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ビットコインによる仮想通貨バブルがはじけた。過剰な期待を持って投機的に動いた人たちが市場から一掃され堅実な成長を示していく。モノからコト、資本から労働へ、資源大国から資源小国への経済力転移が始まる。世界を飲み込む大底を乗り切れば、日本は必ず再生する。この大転換によって各国の一般大衆は国家、大企業、金融機関、大富豪に集中した権力から解放されて、人間の豊かな生活のほうが大事と思い知ることになる。
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Posted by ブクログ
社会人になって読書を多くするようになってから、新刊が出るたびに必ず読んでいるのが、この本の著者である、増田悦佐氏の本で、私にとりましては、46冊目となります。 私より15歳ほど先輩ですが、私の好きな近代・現代史について、学校で習ってきた歴史とは一味違った解説を、具体的に検証できる一次データを使って...続きを読む解説してくださり、本当によく研究されている方だなと思います。 以前話題になった大作「ピケティ」の本の重要なポイントの解説は、あまりにもの分厚さに読む気力を失いかけていた私は福音のような感じでした。 今回の本は、質疑応答の形式で書かれていて、読者が持っているであろう質問に対して、増田氏が回答して解説する形式になっています。昨年から今年初めにかけて、大いに盛り上がった「ビットコイン」についての解説もあります。ビットコインはそれを売買して儲けるものではなく、新しい通貨の形であることを理解しなければならないなと思いました。 以下は気になったポイントです。 ・世界中でアメリカ的な弱肉強食型の資本主義が終わって、市場経済が侵略的ではない本来の平和な形に戻る。その兆候が株式市場に現れている。経済展望が良ければ低迷、悪ければ活性化する、個別銘柄についても同じで、将来の収益成長展望で株価をはじき出す場所ではなく、内部留保を先払いする会社を評価する(p26、27、33) ・アメリカ上場企業において、2004年あたりで、設備投資と研究開発投資の合計額を、配当・自社株買いと買収に使う費用が上回った(p29) ・ビットコインは、約4世紀ぶりにピークまでの3年間の値上がり率世界最高記録を抜いた、チューリップ・ミシシッピ・南海・ゴールド・1929年の大恐慌と比較して(p34,35) ・オランダは植民地の略奪経営から、生産により長期に渡って持続する収入源に変えた、サトウキビ・タバコ・綿花といった商品作物によってであり、チューリップではなかった、最大の利益を得たのはイギリスであった(p37) ・イギリスが黒人奴隷貿易をやめることには、南海会社の株も年金も大英帝国永久国債に繰り入れられていた、なのでバブル崩壊後の南海会社株を買っていたオランダ人は、孫子の代まで優雅に暮らせる安定した金利収入を得た、これにより覇権がイギリスへ移った(p39、40) ・不換紙幣がこれほどバラまかれるようになったのは、1971年にニクソンが米ドル金兌換を「一時停止」してからのことで、まだ半世紀の歴史しかない。銀行小切手よりも新しい(p82) ・ビットコインが暗号通貨界の金なら、イーサリアムは原油である、金は貨幣としての価値以外に観賞用くらいの価値しかないが、イーサリアムは送受信のときに色々なサブプログラムをつけられるので、カネのやり取りのついでに契約を結ぶことができる(p101) ・世界のビットコイン採掘現場の新規参入が増えない理由として、1)高速大容量コンピュータが必要、2)大量の電力必要なので低価格の電気代、3)中国政府が突然廃業を命じる可能性がある、しかしこれは杞憂である(p123) ・単位当たり石油換算エネルギー消費量は、ビットコインが金採掘よりも7倍以上も大きいが、年間消費エネルギーはビットコイン総採掘量は金よりも、20分の1以下と、ずっと少ない(p125) ・地表が温暖化している理由は、建物や住宅の冷房が完備されて、冷房をかけているから、発生した熱を冷ます技術は存在しない(p133) ・エンジンの往復運動を車軸の回転運動に変える必要がないので、電気自動車はエネルギー効率に優れている。ところが前段階では、エンジン車は廃熱が出るだけに対して、電気自動車は発電時に半分くらいは廃熱になるところから始まり、送電ロス、充電所に溜めてロス、車載充電器に入れてロス、溜めた電気でモータを回すときにロス、エネルギーの大半をモーターを回す前に失っている(p134) ・アメリカでさえ、1989年をピークに国民一人あたりのガソリン消費量は減少している、原油価格の高止まりと言われていたが、価格が暴落しても消費量は減っている(p137) ・アメリカの製造業の設備能力は横ばいか微減である、稼働率はずっと減少している、アメリカの貿易構造が資源国化している(p147) ・設備投資額の伸び率が鈍化しているのは、小型軽量の設備でも仕事がこなせる、グラスファイバー・カーボンファイバー・ファインセラミック、これらは日本企業の総生産量に占める割合が大きい、もっと興味深いのは、どの分野も素材(石英、炭素、粘土・陶土)もありふれているので、原材料の確保に困らない(p150) ・各国中央銀行が金融市場に注入するお金の量は激増しても、金利は高くならない、マネーの流通速度(1年に何回現金が移動するか)が劇的に下がっている=投資先が無いので手元にお金を置いている、から(p195、196) ・エアービーアンドビー、ユーバーが「他人の褌で相撲を取る事業」とすれば、クラウドは「自分の褌を他人に貸して相撲を取らせてサービス料を取る」事業である(p226) ・2020年代半ばから、世界は確実に欧米型エリート社会から、真正大衆社会に変わる。経済は規模の大きな製造業・金融業が力を失い、数えきれないほどの中小零細サービス業がけん引するようになる。政治もそれに遅れて、国民投票で行われる。そうなったとき、知的能力格差のほとんど存在しない、それどころか大衆のほうが知的エリートより知的能力が高い日本が有利となる(p257) ・ビットコイン関係でお薦め本は、1)アフタービットコイン、2)仮想通貨・金融革命の未来透視図(p258) 2018年7月1日作成
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増田悦佐
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