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天皇の代替わりごとに占いで選ばれ、伊勢神宮に仕える未婚の皇女――それが斎王であり、その住まいが斎宮である。飛鳥時代から鎌倉時代まで六六〇年にわたって続いた斎宮を、あらゆる角度から紹介し、斎王一人一人の素顔に迫る。『伊勢物語』のモデルとなった斎王、皇后となり怨霊となった斎王、悲恋に泣いた斎王……彼女たちは都を離れた伊勢で何を祈り、何を思って人生を送ったのか。古代史の新たな姿が浮かびあがる。
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Posted by ブクログ
伊勢神宮に仕える未婚の皇女である斎王と、その住まいである斎宮について、飛鳥時代から鎌倉時代まで続いた歴史を様々な角度から紹介する内容。斎王個々人の素顔、古代都市としての斎宮、王権の分身としての意義など、興味深い観点が多く面白かった。
本書は、飛鳥時代から鎌倉時代まで、天皇の代替わりごとに占いで選ばれ、伊勢神宮に仕えた未婚の皇女である斎王と、その住まいである斎宮について、特に斎王個人を取り上げることにより、その歴史を浮かび上がらせている。 斎宮という現代ではなじみのない世界について手頃に知るにはうってつけの一冊である。 他の古代発...続きを読む祥の諸システム(天皇、上皇、摂関など)と異なり、斎宮はなぜなくなってしまったのか、という問題意識とそれに対する答え(古代の日本「国」の成立とともに、それを象徴するものとして形成された「斎宮」制度は、中世の日本「地域」の成立とともに、終焉することとなった)も興味深かった。
この本を手に取ったきっかけは#fujinasubiさん描く#足利家の執事で井上内親王様に興味を持ち、もっと知りたかったかったことと、そもそも斎宮、斎王のことを全く知らんので、少しでも分かりたいと思ったが、逆に余計分からなくなった。今まで、伊勢の斎王が廃れてその代わりに葵祭の斎王が誕生したと勝手に思っ...続きを読むていたが事実は全く違っていた。また、伊勢の斎宮と伊勢の神宮との関係が腑に落ちへん。なんで神宮を直接統治せえへんのか?なんで14㎞ほど離れたところに斎宮を設置したんか?斎王の普段の日常は、どんな感じだったのか? そんな疑問の中でも興味が上乗せされたのが、井上様・酒人様・わさび姫様の直系の斎王様達だ。今の俺の考えは、恐れ多いことであるが光仁天皇は皇后様を売ったお人であると認識している。著者の論文を読んだが、それは俺にとってとても参考になったものだったので、思っていたことと違っていた。 やっぱり、万人受けを狙う新書は俺自身、もうそろそろこんなもんかなぁって思って読まなあかんなぁと自分自身を反省したことが、一番の収穫。(R03-0917)
斎宮全体についてや個々人の斎宮についてなど章ごとに面白く読めた。 突然の小説調はいったい…と思っていたら、あとがきに氷室冴子先生へのオマージュと書いてあって納得。 個人のエピソード部分を読むだけでも面白い。
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斎宮―伊勢斎王たちの生きた古代史
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榎村寛之
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