三つの物語

三つの物語

無学な召使いの人生を、寄り添うように描いた「素朴なひと」、城主の息子で、血に飢えた狩りの名手ジュリアンの数奇な運命を綴った「聖ジュリアン伝」、サロメの伝説を下敷きに、ユダヤの王宮で繰り広げられる騒動を描く「ヘロディアス」。透徹した文体からイメージが湧き立つような短篇集。

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三つの物語 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年06月11日

    書き手の存在が極限までに削ぎ落とされた結果生まれた、素朴でスマートな写実力が魅力のフローベール文体。個人的にはそこまで惹かれないが、公平性、主人公と作者の距離の絶妙な取り方という点に関して、とても勉強になる。
    書き手の感情はもちろんのこと、描かれた人物の内面をこと細かに書き連ねることはせず、分かりや...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月16日

    光文社古典新訳文庫のフランス文学は、衝撃の『目玉の話』以来。
    3作ともキリスト教にまつわる話。
    「聖ジュリアン伝」は、トルストイの民話のような味わい。
    「ヘロディアス」は、半ばくらいで『サロメの話?』と気付いた。だが、洗礼者ヨハネの首を欲っしたのが、サロメではなく、母親のヘロディアスだった、という設...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年05月27日

    いずれも端麗で細緻な文体でありながら、3つそれぞれが違う雰囲気:
    「素朴なひと」は淡い色合いの水彩で描いた風景画、青く広い空と小さな家の周りの木立…。
    「聖ジュリアン伝」は重厚で暗く濃い色のタペストリー、緑の色合いが鬱蒼とした感じの。もとはステンドグラスに発想を得たみたいだけど。
    「ヘロディアス」は...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年06月08日

    「素朴なひと」ジョルジュサンドに「冷徹」と思われていて「あたしだってやるのよ」ということを見せつけるために書いた作品。ある女性の一生。カナダの映画監督アトムエゴヤンの作品を思い出した。「聖ジュリアン伝」フローベールの生地ルーアン大聖堂の34枚のステンドグラスに描かれた彼の一生。「ヘロディアス」エルサ...続きを読む

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