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人類は何千年も前から香料を利用してきましたが、じつは「匂い」を感じるメカニズムや、その正体が何かということについては、長い間謎に包まれていました。自然にはどんな香りが存在するのか?人は新しい香りをどのように作りだしてきたのか?アロマテラピー、香水、シャンプーや石鹸などの香りは、人体にどのような影響を与えるのか?香りの神秘を最新科学で解き明かします。
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Posted by ブクログ
日本酒造りの参考にと買った本で、まさに欲していた本だった。網羅的であり、有機化学も過不足ないレベルで、加えて香水や身近な例などをふまえた拡張性もある。 香りとは何かから、抽出方法、嗅覚のしくみ、表現方法、香り分子自体の説明←(ここのレベルが最適だった!)、匂いの測定方法、合成香料、効果と安全性。 度...続きを読む々見直す予定。
庭に植えたバラやカモミールから精油を採りたくて四苦八苦した事を思い出しました。アロマに興味があり、楽しく読めました。
匂いの正体について,その分子構造から解説する。〜の匂いはーという分子,といった感じ。逆に,どういった分子がどういう匂いをするかを調べるのにもいい本。内容としては,大学1〜2年相当の有機化学が中心である。有機化学を学習する動機付けとして読むのも良いだろう。
香りの科学情報について、ここまでわかりやすく書いてある本は初めて。 イメージや情感として捉えられがちな香りを科学として説明されており、腹落ちする本でした。
ある方面の匂い、香りに関する専門家でもあるので詳しい方だと思いますが、それなりに勉強になりました。科学的事実に基基づいて不明なことに余地を持たせている著者のスタンスにも好感が持てました。細かい部分で数カ所記述が引っかかる箇所はありましたが香りの中身を知るには良い本だと思います。
香りを感じるメカニズム、香りの抽出方法、香りの分子構造、それらが混ざったアロマや香水の解説、いろいろ勉強になった
香水や香料の香りがするメカニズムや化学式について書かれています。化学式に強い方ならもっと楽しめると思います。
借りたもの。 香り成分を化学的に分析し、その種類・効能について簡単にまとめた本。新書判ながら内容は充実していて、わかりやすい。 香りの分類、分子構造からその“正体”を突き止めようとする。同じ分子でも異性体により香りが変わってしまうなど、今まで化学に携わっていなかった私には、非常に勉強になる。しかも理...続きを読む解しやすい! 芳香療法(アロマセラピー)関連の本では感覚的に書かれることを突き詰めている。 ホリスティック医療――芳香療法などで――ナチュラルで身体に良いものというイメージもある。しかしそれは誤解で、(致死性はもちろん無いが)香り分子の毒性についても言及。 「化学物質を取り扱っている」ということを念頭に置いている。 「化学的」な分、まだ未解明なことも多いようだ。 また、香りの受け手である人間もまた千差万別なので、まだまだ研究する必要がある模様。
大学時代は一応理系だったのと、化学の基礎知識もあるので、流石に化学反応まで詳しくはないけれど、読んでいて面白かった。 以下、気になった内容。 プルースト効果という、香りにより記憶を思い出す効果は、実際に神経が嗅覚の場合、ダイレクトに脳の記憶を司る海馬や扁桃体に繋がるため起きる アビセンナがアラ...続きを読むビアで錬金術をしている中でバラからバラの香りを取り出す方法を見つけた、これがいまの水蒸気蒸留法 ドルトンの分圧の法則で、沸点が高い成分も水蒸気蒸留法にて分圧が効き、100度でも蒸発する事を応用 香料をとれる動物は四種のみ マッコウクジラ、ジャコウジカ、ビーバー、ジャコウネコ マッコウクジラはアンバーグリス 竜涎香 ジャコウジカ ジャコウ、甘く粉っぽい、ムスク ビーバー 海狸香 頭痛や発熱などの治療に使われていたが、薄めるとジャコウのようになる、シャネルのアンテウスなどに利用 ジャコウネコ ジベット 薄めると良い香り、シャネルのNo5 匂いを感じる時は、嗅覚受容体に匂い分子が結びつき、Gタンパク質共役型受容体に連絡され、GTPと結合して酵素の働きを起こして伝達される 嗅覚受容体遺伝子は821個あり、そのうち396個が実際に機能している、つまりこの組み合わせが香りである しかし、アフリカゾウは1948個遺伝子が存在、他の生物にはより嗅覚が重要 世界共通の香り分類 Floral fruity sweet honey anise citrus aromatic balsamic green woody mossy early minty herbal spicy marine leather amber musky animalic powdery aldehyde 炭素原子8〜10が心地よい香りと感じる分子 シスジャスモンとトランスジャスモンは、メチル基が逆の光学活性体の違いだが、前者はジャスミン、後者はキノコの香りがする 天然物化学という、自然界にあるものをそのまま化合物として抽出する分野があり、日本はその第一人者。その中で、天然の香りを人工的に作る研究がなされている。 各国やブランドで香りは合成されているが、ニトロ基をもつものが以前使われて肌への刺激が問題になったり、一世を風靡する香りの成分が実は毒性が強いなどの歴史がこれまで起きている。しかし、自然由来なら毒性が低いというわけではない。 1937年にガットフォセにより提唱された芳香療法がアロマテラピーの始まり。 リナロールが血圧を下げる研究 2006 永井ら ローズマリーカンファーとレモンの香りを6高度アルツハイマー病患者に嗅がせて認知症評価法を試したところ、明確な改善がみられた 2008神保ら アロマテラピーについても、より定量的な研究で効果を立証していく必要がある
良書。 さすが、ブルーバックスは、凄い。 もう専門書。これさえ読めば大丈夫って感じ。 化学式難しい、かなり専門的。
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