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「若い方にぜひ読んで欲しい」
著者初の電子書籍化作品!
「肺がこんなきれいな空気で満たされた恋愛小説、初めて読んだ気がする」と書評家・温水ゆかりさんが絶賛した傑作恋愛小説!
【あらすじ】
1980年、大学のキャンパスで弘之と悠子は出会った。せっかちな悠子と、のんびり屋の弘之は語学を磨き、同時通訳と翻訳家の道へ。悠子は世界中を飛び回り、弘之は美しい日本語を求めて書斎へ籠もった。二人は言葉の海で格闘し、束の間、愛し合うが、どうしようもなくすれ違う。時は流れ、55歳のベテラン翻訳家になった弘之に、ある日衝撃的な手紙が届く。切なく狂おしい意表をつく愛の形とは?
Posted by ブクログ 2020年08月02日
『ロゴスの市』 乙川優三郎さん
2年前に一度読み、再読。
英語と日本語、翻訳家と通訳の対比表現、そしてそれらを弘之と悠子へ当てはめていく描写が素晴らしいです。
恋愛模様だけでなく、翻訳家事情についても非常に詳しく描かれていると思います。日本語は美しい、しかし用い方によっては醜くも...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月12日
昨年読んだ「太陽は気を失う」がなかなか良かったので買ってみたが、新年早々、良いお話を読んだ。
学生時代に出会い、惹かれあって、しかし仕事と生活の狭間で苦悩し、すれ違う男女の切なくなるような愛情模様。
結婚という枠から外れても、こういう事情の情事なら…。
直截的な表現はなくても艶めかしく、互いの精神の...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月06日
男は翻訳家、女は通訳。二言語の間を取り持つという果てのない世界に、少しだけ違うアプローチで魅せられた二人の運命を、長い年月にわたるがほんの短い交流で描いている。
とにかく暖かく重みがありながら、エッジを失わない文体で綴られている。翻訳という作業も、こういう選びぬかれた言葉でじわじわと積み上げていく苦...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月10日
ロゴス愛に溢れた一冊。
翻訳という仕事のことがよくわかりました。まるで異業種交流したような気分です。
恋愛については…昭和感が味わえると思います!
翻訳には明確なルールがなく、訳者のセンスに任されるところが大きいことから〈翻訳という作業も創作〉といえるそうです。
そういった意味で、個人的に一番気...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月03日
通訳者の悠子と翻訳家の弘之の恋愛を描いた作品。すれ違いを重ねながらも心の奥底でお互いの仕事や生き様を理解し合い、結局一番互いを必要としている数十年が描かれていた。使われている表現が綺麗で読んでいる中で心が洗われるような作品。御宿にもドイツのブックフェアーにもにも行ってみたくなる。
なぜ通訳をすること...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年01月01日
小説を選ぶ際、主人公の年齢と読み手である自分自身の年齢が近いかどうかが、ひとつの基準になっている。10代の頃に読んだ小説は、明治に編まれた小説であっても青春小説であれば好んで読んだし、高校時代、あの「竜馬がゆく」でさえ幕末を舞台にした青春小説として読んだ。それが今や、10代の甘酸っぱい青春小説には手...続きを読む
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