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Posted by ブクログ
警視庁警務部人事一課監察係長 榎本博史の
雰囲気が 実にいい。
出過ぎず、出しゃばらず、相手を見て対応する。
その許嫁の 菜々子も、榎本に対して、
はっきりと ストレートに言うのが おもしろい。
3つの章から成り立っている。
警官による拳銃自殺。
蒲田署で、警察官が拳銃によって自殺した。
その自殺した梨田は、優秀で、積極的であった。
強姦犯を、徹底して追いかけていた。
その原因は、父親が 検事で、強姦犯に対して甘い裁定をした。
そこからくる 言いようもない絶望。法ではさばききれないこと。
そのことを知って、突き進んでいく。
痴漢警部補の沈黙。
この章が 優れていた。
ヤクザの親分と警部補の間に結ばれる信頼感。
ヤクザの親分は死に、そして 親分のヨメは
その警部補に 好意を寄せる。
親分の娘は、そのことにいらだち、警部補を
痴漢の冤罪に落とし込めるが、
警部補は、否認せず、黙秘する。
娘のまわりに、言い寄っていた人たちがあばかれる。
マタハラの黒幕。
オトコの職場である警察に、女が入り込むことで
違和感が生まれ、その中で、妊娠ー育児による休暇に
どう対応するかだが、それが 続けて 3人目となった。
つまり、3年近く休むことになる。
女警官の旦那も警官で、評価はDクラス。
3度目に妊娠した女警官は マタハラにあったと言って
警察を告発することになる。
悩ましい問題を よくとりあげたけど、
黒幕が 安易すぎるような気もする。
もっと、常識的な対応がいるのでは。
監察が どんな視点で 警察官を見ているのか。
どのような評価をするのか?
警官の持つ人間関係を徹底して、分析するのが、
恐ろしい組織でもある。プライバシーがないのだ。
パワハラ、マタハラ、アカハラなど、
じつに 偏見の中で 警察官は 生活している。
それを 榎本博史が 鋭角的に斬り込んでいく。
Posted by ブクログ
通称ヒトイチと呼ばれる警視庁警務部人事一課の監察係を主人公にした物語である。
一般人が考える社会正義と警察内部の考える正義が合致しているときはいい。
だが、責任問題に発展することを怖れる上司や幹部が自己保身に走ったとき、必ずどこかに歪みが生じることになる。
そしてその歪みは、一般人が暮らしている社会に影響を与えることになる。
同じ警察官からも理解を得にくい監察という仕事。
後ろめたいものを抱えている者も、清廉潔白な生活を送っている者も、監察官が訪れることを歓迎することはないだろう。
逆に言えば、だからこそ組織としての警察には必要不可欠な部署でもある。
けっして予断を許さない状況であっても、あくまで冷静に、確かな情報を集めて真相にたどり着こうとする榎本の行動には好感が持てた。
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小説・文芸
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