、熟年結婚・離婚率の上昇……。日本社会が大きく変化するなかで、さまよう遺骨が急増している。このことは決して他人事ではない。大切な人の遺骨や自分の遺骨が死後、行き場を失わないようにするために、わたしたちは誰にどう死後を託したらいいのか。変容する弔いのかたちを見つめ直し、「真の終活」とは何かを考える。
“遺骨・墓”問題を追ったNHKクローズアップ現代+待望の書籍化!
もう“個”の単位では死者を弔えない。
〈内容〉
第一章 遺骨が捨てられる?!
第二章 遺骨を手放したい人々
第三章 急増する「墓じまい」と新たな弔いのかたち
第四章 誰に死後を託すか
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Posted by ブクログ
引き取り手のない遺骨が急増している、という問題を入口に、旧民法の家長祭祀に由来する「家」単位の葬送と墓が崩壊している現状と、「無縁」を避けるための行政や葬祭業者や市民活動の取り組みを取材している。ほとんど他の著作(小谷みどり『〈ひとり死〉時代のお葬式とお墓』や井上理津子『いまどきの納骨堂』など)で既出の内容だったが、「終活」ビジネス(特に墓・墓地の売買をめぐる)に関するトラブルについては、広告収入のないNHKならではで(墓園広告を大口顧客とする新聞社では腰が引ける)、商業メディアが仕掛けた「終活」ブームの負の側面を明示している。
とにかく行くところどこでも、たとえ追い詰められていても「迷惑をかけたくない」「頼りたくない」という声のオンパレードで、この国の「(自己決定なき)自己責任・自力救済」論の執拗さに改めて呆れる。本書では台湾での行政主導による「自然葬」と公営墓地にオルタナティブを見出しているが、日本では「制度化された与党」自民党にとって家父長制(祖先信仰と天皇制を下敷きとする)は日米安保体制と並ぶ最重要の柱であり、むしろ行政の関与の強化は「家」制度の再建と連動する可能性が高い。もちろん現在の社会構造・産業構造ではそんなことは不可能なので、結局のところまたしても「自己責任」として放置されていくことになる。そもそも遺骨の「無縁」化の根本的原因は、高度成長で解体した「ムラ」共同体に代わる「個」を単位とした共同体の形成がこの国では政治的に阻害されたことにあり、宗教の社会的基盤の貧弱さや、新自由主義政策による貧困・孤立化と合わせて、いよいよ長年の矛盾が取り返しのつかない状況になったと言えよう。
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